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Exam-4-5_企業法の会計士試験対策

 おはようございます、パジャマです。

 今回は企業法について体験談をお話したいと思います。

 いままでの短答科目と異なるのは、とにかく単純暗記によって乗りきった点です。
 具体的には講義をほとんど視聴せず、まとめテキストたるコンパクトサマリーをメイン教材としていました。
 そのため、かなり偏った意見になることをご承知おきください。



 ~使用教材(短答)~

・CPA企業法 コンパクトサマリー
 短答式におけるメイン教材です。
 結論や要旨をコンパクトにまとめたテキストです。
 気まぐれで学習40日目という早期からボチボチ読んでおり、以降も答練があるたびに1回通読するといったところです。
 10回以上は通読していると思います。

 通常、何かを暗記する場合には、「なぜそうなるのか?」という理由まで覚えた方が思いだしやすくなります。
 おもちゃ箱の中では、小さいパーツより組み立てられたロボットの方が見つけやすいように。
 しかし、法律科目については、結論に対応する理由がしっくりこなかったのです。
 そのため、結論を覚えやすくするという観点からは、理由まで覚える必要はないと判断しました。
 これは短答式が結論しか問われず、論文式では論証を使って限られた論点を勉強していくという企業法の特徴にもかなっています。
 論文式で結論に対応する理由を覚える必要はありますが、それも60足らずの論証に限ります。
 短答対策において網羅的に、理由を覚えておく必要はないということです。

 そうはいっても、論文式についてはボーダーを裕に下回っていますので異論は認めます。
 ただし、短答式試験対策についていえば、形式が令和2年度から大きく変わらない限りはコンパクトサマリーと一問一答問題集だけで十分だと考えます。


・TAC短答式試験対策シリーズ 企業法 早まくり肢別問題集
 市販されている一問一答形式の問題集です。
 メジャーな問題集なのか、公認会計士試験コーナーがある本屋ではほとんどの場合、おいてあります。
 学習1日目に衝動買いして以降は押入に封印されており、使用するのはコロナ延期後の学習140日目あたりになります。
 コロナがなければ使用することのなかった、運命的な教材です。

 何より、過去問が多く掲載されている点がオススメです。
 企業法は過去問が文言そのまま焼きなおしで出題されることもままあるので、他科目以上に過去問ベースの勉強が効率的です。
 そのくせ、CPA短答対策問題集には過去3年のものしか掲載されていません(何か理由があるのかもしれませんが)
 一方で、当問題集は過去問を網羅的に暗記できるので、けっこう好きでした。


・CPA企業法 短答対策問題集①~②
一問一答形式の問題集です。
 コンパクトサマリーを何回か通読した学習80日目あたりで、アウトプットのために使用しました。
 しかし、8割方の問題がわからなかったため、どちらかというとインプット教材としての効果があったと思います。

 過去問をベースにしているのでしょうが、本章のすべてがオリジナル問題であり、引っかけのポイントも本試験とは異なっているように感じたため、好きではありませんでした。
 コロナ延期後の学習200日目あたりに、問題数をこなすために消極的に使用しました。

 結論しか聞かれないという性質上、解答・解説などが無味乾燥であり、問題集を回転したところで知識として得るものはないかなと思います。
 唯一の意義は、過去問の雰囲気に慣れることだと思うので、オリジナル問題は個人的には何度も解くべきではありませんでした。

 インプット教材を何度も読み込んで、ただしい答えを単純暗記していくほかにないのかなと思います。  


・TAC『はじめての会社法』
 市販教材で、名前のとおり初学者向けの導入用教材です。

 学習0日~10日目あたりに読みました。
 スキマに累計5、6時間で読んだのですが、テキトーに読んだ割には記憶に残っており、企業法にとっつきやすく感じるようになりました。

・CPA企業法基本テキスト①~③
 レギュラー講義・圧縮講義はこの基本テキストを参考して進んでいくことになります。
 学習20日目あたりに、テキスト①②を通読しましたが、企業法は後回しにすべきだと判断し、中断します。
 次はコンパクトサマリーに飽きた学習170日目あたりに、蛍光ペンでマーキングしながら1巡しました。
 結局、3巡することはありませんでしたが、コンパクトサマリーでひととおり覚えた状態で通読したため、テキストの内容はところどころ頭に残っています。

 圧縮講義は当テキストを使用しますが、上級者向けの講義であるため、割とあっさりした内容になっています。
 そのため、金商法について講義を視聴して、コンパクトサマリーに書き込むなどしました。
 コンパクトサマリーと異なるところは、結論に対応する理由が掲載されていることです。
 理由まで覚えておきたい方はテキストを使えばいいのでしょうが、企業法において理由⇒結論という覚えて方をする意義は希薄だと考えます。
 最悪、コンパクトサマリーがあれば企業法は乗りきれるとさえ思っています。
 ただし、企業法については講義を一切視聴していないため異論は認めます。

・CPA企業法 答案練習
 時間を計って解答したのは一度ずつです。
 間違えたところを一問一答として使っていました。

・CPA企業法 短答対策高野レジュメ①~③
 練習問題として過去10年分の過去問がついています。
 短答式直前である学習115日目あたりに、過去問を解くために使用しました。

 既出のTAC問題集に過去問が掲載されていることを知って、問題集としての利用はなくなります。
 210日目あたりに、いまいち覚えられない組織再編行為については講義を視聴しますが、それでも劇的に分かることはありませんでした。
 テキスト部分は、コンサマで分からないところを別角度から見るために使用していた時期があります。

・模試(CPA、TAC×2、LEC、大原)
 時間を計って解答したのは一度ずつです。
 間違えたところを一問一答として使っていました



~使用教材(論文)~

・CPA企業法 論文対策集
論文対策におけるメイン教材です。
 論証が63個掲載されています。
 企業法は短答・論文で形式が大きくことなるため、使用すべき教材もガラリと変わります。
 そのため、短答式ではお世話になったコンパクトサマリーは押入にて永遠の眠りにつきます。

 短答本試験終了後、2週間(学習230日)経ってから使用し始めました。
 ①問題文、②ロジカルフロー、③解答例という構成になっています。
 ②ロジカルフローを文章として書き直したものが③解答例なので、まとまりがあるロジカルフローをメインとして利用していました。

 視覚的にわかりやすくするように、3色マーカーで色分けしながら通読していたのですが、かえって見にくくなってしまい、テキストは使用しなくなります。

 ラインマークが失敗することは往々にしてあるので、あらかじめ写真を撮っておいたのが役に立ちました。
 以降は、この写真を使って勉強します。

 通読のしかたについては工夫はありません。
 ロジカルフローを目で追って、流れを把握します。
 それが解答例では文章として表現されているので、解答例を読んで同じ内容について2種類のインプットを行うことになります。
 最初は条文まで覚えこんでいましたが、なかなか覚えられないので途中からは条文を覚えようとするのはやめました。
 かわりに法令基準集を2回ほど通読して、時間があればなんとか探し出せる状態にしました。
 本試験では目的の条文を探しだせなかったため(何を探していたのかは忘れましたが)、条文についてはまったく把握していなかったと言っていいと思います。

 最終的には6~7回通読しました。
 それでもバッチリ覚えているというわけではなく、最初から最後までロジカルフローをつなぐことができたのは30個/63個くらいだと思います。


CPA企業法 答案練習
 時間を測って解いたのは、第2回模試と第1回模試になります。
 基本的に、答案を書いて作成することはありません。

 時間制約から、アウトプットよりもインプットを優先するべきだと判断したためです。
 企業法は答案ルール・論理構成など論文対策のために覚えることが多いため、短答式科目のなかでもインプットを強く意識するべきだと考えます。


・企業法 法令基準集
 2回ほどさらっと通読しました。

 論文対策集で条文が出てくるたびに法令基準集を参照して、各条文のうえに「正」の字を書いていました。
 あとで通読したさいに、重要な条文がわかりやすくするためです。

 しかし、試験本番では目的の条文を探しだすことができなかったため、これでは不十分だったようです。
 上位陣は「株式会社の役員の解任の訴え」と言われたら「第八百五十四条」と反射的に答えられるようなので、企業法について私の偏差値が50未満なのは妥当なようです。

~学習内容~

・学習期間1日~60日目
 簿記論をメインで勉強していたので、あまり企業法には着手してはいません。

 学習開始直後に、『はじめての会社法』というテキストで全体像を把握しました。

 学習15日目になる元旦には、ファミレスで企業法テキスト①を読んでいたのを覚えています。
 1月2日は少しだけ遊びましたけれど、平日休日や世間一般のイベントなどとは関係なく勉強していました。
 そんなに勉強する必要はないといいたいところですが、何が自分にとって重要であったかを判断することは難しいので、何とも言えません。

 あとは、スキマ時間にコンパクトサマリーを読んでいたと思います。
 学習60日目からが理論科目(財表論・企業法・監査論)の本格的なスタートなのですが、それまでにコンパクトサマリーを2巡くらい通読していたと思います。


・学習期間60日目~90日目

 財表論と監査論がメインだったので、企業法はスキマ時間にコンパクトサマリーを読んでいるにとどまります。

 3巡もすれば、覚えるものは覚えられるのですが、なかなか覚えているという実感がありませんでした。


・学習期間90日目~120日目
 あまり覚えられている実感はなかったのですが、回数もこなしたしアウトプットに移行しようということで短答対策問題集に着手します。
 結果として、9割方の問題が分からなかったので、インプットの仕方を間違えていたのかと動揺しました。
 動揺はしましたが、企業法は単純暗記でなんとかなることは確信していたので、貫きとおしました。

 短答対策問題集は、図書館で勉強していたのを覚えています。
 問題集①の後半、『株式』の章を解いている光景がなぜか鮮明に記憶されています。
 4月からコロナウイルスの影響によって、図書館を自習目的で使用することはできなくなってしまったので、図書館は1年間でこの5回ほどしか利用していません。
 利用回数が少ないため、記憶に残っているのでしょう。


・学習期間120~140日目
 コロナによって、試験が保留になっている段階です。
 コンパクトサマリーによる単純暗記もマンネリ化してきたので、押入からTAC早まくり問題集をひっぱりだしてきました。

 意外にも使えることが発覚したので、コンパクトサマリーに並立するメイン教材に昇格します。

 問題集を通読しがちな私ですが、インプットは十分に行っていたことから、ふつうに問題を解いていました。


・学習期間140~210日目
 コロナ延期によって生まれたロスタイムです。

 本試験までそれなりの猶予があるので、単純暗記である企業法にはなるべく時間を使わないようにしていました。

 しかし、答練でいい成績を取りたいと思うようになったので、答練が近づくたびにコンパクトサマリーで復習するようにしていました。


・学習期間210日~240日目
 短答直前期です。
 ①コンパクトサマリーと②TAC早まくり問題集を繰り返して使っていました。

 回数ははっきりしませんが、管理(理論)・財表論・監査論・企業法で飽きるたびにローテーションしていたので、1日あたり平均で2時間弱の勉強時間は取れていたと思います。
 そういうとあまりやっていないようですが、慣れた教材なら読むスピードも相当速いので、網羅的に学習はできていたと思います。


・短答式本番
 コロナ延期があっても、短答式のトップバッターは企業法です。

 どれだけ調子が悪くても、企業法は覚えているかどうかの問題なので何も心配はいりません。
 まったく緊張することはなく、手ごたえも悪くはなかったので、管理会計論を前にして憂いはありませんでした。
 自己採点はしていないので、「満点もワンチャンあるかも」と思う一方で「足きりだったらどうしよう」という期待と不安が入り混じっていました。


・短答式~論文式
 企業法にかかる論文対策を開始したのは、短答式2週間後からです。
 租税法・経営法の勉強が一段落ついたので、企業法や監査論にも着手しはじめたのです。

 ほとんど論文対策集しか利用していないため、詳細は【使用教材】を読んでいただければと思います。


~まとめ~

 今回は企業法について反省しました。

 コンパクトサマリーによる単純暗記・論文対策集の通読しかしておらず、他科目に比べれば特別な工夫は行っていません。

 あえていうなら、企業法にあてるリソースを他科目に回していたともいうことができます(学習時間は結構とられましたが⋯⋯)
 公認会計士試験は全体として暗記色のつよいペーパーテストですから、単純暗記は減らしたいところですが、個人的には企業法はそもそも体系的理解ができないと思います。

 だったら、ハナから暗記で突っ走るのもひとつの学習戦略でしょう。
 論文式は平均点さえ取れていないので知りませんが。

 以上です。
 それでは、おやすみなさい! 

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