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Exam-3-2_成績表一覧(論文式編)

 おはようございます、パジャマです。

 前回に引きつづき、成績表を開示いたします。
 今回は、短答式後に受けた論文式模試&本試験について話していこうと思います。


【CPA】2020年論文式第2回全国公開模試(学習9ヶ月目)

 受験日は9月19日~20日です。

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論文式につき、提出した唯一の答案練習等になります。
 監査論・企業法・租税法については答練を利用して勉強していましたが、制限時間ありで問題を解くのはすべての科目について初めてとなります。
 下記、科目ごとの所感です。


【企業法】
 企業法について、論文用の学習はほとんどしていません。
 その割には、第1問の点数が出ています。
 この感触を受けて「企業法は条文を探せばこじつけられるので、勉強優先度は低い」と考えました。
 第2問のように、論点が分からず大失点してしまうのは怖かったのですが、そこは勇気を出して手を広げすぎないようにしました。


【監査論】
 監査論も、論文用の学習はほとんどしていません。
第1問については「全部埋めることはできたが、周囲のレベル感が分からないから自信はない」といった感触でした。
 点数を見てもらえれば分かるとおり、短答式ができれば論文でも困らないようですね。
 ちなみに参考法令基準集は使用していなかったと思います。

第2問については、「第1問よりは悪いだろうが、全部埋めることはできた」といった具合だったので、第1問とここまで点差が開くとは思いませんでした。
 この感触では「典型論点を落とさないようにする」くらいしか第2問についての反省はありませんでした。
 成績発表を受けて、一応は事例問題対策をやや重視するようにしました。


【租税法】
 租税法は二週間ほど対策しました。計算対策がメインで、理論は50個ある論証を一読したレベルです。
 計算については満足できる点数が取れました。
 偏差値こそ低いですが、落とした問題はもう少しで解けそうなものばかりでしたので楽観的に捉えていました。
 理論については危機感がありました。
 5月8月勢は理論で稼ぐのがセオリーですが、計算に時間を使いすぎたため法令基準集を探す時間がありませんでした。
「分からない計算はバンバン切って、理論に時間を回すこと」を本試験の方針としました。


【管理会計論】
 管理会計論は、手応えどおりの成績でした。
 短答・論文のギャップが一番小さい科目と言われる管理会計論ですが、短答・論文で出題予想は異なるわけですから、対策しなければ最初はこうなります(管理会計論に限りません)
 しかし、計算に大量の時間を割くほどのことではありません
 短答対策のときから、「論文ではココが出るんだな~」と意識しながらボチボチやってれば、論文対応に移行できると思います。
 逆に言えば、ゴッパチを目指すのであればボチボチやって対応できるくらいの貯金は短答式で作っておく必要があるでしょう。
 計算科目の手を抜くというのは私も恐ろしかったのですが、やたらめったら手を広げることが学習戦略ではないと言い聞かせました。

 特に近年の傾向では試験時間内にすべての問題を解くのは不可能でしたので模試も取捨選択が大切でした。
 そういった事前の心構えを実践できなかったことが模試における敗因だったので、本試験では時間配分を徹底しました。
 短答・論文ともに解答技術が必要とされる点で、令和2年の管理会計論は曲者でした。


【財務会計論】
 第3問は退職給付会計&連結CFでした。短答式典型&論点プロパーの論点です。
 連結CFは短答式以前に学習していたものの、正答は困難です。
 結局は、個別CFの知識で解答できる部分をスポットで取りに行って大崩を防ぐことはできました。

 連結CFを含む論文プロパーの論点について、短答式以前にさらっと通読は行っていましたが⋯⋯

①難しいので、勉強しても正答できない
②論文プロパー論点の出題が予想されていなかった

 以上から、短答式以降は論文プロパー論点についてほとんど対策はしませんでした。

 やはり、ゴッパチ勢が短答後から論文プロパー論点に着手することは困難なので⋯⋯

①租税・経営より優先して短答前から着手しておく
②のれん金額など、簡単に導出できる部分のみを短答後に着手する

 などが考えられます。
 とはいえ、本試験では論文プロパー論点は出題されなかったため空論にすぎません。
 連結CFが本試験で出題されていれば、私を含めたゴッパチ勢の多くの合否は変わっていたでしょう。
 私の場合、短答後には財務会計論(計算)に使ってもよい時間はほとんどありませんでした。
第3問対策をあまりしなくて済んだというのは、合格に大きく寄与していると思います。

 第4問(理論)についてはメルカリで買った論文対策集を3ヶ月前に一巡しただけで、体感的にはノータッチに等しかったのですがそこそこ取れています。
短答で培った断片的な知識を文章として覚えるだけでなんとかなりそうだなと思いました。

 第5問の構造論点(連結会計)はひどい有様です。
 連結会計は、短答・論文形式にかかわらず①タイム・テーブルを書いて集計する⇒②修正仕訳という流れなので、論文式から急に出来るようになることはありません。
 論文式でもお世話になることは分かっていたのだから、短答式以前では租税・経営の心配よりも連結会計を完璧にするべきだったと反省しています。


【経営学】
 経営学は、租税法同様に二週間ほどの対策です。
 一番満足な点数が取れた科目です。

 第一問はレジュメを一回読んだのみですので、大健闘です。
 0点でも構わない(ショックは受けると思いますが)と思って受験しました。
 第二問は埋めたとはいえ正答してるとは思わなかったのですが、ボーダー(C判定)に乗っています。
 これは、「機械的な計算が要求されるため、自分なりの解釈が難しく(腑に落ちない)、手応えが悪くなりやすい」と解釈しました。
 この発見を活かすべく、第二問についての対策はほどほどにしました。


【まとめ】
 まとめると、総合判定こそDですが⋯⋯

①企業法・監査論は意外と大丈夫
②財務・管理の計算が不安
③租税・経営は合格ボーダーが低い

 といった発見がありました。

 ③については答え合わせした日には出来がよかったことが分かったので、そこから租税・経営は手を抜きました。
 ①、②については試験1ヵ月前の判定を見てのことだったので、そこから企業・監査は手を抜いて、ほとんどやっていなかった計算に少しだけ時間を使うようにしました。

 以上のように、論文式模試は手を抜いていいところを探す(学習範囲を絞る)ために使いました。
 別テーマとしますが、論文式はとにかく学習範囲を絞ろうと考えており……

①私の大目標は短答式突破であり、今年の論文式は実験として位置付けていたこと
②短答式で手を広げすぎたこと

 以上の理由が挙げられます。
 短答式は物量で押し切りましたが、論文式とは戦略的に向き合っていきました。


【本試】!!2020年論文式試験!!(学習10ヶ月目)

 受験日は11月14日~15日です。

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 私は、企業法・監査論・経営学のうち1つは免除科目がとれればいいやという気持ちで、半ば合格を諦めていました。
「○○で失敗した気がする……」などと、悲観的に捉えていたというわけではありません。
 むしろ、本番では論文式用にインプットした内容についてはだいたい書けたように感じています。
 私が合格できないだろうと考えていた理由は以下のとおりです。

①採点基準が分からず自分の学力を知ることができなかったため
②過年度生が有利という常識があったため
③学習範囲をかなり絞ったため

 以上です。
 他の受験生と比較して頭に入っている知識量が少ないため、10割出し切ったところで合格には足りないと思っていたということです。

本試験の詳細については、解答用紙の開示を行っていますので別テーマとします。

 また、論文式試験の科目ごとの偏差値については、同じくゴッパチ勢の方と似た傾向がみられました。
 会計学と監査論と経営学が高く、企業法、租税法が低いという傾向です。
 これは、会計学と監査論と経営学はゴッパチ勢にとって解きやすい問題であり、企業法と租税法はゴッパチ勢にとって解きにくい問題であったということを示唆しています。

  我々は過去の出題実績から学習範囲を絞りこむわけですが、突飛もない問題が多数出題される(勉強が報われにくく、ゴッパチ有利になる)こともあるわけです。逆もあるわけで、極端なことを言えば出題者に「今年はN%を12月短答合格者から、(1ーN)%を5月短答合格者から取っちゃうぞ」と決められているようなものです。仮にそんな決め方をしているとしたら目的わかりませんが。

 所詮はペーパーテストですから出たとこ勝負であって、各人の能力云々はそれに比べれば大したことではないということは、受験生も合格者も忘れてはいけないと考えています。


~まとめ~

 今でも論文式合格は運に助けられたと思っていますが、成績を一気通貫で見ると十分に合格を期待できる成績だったように感じます。
 しかし、上記のとおり論文式試験は半ば諦めていました。

 「今回の論文はお試し、これは戦略的撤退」などと言っていたのは、自分のプライドを守るためでもあったなあと今なら思います。
 受験仲間がいなくてもコレですから、特に予備校通学生の会計士受験に対する逡巡はさらなるものでしょう。

 後悔ない会計士受験のために情報を活かしていただければと思います。

 それでは、おやすみなさい!!

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