元カノに彼氏が出来た。

忘れもしない高2の12月。俺は部活をやめたんだ。足をケガして参加できなくて降格して辞めて白い目で見られて。自暴自棄になってた。あぁもう全部無くなれば良いのに。別れる前最後のデートで君は言ったね。冷めてきた。これから頑張って修復するか、別れるかハッキリしよう。もうこの時僕の心は壊れていた。後からLINEが来た。さっきのこと撤回したいって後悔すると思ったから。もし気持ちの整理が付いてしまったなら…話そう。
最後の日、別れるカップルとは思えない空気でカフェで話したね。本題にいっさい触れずにカフェを出て、夜の公園のベンチで泣きながら別れたね。僕の方を見る君にかける言葉が無くて、いつもヘラヘラ笑って誤魔化してた自分の感情。そのせいで上手く返せなかったよ。すぐ彼女とか作るなよ?傷つくから。出来るわけ無いだろ。
家まで送っていく途中の信号機でここまでで良いよって、信号が青になったら僕らは終わるんだね。君のことはずっとずっと好きだったよ君に悪いところなんて一ミリも無かったよ。
でも自分が嫌いになったから別れたんだ。
ありがとう。またいつか。こちらこそ。

三日後地元の奴らとサッカーをして死ぬほどイジられたよ。でもさある意味助けられたんだよな。お前らの恋愛の話とか聞けて。泣き叫びたかったよ。本当は。

月日は経ち、周りからは4年以上の付き合いを終えたことに驚かれたり、フリー仲間だって言われたり、そんな日常に薄れて忘れていった。忘れようとしたんだ。

ふとした瞬間に居る君の片鱗が苦しくてたまらなかったよ。

そうして文化祭を迎え、6月。反省会の帰り道。そこそこの関係の後輩と2人で帰ってた。自分がいかに自堕落で恋愛に向いていなくて、ぞんざいに扱うのか色々話した。そんな話をした後に付き合って欲しいって言われた。全て受け入れた上で付き合いたいと言われてまたヘラヘラしながら了承した。
自分はことごとく自我が無くて意志がなくて薄くて中身人間なんだろうか。優しそうって言われるのは、好きな人以外同じものに見えているから。
愛されるだけの恋愛は楽だろうななんて思ってたよ。でもあまりにも自分から彼女への愛の感情が生まれなくて、苦しかったよ。
あー俺って本当にダメなんだなって。
受験が明けてデートに行って、当然のように手を差し出し、味のしない唇を奪った。
デート先も昔行ったことのある江ノ島。何気ない階段や屋台で君のことを思い出してしまって、苦しかった。鉛を背負って上っ面の笑顔でデートを終えたよ。

それから少し経った頃。君のストーリーにあがる渋谷スカイ隣には知らない男の影。おめでとう。他の男を経験するべきだと思って分かれた部分もあったから友達から言われたときは拍手をしたよ。でもさ時間差でえぐるんだ心を。ひっついてくる。何をしても。

だから僕はこれを書いている。

自分が嫌いになって大事な人をてばなすことがないように

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