家族の話
私にも家族がいるのですが、各自好きにやっているので正直普通の家族ではないかも知れません。
ドラマや物語などにある温かい親子関係にあまりピンときた事がないように思います。
父は設計士で、若い時に上京し夜学の大学を出て設計士になった苦労人です。母は学校の勉強が得意だったようで都内有名高校から大学を出たのち公務員となってバリバリ働いていました。私が中学に上がる前だったかな、二人は離婚しまして色々あった後私は母と暮らし、兄は独立しました。
兄は中高一貫の私立に通い、自分の好きな音楽やパソコンの道で仕事をしているようです。
経歴とかが特殊とかではないのですが、それぞれ独立心が強かったのかも知れません。家族一丸となって何かをなすこともなく、それぞれの世界を作っていると思います。
ただ、家族とはこうあるべき誰もが思う理想の姿ってあると思うんです。それを思うとあまりにかけ離れている家族像なので、憧れは強かったと思います。優しいお母さんに強いお父さん、家に帰れば温かいご飯と笑い声みたいな。それぞれ独立しても盆暮正月には家族で集まるとか色々あると思うんです。小さい時から、父親は家にいる事はほとんどなく母も仕事をしていたので祖父母に育てられました。
祖父は警察官で、幼い私にとってすごく怖い存在だったのですがよくよく考えたら怒られた事ってないんですよね。大人になってからもサポートしてくれたのは祖父でした。
祖父がいたからこの年まで家族について考えなくてもと言いますか、家族好き勝手やってるけど私にはおじいちゃんいるから大丈夫って思えましたし温かい気持ちを維持することが出来たんだと思います。
私にとって祖父の存在は大きいです。祖母が亡くなってからは、祖父が母親の代わりにもなってくれました。
祖父について話だすと止まらなくなってしまうし、何年経っても感謝の気持ちで涙が出てきてしまうんですよね。お恥ずかしい話、、、
ここまで書いてみて、改めて考えてみると。普通の家族関係にはほど遠いかも知れないけど、住む所だけは用意してくれていたので感謝ですね。
私は、この両親から生まれて理想じゃない家族経験からより深く家族のあり方について考えることが出来たんだと思っています。
私自身、この家族の中で育った自分を肯定できるようになりたいですね。そんなに不幸な環境ではなかったと思います。
両親や兄について、嫌な所とかもちろんありますけどね。そんな繋がりだったので家族が私の事を知らないのは当然かなと思います。
母親と娘の関係については、かつて私が母親に対して言ったことそっくりそのまま自分の娘に言われたときに初めて母の気持ちがわかりました。
でも私は娘に、ママは普通の家庭の母親を知らないからわかることがあったら教えて欲しいしそれに近づきたいと娘には話しました。
私が今できることってそのくらいかなと思います。知らない事は学べば良いのかなと思います。
家族の事を考えるのが辛い時期がありましたが、この年になってようやっと消化でき始めたと感じています。
私にとっては大きな一歩です。両親に初めて自分が小さいときから抱えていた障害について話しました。大きな荷物を下ろした気分になれました。