学習の5段階レベル
概要
今回はNLPに基づく学習の5段階レベルのお話です。知らない状態から、身についている状態までの変遷というところです。ちなみにNLPとは、Neuro Linguistic Programing(神経言語プログラミング)のことであり1970年ごろ、カリフォルニア大学の心理学部の生徒であり数学者だったリチャード・バンドラーと言語学の助教授だったジョン・グリンダーが心理学と言語学の観点から新しく体系化した人間心理とコミュニケーションに関する学問です。
5段階レベルとは?
ここでは、学習には5段階のレベルがあるとされます。
1. 無意識的無能(知らないしできない)
その人はあることに関して何も知らりません。それどころか、知らないということすら知らない状態です。子供のころ、世の中に英語というものがあることすら知らなかったような感じですね。
2. 意識的無能(知っていてもできない)
その人はあることに関して知識を得ましたが、それを実践することができない状態です。よく本を読んで情報のインプットはされますが、それについて何かができる状態にはなっていないというところですね。
3.意識的有能(考えるとできる)
その人はあることに関してある程度できるようになってきましたが、まだ習慣化されておらず、それを行うためにはある程度の集中力が必要な状態です。実践回数や経験が十分ではないため、考えながら行わないとできない状態ですね。
4.無意識的有能(考えなくてもできる)
その人は意識しなくても自動的にあることを実践することができている状態です。知識は腹落ちされ、それを表現するだけの経験が積まれているため、反射的に再現できる状態ですね。スポーツ選手などではイメージしやすいと思います。
5.無意識的有能に意識的有能)
その人は無意識的に行っていることを、意識して人に教えることができる状態です。すでに無意識的にできる状態ですが、同時に何をしているかを理解しているため、相手に伝えることができる状態ですね。
まず、いちばん最初に必要になることは、無能であることを意識することです。自分ができないと分からない限りはスタートしません。要は「気づき」ですね。
次に重要となるのが、1〜3の最初まではインプットがメインとなるので、学習・研修・読書などで進めることができるのだが、それ以降は実践とのリンクが必要となるため、通常はコーチング・メンタリング・フォローアップが必要となる。つまりアウトプット・行動を伴うことですね。ここにはもちろんテーマにもよりますが、行動の対象、アウトプットの対象が必要になります。これは独学では難しいということになります。本当は個人の努力で解決したいところですが、それでうまくできるとは言い切れません。間違った方向に努力しても何も変わりませんから。ちゃんと、実践に即してモデリングした上で努力しないといけませんね。これ、言うのは簡単ですが、そうそうできるものではありません。
いちばん良いのは、自分が学んだことを他の人にぶつけることができる環境を持つことです。相手は必ずしもその道のエキスパートである必要はありません。意外と、普通の人でも意見を言ってくれます。信頼できる人が相手になってくれれば、意見に対して気分を害することなく、落ち込むことなく前に進めるかもしれません。とにかく、一人で頑張り続けるよりは効率が良さそうです。
まとめ
もちろん、才能なども関係するでしょう。その人のたどり着ける先にどれだけ早くうまくたどり着けるかが、この段階の踏み方で決まります。重要なことは、まず無能であると気づけること、その上でインプットをし続ける努力をすること、最後にアウトプット先としての相手を持つこと。こんなところでしょうか?