【回答しました】親子関係と恋愛だけがうまくいかない
質問箱にいただいたご質問にお答えしたいと思います。8月にいただいていたのに遅くなってしまいました……ご本人に読んでいただけるだろうかな。
いつもnoteをお読みくださりありがとうございます。心理士さんからは愛着の問題を指摘されていらっしゃるのですね。
私もカウンセリングに通っていた頃、心理士さんから愛着の問題を指摘されていました(私の場合は愛着障害の見立てをもらっていました)。
質問者さんの仰っている「仕事も生活もうまくいっている。挑戦したいことにも積極的に取り組めている。けれども親子関係と恋愛だけがうまくいかない」という状態、めちゃくちゃよくわかります。私も長いことそんな感覚がありました。
私の場合は育ってきた家庭がいろいろとしんどかったので、「家の外で頑張る」「家の外に居場所を作る」「家の外の人に承認されたい」という生き方・頑張り方をしていました。
そうすると「家の外の人」とはうまくいくんです。心の距離が一定に保たれた他人との方が、安心して自分らしさを発揮することができます。「よい自分」のままでいられるというか。
しかし「家の中」つまり「身内」、家族や恋人など、精神的にごくごく近い距離にある人との関係はなんだかおかしくなりがちで。
甘えすぎてしまったり、素直になれずに突っ張ってしまったり、心をさらけ出しすぎてしまったり、傷つきたくなくて逆に閉ざしすぎてしまったり。距離感がバグりまくります。
これこそが愛着に問題を抱える人の特徴なのですよね。外では頑張り屋さん、内ではガタガタ。
現在私は、心理に関する勉強をしながら、愛着に問題を抱える方々のお話を聞いてそれぞれの方に伴走する活動をしていまして、今日までに200人近くのお話に耳を傾けてきました。
皆さんどなたも、質問者さんや私にそっくりなことを仰るのですよね。
親と恋愛だけがうまくいかないんです、と。
「愛着に多少問題があっても恋愛や結婚できる人はいますよね。愛着の問題があって恋愛に悪影響が出る人とそうじゃない人で何が違うと思いますか?」というご質問についてですが、これはご自身とお相手の愛着スタイルが大きく関わってくるのではないかなと思います。
愛着スタイルとは、主に幼少期の養育者(親や保護者など)との関係性を通して形成された、人との親密な関係における心の傾向や行動パターンを指します。
愛着スタイルには「安定型」「不安型」「回避型」「未解決型」などのタイプがあり、私たちのように愛着に問題を抱える場合は「安定型」以外のタイプになる場合が多いです。
例えばこの「回避型」だと、質問者さんが書いていらっしゃるような「連絡を全然くれない彼氏」のような、距離感の遠〜い振る舞いになったりします。
そんな彼氏にモヤモヤしつつも辛抱しながら付き合い続けてしまう人は、往々にして「不安型」だったりします。
これまでいろいろな方のお話を伺っていて、愛着の問題があっても結婚生活や恋愛がうまくいっている人というのは、大抵は「安定型」の穏やかなパートナーと結びついていて、精神的に不安にさらされない暮らしを送っていることが多いようです。
私自身はもともと「不安型」の愛着スタイルだったと思うのですが、幸いにも夫が絵に描いたような「安定型」なので、私がいくら甘えまくってもバグり散らかしても菩薩のように包み込んでくれるため、徐々に夫の安定的な情緒に影響を受けるようにして穏やかなパートナーシップを育んでこられたと思っています。
これは本当にたまたまラッキーだったからにすぎません。
おそらく質問者さんは愛着の問題があるからこそ、回避傾向のある彼氏さん、しかも遠距離ということで、精神的にも物理的にも遠い人を無意識にあえて選択している可能性もあるかなと感じました。
特に「解離がある」とお書きになっていることから、私の複雑性PTSDよりも質問者さんの方が傷が深い(そのため、パートナーもまた愛着に問題のある方を選択しがち)のではないかと推測します。
過去の親子関係を探ってみるとそのあたりの恋愛への影響への関連が見つかりそうですから、愛着スタイルに関する書籍などを読んで見当を付けつつ、おかかりの心理士さんにご相談されてみるのがベストかなと思います。
私が今書いたような愛着スタイルに基づく愛情関係についての話は、この本に色々と詳しく書かれていますので、一度読んでみると何らかの気づきに繋がるかもしれません。
質問者さんは20代ということでまだまだお若く、早くから心理療法などいろいろ取り組まれていらっしゃるので、必ず楽にそして幸せになっていけると私は思います。
心から応援しています!
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