台湾有事は遠のいた様です
台湾の新総統が就任しました。就任の声明では「"現状維持"と強調」(NHK)された様で台湾有事待望論者には残念な新政権の船出です。
ところで、田中角栄氏が1972年に中国と合意した「日本国政府と中華人民共和国政府の共同声明」では「中華人民共和国政府が中国の唯一の合法政府」と謳っています。此処で一つの疑問です。「中国」って何の国家・集団・民族を指すのでしょう?此処を曖昧にしたまま「一つの中国」と主張するのがちょっと中共政府の弱い点です。
NHKの記事によると、新総統も「さらに「中華民国と中華人民共和国は互いに隷属しない」」と、中華民国は死んで無いって言ってます。つまり、周囲からすると中国文化圏の中に2つの国が合っても不思議は無い。此辺りは中国人で無いと理解出来無い心理でしょう。台湾人に「あなたは中国人ですか?」と問えば、多分「是的,我是中国人。」と答えるでしょう。新総統も「中華人民共和国」の存在を認めてるから、中華民国政府が「中国」を代表する唯一の政府と主張する意図は無さそう。どっかで聞いた様な"de facto Two states solution"ですね。
京都人からすれば、「元祖おたべ」と「本家おたべ」のどちらが本当の創業者の系統か論争するのと同じ感じではと。でも、そこに生命を賭けるのが人の性なのでしょうね。いずれにせよ、習近平さん此では現状維持しか無さそうです。ブリンケンさんは、又、ウクライナに注力するんでしょうか?