孤波の持つエネルギー
浩気の基質は一様で、疎密波の孤波 (素粒子)は浩気内の局所的な密度偏在に由来すると考えられる。均一な基質内で局所的に密度が偏在する為にはエネルギーが必要である。孤波の一種の中性子(光量子)は、単独では光速 ( $${c}$$ )で移動しており、波長 ( $${\lambda}$$ )に反比例 、振動数 ( $${v}$$ ) に比例したエネルギー ($${E_\lambda}$$ )に加えて、運動エネルギー (式2) を持つ (波長のエネルギー 式 1,運動エネルギー 式 2, 合計 式 3)。
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E_\lambda = h \cdot v = h \cdot \frac{c}{\lambda} \quad \quad \tag{1}
$$
$${E_\lambda}$$ : 波長$${\lambda}$$の中性子(光量子)の振動エネルギー
$${h}$$ :プランク定数
$${v}$$ , $${\lambda}$$ : 中性子の振動数と波長
$${c}$$ : 光速 ($${ \sim 3.0\times10^8 m / s}$$)
速度 $${v}$$ で等速度運動する物質の持つエネルギーは以下の方程式から導かれる。疎密波が質量を持つというのは不自然に響くが、ここでは、孤波の質量とは、外力に対して現在の状態を維持する力、つまり慣性力と仮定している。
$$
E = \frac{1}{2} \cdot m v^2 \quad \quad \tag{2}
$$
$${E}$$ : 運動エネルギー
$${m}$$ : 質量
以上より、波長 $${ \lambda}$$ の中性子が存在を維持する為に必要なエネルギーは式 3で表される。これらのエネルギーが孤波の存在を保つ為に必要で有り、もし、失なわれれば孤波も消失することから、中性子はエネルギー $${E_n}$$ と等価と考えられる (式 3)。
$$
E_n = h \cdot \frac{c}{\lambda} + \frac{1}{2}m_n\cdot c^2 \quad \quad \tag{3}
$$
$${E_n}$$ : 中性子のエネルギー
$${m_n}$$ : 中性子の質量
この式は、中性子が分子から遊離して光として放射されるには、中性子を光速まで加速するエネルギーに加えて振動数 $${v}$$ で振動させるエネルギーが必要な事を示している。中性子の質量は、陽子と電子の和なので水素分子の質量の半分と考えられ、水素分子等から測定可能である。一方、中性子の振動エネルギーはミリカンにより光電効果の実験から測定された (1916)。
光電効果
ミリカンは紫外域及び可視域の単色光を、電圧を加えた金属の表面に照射、電圧を変えて光の照射により励起される電流を測定した。その結果から、光照射により励起される電流 (光電効果)は以下の性質を持つことが示された。
金属に特異的な光の波長閾値より短かい波長の光を照射すると電流が惹起される
閾値以上の波長の光では照射時間や強度を増やしても電流が惹起され無い
惹起される電流は光の波長が短かいほど大きい
電流を惹起させ得る照射光では,照射光の強さ(光量子の数)は電流 (放出される電子の総数)に反映される
低エネルギーの中性子 (波長 $${\lambda}$$ )が分子に衝突すると、中性子は分子に吸収された後、分子のエネルギー状態に応じた波長 $${\lambda ^{\prime} }$$ の光として再度放出されるか消失する。衝突前から中性子が持っていたエネルギーと放出される光のエネルギーの差分は、分子に吸収され、分子のエネルギー状態に反映される。温度は分子のエネルギー状態の指標と見做せる。
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N_{\lambda} + M \rightarrow N_{\lambda^{\prime}} + M^{\prime} \quad (M^{\prime} = M + \Delta E)
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\Delta E = h \cdot \frac{c}{\lambda} - h \cdot \frac{c}{\lambda^{\prime}} \quad \quad \tag{4}
$$
閾値以上のエネルギーを持つ中性子の衝突では、中性子は分子に融合せず跳返り陽子と自由電子に分裂する (弾性衝突)。反射か融合かは、1) 標的分子と 2} 中性子の持つエネルギー(波長)で決まる。弾性衝突の場合、電界の非存在下では、分離した陽子と電子は再結合し、中性子となって再び移動を開始する。此の衝突ではエネルギーは保存され入射光と放射光の持つエネルギーは変化し無い (式 5)。
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N_{\lambda} + M \rightarrow P^+ + e^- + M \rightarrow N_{\lambda} + M \quad \quad \tag{5}
$$
十分強い電界の存在下では、弾性衝突により中性子が分裂、生成された電子は電界に引かれ正電極に到達し電極間に電流を惹起する (式 6)。同時に陽子は負電極から電子を受け取り、中性子となり放射される。此の現象が光電効果と呼ばれる。分子のエネルギー状態(温度)は変化し無い。
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N_{in} + M + e^- \rightarrow P^+ + e^- + M + e^- \rightarrow N_{out} + e^- + M \quad \quad \tag{6}
$$
分裂により、中性子は同種の振動を持た無い陽子と電子に分裂するので中性子の持つ振動エネルギーは放出され、電子が電界の中で持つポテンシャルエネルギーを中和する為に使われる。よって、閾値での電子のポテンシャルエネルギーと中性子の振動エネルギーは等しい。閾値電位での電子のエネルギーは $${e\cdot V_0}$$ で与えられるので、以下の式が成立する。
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h\cdot \frac{c}{\lambda} = e \cdot V_0 \quad \quad \tag{7}
$$
光電効果を用いて閾値電圧からプランク定数を測定するには、導体 (光電管)・半導体 (光ダイオード)の両極に電圧を負荷し電界を作り、導体・半導体に単波長光 (波長 $${\lambda}$$, 振動数 $${v}$$ ) を当て励起光振動数毎の励起電流の閾値 ( $${V_0}$$ )を測定する。プランク定数は励起光の振動数と閾値電圧の1次関数として計算される (式8)。発光ダイオードの閾値電圧からも同様な検討が可能と考えられる。
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h = \frac{e\cdot V_0}{v} \quad \quad \tag{8}
$$