コロナに何もかも取り上げられたから、そろそろ"わたしらしさ"を取り返そうと思う。
2年前の今頃、わたしは会社員だった。
新卒でたくさんの希望を胸に就職した会社では、先輩からの嫌がらせに馴染めずすぐに辞めた。
そんな気持ちで再就職活動をして、第二新卒として雇ってくれたのが旅行業の総務部だった。
そして同時に、わたしは北新地のホステスだった。
ホステスを始めたきっかけはこの程度だった。
そんなわたしの生活はコロナ禍で一変した。
旅行業の会社はリストラ。北新地は休業。唯一の楽しみだった海外旅行にも行けない。新型コロナウイルスは、わたしが好きだったものを全て奪っていった。
人の2倍働いて頑張っていたのに、なんて報われない人生なんだと眠れない日が続いた。
失業保険の受給中、働いていないわたしに「働かずにお金をもらえていいな〜」という人は何人もいた。
仕事があって満額のお給料をもらえる方がよっぽど良いじゃないか。という言葉を飲み込んで、わたしは笑った。
そんなわたしの生活が、キャリアスクール"SHElikes"に出会ってからまた変わろうとしている。
過去を思い出にする。
会社員のわたし
「何でも良いから事務職がしたい。」というとても無気力なわたしを、雇ってくれて可愛がってくれた会社にはとても感謝している。
それなりに忙しかったし、みんな優しかったし、わたしは仕事が好きだった。
5年近く働いていたけど、辞めたいと思ったことは一度もない。
2020年。順調だったはずの事業は、新型コロナウイルスの蔓延で大打撃を受け、大幅な人員整理を余儀なくされた。
「会社を辞めることになったの。」と友達に報告すると、『(そんな会社)最悪やん!!』と周りは会社を批判したけど、わたしにそんな気持ちはなかった。
人員整理をしてでも、会社が存続できるなら応援したい。そう思って、快く解雇に応じた。
ホステスのわたし
夜のお仕事に偏見がある人も多いかもしれないけど、わたしは好きな仕事だった。
働くきっかけは大したことなかったけど、毎日小綺麗に着飾って出掛けるのは楽しかった。すぐに結果が見えて、頑張れば頑張った分だけ結果が出るのもわたしには向いていた。
朝9時から深夜1時まで働くことは、わたしにとって普通のことだった。
でも「会社員もホステスも、どちらも本気で取り組んでいます!」と人に言えるほど、仕事に熱心なタイプではない(と見られがち)なので、隠しているわけではないけど、あえて自分のことを人に話すこともなかった。
会社員とホステスのダブルワークというのは、"お小遣い稼ぎのために適当にホステスをやっている小金持ち"としか思われない、ということをわたしは知っていたからだ。
これまでのわたし
わたしは転職活動をしていた。
前職は総務職だし、どの業種でも大差ないだろうと甘く見ていた。
そもそも総務職の求人は少ないことや、どの業種にも魅力を感じなかったこと、事務職は倍率が高いこと。たくさん原因はあるけど、わたしは転職活動に失敗した。
わたしの経験不足なことも原因ではあるけど、自己PRの欄がとにかく埋まらなかった。なぜその会社に入りたいのか、その会社で何をしたいのか、ひとつも思い浮かばない。
わたしが転職する理由はこれだけだった。
そして、楽しかった旅行業への未練も捨て切れていなかった。
数年後、旅行業が盛り返すのを待つことだってできなくはない。でも、わたしはまた旅行業へ就職して、総務の仕事がしたいのか?勉強して手配の仕事を出来るようになりたいのか?
結局好きな業種を選んでいたとしても、自己PRの欄は埋められないだろう。
緊急事態宣言が明けてから、北新地はほんの少しだけ盛り返した。
働こうと思えば働き口もあった。
でも、わたしの帰る場所は北新地しかないのかと思うと、絶望した。
もちろん、北新地が悪いわけでもホステスという仕事が悪いわけでもない。お店のママやお姉さん、女の子、仕事のできる黒服さん、優しいお客さん、みんな大好きだし尊敬もしている。
それでも、他に帰る場所のない自分に絶望したのだ。
これからのわたし
パソコンひとつで仕事が出来たら良いな。そんな夢を抱いている人は多いと思うが、わたしもその1人だ。
パソコンひとつでって、具体的になんだろう?webデザイナー、プログラマー、コピーライター。気になるものは一通り本を買って独学で始めようと試みた。が、どれもこれも難しすぎてあっさり諦めた。
それでもやっぱり、"webデザインってどんな仕事だろう"、"webマーケターという仕事もあるのか"と、興味を捨て切れなかった。
結局何ヶ月も"考える時間"に費やしてしまったが、その頃たまたま目にしたSHElikes(シーライクス)の広告をあっさりとクリックし、気付いたら体験レッスンを申し込んでいた。
SHElikesとは、女性向けのオンラインキャリアスクールで、「私らしい働き方」を見つけられる場所。
27の職種を"つまみ食い"で学ぶことができるのは、他にはない魅力だとわたしは思っている。
やりたいことが定まっていなくて何にでも興味がある。そんなわたしにはぴったりだった。
1つの職種が向いていなくたって、他に学べることはたくさんある。とにかく色々受講して、自分の興味を引き出すところから始めることができる。
そしてもう一つの魅力は、コミュニティだった。
入会するまでは、きっと輪に入れないものだろうと思っていた。前向きに頑張っている女の子たちに自分が混ざっている姿が想像できなかった。
でも、今では一緒に頑張っている仲間たちのお陰でわたしのやる気は保たれている。
みんなの行動力や優しさに尊敬することばかりだ。
そんなわたしは、今はフリーランスとして働くことを目指している。旅行業への未練を捨て切れないわたしは、旅をきっかけにやりたいことがたくさんある。
"会社員のわたし"のことも好きだった。
"ホステスのわたし"のことも好きだった。
それでも、もう戻らないと決めたのだ。
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