記録 一月二十日

 強い眠気と共にスタートした金曜日。電車通勤をするようになってからというもの、行きの電車内ではニュースをみるようにしているが、今日はいつもより軽くチェックする程度にして、あとは目を閉じていた。不快な眠気を覚ますため太陽を浴びようと、会社の最寄駅からオフィスに直行せず公園を散歩する。
 けれども、新宿の朝は高層ビルに遮られて地表にはなかなか日が届かない。同じ時間に新宿に通うようになって2週間経つが、朝日を求め歩いたことで今日初めてそのことに気がついた。ビルの隙間から覗く朝日を浴びつつ公園を2周ほどしたあと、オフィスへ向かう。いくらか眠気はマシになったけれど、ダメ押しでエナジードリンクを流し込む。久々の炭酸飲料でお腹が痛くなったものの、始業時間には目はスッキリ冴えていた。仕事内容はといえば、毎日やっている書類の処理がなかったくらいで、あとはいつも通りパソコンに向かっていた。単調なものではあるが、苦ではない。とはいえ、慣れてきたということもあって、日に日に1日の時間の流れが遅く感じるようになってきている。来週からは新しい業務が追加されるようなので、ちょうどよかったかもしれない。

 平日5日間を乗り越えた帰り道。今日の夕飯はどうしようか。昨日からずっと考えている。初めて5日間×8時間をこなしたわけだし、疲労感もあるから外食にしようかと思っている。週末に用意した作りおきもちょうどなくなったところだ。寿司、天丼、焼肉、ラーメン。食べたいものはいくらでも思い浮かぶ。せっかくならチェーンより行ったことのない気になってたお店に行こうか。いま、お金はなるべく使わないようにした方がいいのではあるけれど。でも、お金がなくてもたまの贅沢は必要だと最近は思っている。気持ちまで貧しくなってはいけない。だから、お金がないときでもある程度の範囲内で、積極的にお金を使うことにしている。特に、食とか、心身にかかわる部分においては。わたしはこれを、「攻めの消費」と呼んでいる。借金をしている身でこんな悠長なことを言っていていいのかは分からないけれど、わたしよりも金銭感覚のイかれた人はいくらでもいるだろうから、よしとする。結局、迷いに迷って近所の店主が気さくだとよく聞く焼肉に行こうとしたが、カウンター数席のみの満席で入れなかった。来月、初給料が入ったらリベンジするとしよう。

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