健康でいることの有難み
健康とは実は本当に有難いことでありながらも、日常的にはあまりその有難みにきづかされないものだと思う。
腹痛や頭痛やひいては肩こりなんかは、日常的に起こる症状だから、本格的に心配することはないにしても、外出先で急激な腹痛に襲われたときなどは、そのタイミングを呪うし、健康でいることの有難みがよく分かる。大事な仕事や予定があるときの頭痛も同じだ。
日常で起こりがちな症状ですらこうなのだから、もっと大病や骨折をしたりするとさらに強く感じるのかもしれない。
私は今まで幸いなことに大病を患ったことはなく、普段からいたって健康体なのだけれど、最近病院である診断がくだった。
かれこれ10年程度、頭痛に悩まされてきた。自分の中の頭痛の引き金になりやすいものも把握していたけれど、その引き金を完全に取り除くことも難しいし、根本的に治したいと思い、脳神経科を受診することにした。
問診と神経のどこかに問題がないかの物理的検査をして、偏頭痛という診断にいたった。
もちろんこの診断が生活を大きく変えることはないのだけれど、自分の中で慢性的な病気を抱えているという事実に目を向けるのは思いの外、重かった。
と同時に、長年悩まされてきた症状の病名がわかり、対処法についての指示も受けられることは有難い。
頭痛はときによって、重すぎて横になる以外に何もできないときや吐き気がしてくることもあれば、日常生活にはそこまで支障がないときもある。
頭痛の程度にかかわらず、症状が出たときには健康でいることの有難みに気づく。何不自由なく、仕事や家事ができ、余暇を楽しめることは本当に素晴らしいことだ。
今回の診断を経て、健康でいられるときにもその不自由なさに感謝して、健康にも気をつけて生活していきたいと改めて思ったのだった。