探偵・癸生川シリーズ シーズン1の感想 / G-Modeアーカイブス
『探偵・癸生川凌介事件譚』は、スマートフォンの登場前に2005年から携帯アプリとして配信されていた推理アドベンチャーシリーズです。
2011年からAndorid向けアプリとして一部シリーズが配信され、2021年からNintendo Switchの「G-MODEアーカイブス+」により順次発売されています。(from Wikipedia)
携帯アプリ時は、1つの作品を何回かに分けて配信されていたため、G-MODEアーカイブにもその名残りがあります。この記事では、シーズン1と呼ばれるVol.1からVol.10についての紹介を兼ねた感想を記します。
「推理アドベンチャー」に分類されるゲームで、「調べる・話す」などのコマンドを駆使して調査を進めていきますが、途中に謎解きが入るので、登場人物の名前や事件の概要は頭に入れておく必要があります。
「Vol.6 対交錯事件」の謎解きは現代では難易度が高いため、「ガラケー 画面」などで検索したガラケーの写真を見ながら解くのがオススメです。
また、Vol.4 Vol.5 Vol.7 Vol.9の4作品は、外伝的扱いになっているので、遊ぶのを後回しにしてもいいかもしれません。
なお、物語のヒロイン白鷺洲伊綱の生い立ちを知る上で、Vo.4とVol.9は続けて遊ぶのが良さそうです。通してプレイしたあとで、連続してリプレイするのもアリでしょう。
プレイ時間は一作品4~5時間ほどですが、Nintendo DS向けに発売されたあと携帯アプリに移植された「仮面幻想殺人事件」は長編になっているため、あらかじめ覚悟してからプレイするのがいいでしょう。
そして、「永劫会事件」はザッピングシステムを使用しているため、シリーズとしては異質のプレイ感覚があります。この作品は、シーズン1の総決算と言えるストーリーとなっているので、最後にとっておいた方がいいでしょう。
ストーリーとしては、全体的に人間の感情の暗部に踏み込んだものが多いので、プレイ後に暗めの印象を持つことが多いものの、ストーリーテラーである生生・ヒロインの伊綱・音成刑事・「知床さん」こと矢口床子のコミカルな絡みも楽しめるので、プレイして損はない…というかかなり損をするシリーズだと思います。
外伝以外では、事件の謎の全体推理は伊綱が行うものの、犯人選択を誤ってしまい、そこを癸生川が補うという「助手持ち探偵ものの王道」を行っている印象を持ちました。これは、伊綱の推理力不足というより、裏で動いている癸生川の推理力の高さを強調するための手法だと思いました。
過去の名作が復刻されてきているゲーム飽食の時代ですが、遊ぶ作品の順番や選択肢を示すことで、このシリーズに少しでも多くの人が触れてくれるといいなと思い、この記事を書くことにしました。
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