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青年革命家の道行きは

先日(といっても5年くらい前だが……)学校へ行かずに革命は起こせるかというnoteを書いた。
あれから結構な時間が経って色々とゆたぼん自身の状況は変化し、ついに「高卒認定試験に7科目合格した」というニュースが話題になった。
今日はそのことについて書こうと思う。

高卒認定試験とは

高卒認定試験とは、正式名称を「高等学校卒業程度認定試験」と言う。
巷ではよく「高認」と呼ばれている。
高認に合格すると大学(国公立・私立、短大、専門学校などすべて)を受験できるようになるが、「学歴」ではなく「資格」であることに注意が必要だ(高卒の「学歴」がほしい場合は高認ではダメで、高校に入学して卒業する必要がある)。
受験資格は満16歳以上であることだ。
ただし、一度高認に合格した者や高校を卒業した者は受験できない。
難易度は高校1年生程度のもので、科目によるが40~50点を取るとその科目は合格となる。
8~9科目(選択方法によって異なる)に合格すると、高認合格となる。
一回の受験で全てに合格する必要はなく、複数回に分けて少しずつ合格科目を揃えていくことも可能である。

ゆたぼんの場合

今回、ゆたぼんは「英語を除く7科目に合格した」と自身のYouTubeで報告していた。
元々英語に対する苦手意識がかなり強いようで、最初から英語を除いた7科目合格を目標としており、実際にやり遂げた形となる。
なお、英語について「アルファベットからやり直したい」と発言しており、「将来的に英検3級が取りたい」と言っている。

ゆたぼんの現在

ゆたぼんは現在、日本航空高等学校(通信制課程)の学生(=高校生)である。
そのため、高認を取っても高校を卒業してしまえば意味がなくなってしまうのだが、本人はもちろんそれを理解した上でのチャレンジだと思われる。

最近のゆたぼんは以前の「学校に行く子はロボットや」という発言とは打って変わって、学校へ行くことにも勉強することにも肯定的である(そうでなければわざわざ高認など受けはしないだろう)。

ちなみに、日本航空高等学校で英語の単位を取得できた場合は高認の英語は合格扱いとなるので、今のところ次回の高認の受験はしない方針とのことだ。

考察

英語が苦手発言について

不登校(保健室登校ではなく不登校)の子には、特に積み上げを必要とする英語と数学のどちらかまたは両方を苦手とする子が非常に多い。
例えば、歴史の場合は「縄文時代が理解できていなければ江戸時代を理解することはできない」ということはないが、英語と数学は基礎ができていないと上に次の内容を乗せても崩れてしまう。
以前はなおでんがんが11歳のゆたぼんに対して積分を教えるという動画を上げていたが、教える側は本心を言えばいきなり積分を教えるのではなくまずは微分から教えたいはずだ。
そして微分を教えるのには二次方程式も解ける必要があるし、二次方程式が解けないなら一次方程式を教えて、それもできないなら文字と式まで遡り……という工程が必要なのだ。

この点から英数を苦手とする(元)不登校児は多く、そのような子を相手に大学生が塾講師や家庭教師等のアルバイトをすると、できるところまでかなりの量を遡っていけなければならなかったりする。
ゆたぼんも例に漏れずといったところか。

何にせよゆたぼん本人の「アルファベットからやり直したい」という発言は方向性としては一切間違っていない。
正直、義務教育程度の内容はあまり面白いと感じることが無いと思うが、めげずにコツコツ頑張ってほしい。

不登校からのたて直し

不登校(保健室登校ではなく不登校)から勉強をしようと思った場合、多くの子に立ちはだかる壁がある。
それは「机に向かって勉強をする習慣をつけること」である。
やむを得ない事情も多分にあるとはいえ、やはり今までなかなか机に向かって勉強をしてこなかった子がいきなり「それなりの時間やれ」と言われてもできないのだ。
その上、義務教育の勉強の内容を面白いと感じる子はあまり多くはない。
大学まで進めば比較的自分の好きなジャンルに絞れるのでそういう部分で面白さを感じる人はそれなりにいると思うが、義務教育の内容で面白さを感じる子はやはり少ない。
あるいは、「この科目は面白いし好きだけど、他の科目はそんなに……」という子もかなり多い。
(同級生の多くが普通にやっているであろう)机に向かって勉強をする習慣を今から周回遅れでも身につけ、その上で苦手な英語にどこまで心血を注げるか。
ここが今後の分かれ目になるのかもしれない。

何故いきなり勉強モードになったのか?

恐らく、彼は自力で気付いたのだろう。
小中学生や高校生のうちは、有名な人と会って喋ったりYouTubeでコラボしたりするよりも、自分の学校の友達と楽しく遊ぶことの方が何倍も価値があるということに。
そして、革命を起こすためにまず必要なのは、(一見地味な)基礎学力だということに。

私は、ゆたぼんは大学に進学したいんだろうなと感じている。

道は平たんではないと思う。
でも不可能ではない。頑張れ。

まとめ

教育は人間の要(かなめ)

頂き女子りりちゃんの記事でも同じことを書いたけど、これに尽きます。


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