手間の掛かる体
ふと気付いたことがある。
「俺の体って手間が掛かるな」と。
春夏秋冬、年がら年中何かしらの手間を抱えて暮らしている。
春はひどい花粉症
病院の薬無しには生活がままならないレベル。
数年に渡るトライアンドエラーを重ねてようやく己に合った薬をみつけたが、副作用もあってこの時期は本調子でいられない。
夏はあせも
子供の頃なんて汗をかく事など気にすらしていなかったのに、今では汗のケアをしないとすぐに汗疹になる。
そして汗で股擦れが発生する。
生まれつき尻が垂れているのが原因なのはわかってる。
プリップリの尻の男もどうかと思うが、垂れすぎてるのも考えものだ。
秋は‥‥秋は特にねぇなぁ‥
強いてあげるなら紅葉に全く興味を示さなくなったくらい。感動が年々薄れていくのはどうしたものか。
冬は乾燥と寒がり
頭皮に脂は溢れているが、それ以外の皮膚に脂が劇的に足りていない。頼むぜ俺のバランス感覚。
ハンドクリームは常に塗り込まないとと手先がぶっ壊れる。
さらにはとにかく寒がりで仕方ない。
血行不良?改善のために養命酒を飲んでいるが現段階では効果を感じられない。
「ほら、寒くなってきたから俺のアウター着ておきなよ」
なんて気の利いたセリフはとてもじゃないが言えたもんじゃあない。自殺行為である。
これらの手間は子供の頃にはなかった症状だ。
歳をとって何かを無くした代わりに得たものが、手間の掛かる体だなんてなんと酷い仕打ちだろうか。
いつまでも気持ちは若いつもりでいるが、寄る年波には勝てないとはこの事なのかと身をもって体感している今日この頃。
もし輪廻転生があるのなら、この手間は現世の肉体を使い込んで経年劣化した結果のようにも思える。
それは俺の大好きなワークブーツのカッコよさに重ねられる気がする。
ワークブーツには履き込んで経年劣化していく姿をアジとして楽しむ文化がある。
そしてスニーカー等と比べてメインテナンスなどの手間が掛かる靴としても有名だ。
雨でも汚れでも気にせず履けるようにと昔購入したREDWING8166。
貧乏性なので中古で手に入れたブーツだが、ハードに履いてきたお陰でカッコいいアジが出てきている。
その姿と己の体を重ねてみたら、
「ある意味俺の体もアジが出てきてかっけえじゃん」
なんて、経年劣化して手間の掛かる体でも愛せるような気がした。
多分花粉が落ち着いて調子が戻って浮かれているから頭がハッピーセットな思考になっているのだろう。
さて、次はあせも対策に悩まされる夏がやってくる。
まったく手間の掛かる体だ。
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