データのバックアップを見直す
NASを構築してから6年経つので買い替えを検討する。
現在使用しているのはNETGEAR社のReadyNAS104。経年による故障リスクのほかに転送速度にもたつきを感じることがある。その他ストレージは外付けHDDで4TB*3、NAS上のみのデータが2TB、HDDとNAS共通のデータが2TBほどあった。NASはRAID5構成である。
きっかけは使用開始して5年を超えて稼働時間が長いWD赤を1本交換した際に不良セクタが発生していたのでこの機会に全体を見直すこととした。
全体の構成について各RAIDの特徴をおさらいするとこから始めた。
RAID1のミラーリングは2本中1本故障しても復旧可能。
RAID5は3本中1本が故障しても復旧可能。注意点はハードディスクの故障に気づきづらい、バックアップではなく再構成のためのパリティであること、ストライピングであること。それに加えて不良ディスクを交換してリビルドする際に負荷がかかり全損のリスクがある。
RAID6は4本中2本故障しても復旧可能。パリティの二重書き込みでRAID5と比べて対障害性が高い。1本故障時の復旧作業中のリスク低下。ただしRAID5より読み込み速度は遅い。
それらを踏まえてデータの重要度に合わせて、外付けHDD、外付けHDD+NASのふたつに区分することにした。さらにNASはRAID5からRAID6に変更し信頼性を向上させる。
ちなみにWD青8TBがCMR方式で発売されたのでこの機会に購入した。使用時間と経年を考慮し、生み出された4TB*2本をNASに換装した。
NAS本体の買い替えも検討したがコストメリットを優先する結果となった。候補となった機種を備忘録として残しておく。
まずNETGEAR社のReadyNASは長らく新製品が発売されておらず2021年に既製品も販売終了となっていた。そのため2大メーカであるSynology(台湾)とQNAP(台湾)に加えてASUSTOR(台湾)の製品を調べた。
エントリーモデルはARM系CPU、メモリー512MB、1GbEといったスペックであった。
ミドルスペックになるとIntel系CPU、メモリ1GB以上、通信規格は2.5GbE以上といった仕様であった。それに加えてメモリの換装・増設ができたりネットワークカードやSSDの追加ができたりと拡張性に富んでいた。
Synology社の製品は初心者でも使いやすく価格比較サイトのランキングでも上位であった。対してQNAP社の製品はカスタマイズできる項目が多く中級者以上向けと受け止められていた。同じ価格だとハードスペックはQNAPの方が優位である。ASUSTOR社は2011年に設立されたASUSのグループ会社である。4ベイ以上であれば先述した2社よりも安価でコストパフォーマンスに優れている。
SynologyのDS-220jとQNAPのTS-230が23,000程度でありCPU性能も同等であるが、メモリーの容量が512MBに対して2GBと大きな開きがある。筐体はQNAPは薄い水色でありチープな印象であった。
4台搭載であればTS-431K(QNAP)が上位機種と同一の筐体で4万円程度であった。インテル製CPUを搭載の製品は55,000以上からであった。