X DESIGN final
ついに1年間のXデザイン大阪分校を修了。
すっと言葉が出ないが、思うところ振り返ってみたい。
最終発表を終えて
第3回あたりから固定チームを組んで、クライアントへむけて”ゲームチェンジ”となる3年後の新しいサービスを考えていった。毎回講義で教えてもらうことをすぐにチームで試してみるサイクルを繰り返しながらかたちにしていく。当然、最初からうまくいくことはなくて、毎回みんなでモヤモヤしてその回を終えるのが常だった。でも、モヤモヤこそ考えている証だと。この感覚はもどかしいが大切なことでもあり、良い姿勢。そりゃ毎回頭くらくらするくらいだから、ない脳味噌はよく使っていたんだろう。
リモートで動くこと
わたしたちのチームメンバーはみんな拠点がバラバラで、チームミーティングはすべてリモートで行われた。リモートでの働き方には以前より興味があり、どういった動き方をするのかが実際にやってみてわかりとても参考になった。新しいテクノロジーを用いて生産性をあげる工夫はいつも意識したい。またリモートには場の制約を超え様々な新しい価値をもたらす可能性があることを垣間見れた。どんなツールでどのように活用していったのか、詳しくは同じメンバーでありリモートのプロでもある、あぐりさんの振り返りnoteを参照されたい。
https://note.com/aggyishihara/n/nef700bc50e9b?creator_urlname=aggyishihara
プレ発表から今回までの間でやったこと
前回のプレ発表の際にいくつかヒントをいただいた。その後メッセンジャー上でチーム内で議論した。もう少しのところにきている感覚はあって、自分なりにアイデアもいくつか出して共有した。どんなに忙しくてもなんだか悔しくて、考え過ぎて眠れず夜更かしした日もあった。思考でここまで粘るようなことは今まであまりなかったから、通う前と比べると変わったなと思う。とはいえ直前の力技であることは否めない。リサーチとか含めてもう一度なぞりたいところではあった。
アイデア期限日に最終方向性を決めてからは一気に仕上げにかかる。残りのリソースでできることを各担当に割り振り進めていった。動画撮影、編集、ハードデザインなど、こういった形にするフェーズはデザイナーの強みであるからそこはちゃんとやった(語彙力)
最終発表のまえに
はじめに先生から、前回のAチームのプレ発表をうけて閃いたというアイデアの素案を説明いただいた。答え合わせのようでおもしろい、と同時に発表前に聞くとウッとなる。クライアントのどんなアセットを用いて、エコシステムの中でどんな立ち位置で振舞うのか。同時にユーザー側にはどんなインサイトがあり、世の中でどんな事例が起きているのか。教わった要素ぜんぶ入ってたし、Aチームにとっては考えた分だけめっちゃタメになり、前回発表しといてよかったな〜など。
良いアセットもぜんぶ使う必要はない。(というかもうあれしかないとも言える、か…)企業の持つ良いアセットの定義と選択も重要だが、負のアセットを理解しどう生かすのかまでセットで考慮するのが肝だったりする。
おまたせ発表
発表を終えて。先生に言われたのは「仕組みを大きくやろうとしすぎ、ぜんぶやろうとしすぎ」と。一からエコシステムをクライアントが作り上げるのにはパワーがいるし時間もかかる。それなら似たようなシステムに乗っかって、重要なポイントで役割を担い新たな価値を生み出したほうがよい。いかに軽く始められるかという点もゲームチェンジする企業にとっては大事。
また、これは全体通して言えることだが、ビジネススケールの展開性も見逃せない。小さく始めてグローバルに広げていけるのか、反対に撤退する必要に迫られたときにすぐ対応できるのか、小さくできるのか。視野を常に海外にまで広げて考察していくメタ認知力や柔軟性が問われる。
にんげんの哲学
また何度も話にあがっていた、「便利追求の時代は終わる」こと。テクノロジーが発展して便利にしようとした結果、本質はその方向性ではないことに気づいてきた人類。ひとらしい生活ってなんだろう?しあわせってなんだろう?サービスデザインは立ち返ると哲学に行き着くのではないか。ひとを知り、自分を知ること。だからもっと観察して、自分で経験しないと。
どうしたいか?であったりなぜやるのか?ってところの動機に目指したい未来をもってくる。会社のビジョンは、自分たちのアセットを使ってどんな未来を志向するかの宣言。自分たちを正しく理解し明快なビジョンを持っている企業は希少で、戦略性が高いといえるのだろう。コンサル的にはこれを正しく再定義してあげることが重要な仕事でもある。
「変化する時代に地図は役に立たず、必要なのはコンパスだ」(伊藤穣一)
コンパスとして「我々はどの方向に向かいたいのか?」という「Why」と、日々の進化に通底する「How」が大事
『アフターデジタル』より
これからやることの宣言
●あらゆる無駄をする、回り道をする
自分の足で現場にいってみる。新しい店に入ってみる。いったことのない海外に行く。自分の範疇を超えて新しい出会いと刺激を泥臭く求めていく。気負うつもりはないけれど、いままでよりそういう些細なチャレンジを生活の楽しみとして取り入れてみたい。
●気づきを言語化しSNSとかで発信する
あまり言語化は得意でなくて避けてきたほうだったけど、今回ある程度振り返りを言語化してみることで得られるものはあった。それなりの自己投資にもなっている、「毎回ブログで外化した人は成長している」言われたことは素直に取り入れようと思いnoteで発信してみたのは良い判断だった。相変わらず得意ではないけど、外にむけて書くものだから何度も反芻するし、やったことを思い出す回数も増える。周りの受講生のブログを見て視点の違いに驚く。リフレーミングをはっきり言語化できて、あわよくばフィードバックを得る、さらに学習のループができる。今後は日常の些細なこととか、本を読んで考えたこととか、もう少し気軽に言語化し発信していけたらなと。
●学びを実践で応用する
幸い自分の環境で今回の学びを生かせる機会がどんどんできそうで、さっそく試したい。すぐうまくいくとは思ってないけど、何も知らず動けない前よりも引き出しは増えたわけで、感覚が鈍る前に積極的に活用してみたい。
はじまりのおわり
刺激に満ちた1年間のX DESIGN。ノリで飛び込んだがやってみて正解だった。いろんなタイミングも相まって、濃密な思考と実験の日々を送れた。確実に参加前の自分とは変貌を遂げた自負がある一方、まだこれからが始まりだよ、と囁かれる。まだまだ自分はなにも知らない。姿勢を正してまた挑戦していこう。
浅野先生、Aチームのみなさま、ベーシックコースのみなさま、マスターコースのみなさま、1年間ほんとうにありがとうございました。さらなる飛躍を遂げるみなさまにまた会える日まで。
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