『私と、まきじゃく。』#3
観客を舞台に引き込むのが照明の役割
ーーーそれでは、よろしくお願いします!
あべ:よろしくお願いします!
―――高校時代から舞台の照明をやっているとお聞きしました。始めたきっかけは何でしたか?
あべ:高校生の時に”ホールスタッフ”という舞台の裏方をする部活に所属したのが始まりですね。新入生歓迎会のときに各団体が舞台上で部活紹介をしていたんですけど、そのとき一番印象に残ったのが舞台を照らしてる照明だったんです。ピカピカしてかっこいい!面白そう!って思って、ホールスタッフの説明会を聞きに行きました。
音響班と照明班があったんですけど、やっぱり目に見えて分かる変化がかっこいいなと思って照明を選びました。この時は主に軽音部やダンス部の照明を担当していました。
―――演劇の照明を始めたのは大学生のころですか?
あべ:そうですね。照明が大好きで、大学でも続けたいと思っていて。最初は舞台技術研究会に入ろうと思っていました。だけど拠点が自分の通っているキャンパスと違ったので悩んでいたところに、照明の先輩に演劇サークルに誘ってもらったんです。演劇サークルは自分のキャンパスだし、照明を続けられるならと入ることを決めました。
―――照明の楽しさを教えてください。
あべ:世界観が照明で変わってくると思っていて、意図のない照明が当てられていたら、専門知識がない人が見ても上手く世界に入り込めないってことが起こりうると思うんですよね。そこが気をつけなきゃいけないところだし、照明って面白いなと感じています。
演出家によっても、心情を細かく描きたいタイプだったりリアリティさを求めるタイプがいたりして、同じ場面でも選ぶフィルターの色が変わってくるんですね。だからこそ、考えるべきことがたくさんあるし、答えがなくて奥が深いなあと。
照明を通して楽しく演技する場をつくってサポートしたい
―――「劇団まきじゃく」に参加するきっかけはありましたか?
あべ:大学の同期2人が外部で演劇をやりたいってなったときに、役者2人で技術者が足りないということで声をかけてもらったのがきっかけです。
当時、私もサークル以外のいろんな場でやってみたいと思っていたので手伝ってみようかなと(笑)
―――「劇団まきじゃく」に参加して感じていることはありますか?
あべ:サークルの同期が立ち上げたということもあって、アットホームで居心地がいい場所ですね。
舞台に立つ役者のことを自分ができない努力をしているという点で、すごくリスペクトしていて。照明をつけることでお客さんに楽しんでもらいたいという気持ちはもちろんあるんですけど、スタッフとして役者に気持ちよく演技してほしいという想いもあるんです。
まきじゃくには自分にとって思い入れの深い役者が多いので、照明を通してその人たちが楽しく演技ができるお手伝いができればなと思って活動しています。
いままでとは違う関わり方を模索中
―――「劇団まきじゃく」で思い出に残っていることがあれば聞かせてください。
あべ:昨年の「新しい生活様式」は、仕事とまきじゃくの両立をより考えるきっかけになった公演ですね。今年で仕事も3年目で任されることも多くなってきた分、まきじゃくでの照明について考えることや準備に対して割ける時間が少なくなって、準備不足と感じて正直いっぱいいっぱいになっていたんですよね。
そこで、照明さんを追加してもらうことになったんです。まきじゃくが大きくなることはいいことだなと思ったと同時に、自分がどこまで社会人と両立できるんだろうかと改めて考えましたね。いままでは人がいなかったので、照明の1から10を全てやっていたんですけど、新しく人が増えたことで分担したり、違う関わり方があるのかなと思っています。
今も答えが出てるわけではないんですけど(笑)
―――次回公演の予定は決まっていますか?
あべ:次回はちょうど大きい仕事と重なりそうなので、観客として楽しもうと思っています。少しずつ大きくなっているまきじゃくがどのような公演を創っていくのか、楽しみにしています!
―――公演ごとに参加方法を変えることができるところも、まきじゃくの魅力のひとつですね。あべさんの照明やまきじゃくに対する想いを聞かせていただきありがとうございました!
あべ:ありがとうございました。
🌸公演案内🌸
『回り道』
日にち:2024年5月5日(日)/6日(月・祝)
会場:下北沢東演パラータ入場無料(フリーカンパ制)です!
全4編の盛りだくさんなオムニバス短編集です。
皆さまの日常のモヤモヤを晴らして、背中を押せるような演劇となっています😊
ぜひお越しください!
↓下のフォームからご予約いただけます↓
https://t.co/yPrzZEjfyx
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