死ぬってなに?どうなるの?
小学生の頃にふと考えた
「人間って死んだらどうなるんだろ」
あの日からずーっと今でも考えてる。
最初は死に対する恐怖心しかなかった。
苦しいだろうな…
痛いんだろうな…
寂しいんだろうな…
絶対死にたくない…
そんな恐怖でしかない“死”が
怖くないのかも…と思う
出来事があった。
それが初産の時だった。
陣痛が始まってから何十時間経ったかな…
子宮口がやっと10cmまで開いて
いよいよ分娩台。
「いきんで!」とか「のがして!」を繰り返し
赤ちゃんの頭が出て…肩、お尻。
あとは足だけだからスっと引き出すだけ。
最後の取り上げる時にそれは起こった。
へその緒がちぎれた。
何やらへその緒自体が細かったようで
ブチッと……。
大量に出血。
そんなことが起こっていることは
全く知る余地もなく
しばらく分娩台で眠る。
タイミングも悪く
ナースも日勤帯から夜勤帯へ
バトンタッチの時間。
「そろそろお部屋に行ってみましょうか」
「起き上がれますか?」
と声を掛けられ
上半身を起こしたまでは記憶にある。
次に目を覚ました時は
ベッドの上。
「わかりますかーー??」
「お母さーーん!しっかりーー!」
……こんなに気持ち良く寝てるのに
誰がうるさいの??寝かせてよ……
と思いながら目を開けた。
「意識戻りました。」
……ん?意識??なかったの??……
驚いた。
あんなに心地の良い眠り
生まれて初めての経験だった。
幸せすら感じた。
その後、看護師さんから
「死にそうだったんだよ〜」
と言われた時。
“こんなに気持ち良いなら死んでも大丈夫かも”
それから死というものへの
恐怖心がだいぶなくなった。
結果的に死ななかったから良かったのか。
この経験が活かされるのか。
良いのか悪いのか。
わからない。
そこで死ななかったってことは
まだまだ経験すべきことがあるから?
修行が待っているのか。
あれから19年。
いろんなことがあり過ぎた。
パッと思いつくのは辛いことばかり
でも、深呼吸をしてゆっくり振り返ると
楽しいこともたくさんある。
私が本当に死んでしまうその日まで
どれだけ有意義に生きていけるか。
その瞬間瞬間で
最善の道を選んでいこう。
まだ私は生きている。