見出し画像

MM⑥のAIDSスウェット

最近買った服の話。
と言ってもユーズドで激安だった物だけど。


MM6 Maison Margielaのスウェットで、マルジェラの定番アイテム(と言っても最近は出たり出なかったり)の、通称エイズTをモチーフにしたスウェット。


今更だとは思うが一応簡単に解説すると、MM6は元々マルジェラの中でウィメンズのワードローブラインだった6番から派生して、その後セカンドライン的なブランドとして独立して現在に至っている。

元がウィメンズラインなので当然ウィメンズの専門ブランドだったのだが、ここ数年ユニセックスなデザインが増え始め2022年から本格的にメンズも展開するように。

また良くも悪くもクリエイティブディレクターのジョン・ガリアーノの世界観が濃くなるメインラインに対して、最近のMM6は過去(特にマルタン本人在籍時)のマルジェラのアーカイブをモチーフにしたアイテムを打ち出していて、服好きからの評価を上げている。

記憶に新しい今春のSupremeとのコラボや、25SSのコレクションもそういった過去のマルジェラのアーカイブを強く意識している。


次にエイズTはマルジェラが94年から定番的に出し続けているTシャツで、エイズと闘うことについてのメッセージが首元にプリントされている。
また売り上げの一部をチャリティーとして寄付している事から、通称してエイズTと呼ばれている。
元々はタイト目なVネックのボディでシーズン毎にプリントとボディの色が変わるため、コレクターがいるほど。
筆者もかつて09AWのモデルを所持していた事がある。

近年ではクルーネックやオーバーサイズなどのバリエーションもあり、メインラインだけでなくMM6でリリースされている場合もある。



そして本題のこのスウェットは、19SSのカプセルコレクションで発売された物。
当時はまだメンズ始動前なのでウィメンズ物だが、かなりのオーバーサイズで特に性別関係なく着られるデザインなので購入。

多少色のフェード感はあるものの、まだ普通に綺麗なのになんと1万円だった。
有名チェーン店ではないもののたまにチェックしているブランド古着店のオンラインでたまたま見つけた。



実は二重になっており、ベストとVネックのセットで一つの服。
当然バラバラでも着られるので、3wayで使える。


ベストの横はフルオープンになっていて、リボンのような紐を結んで留める。
もちろん結ばずに垂らしてフルオープンにしても良く、レイヤードが捗るデザイン。


19SSのカプセルコレクションはマルジェラの通称エイズTをテーマとしていて、このTシャツのプリントをバッグやコート、ジャケットなど様々なアイテムにプリントしていた。
その中の一つがこのスウェット。


当時このコレクションのポップアップストアもやっていたので存在自体は知っていたものの、その時はまだMM6=ウィメンズの認識だったのでさほど興味もなくスルーしていたが、今年に入ってマルジェラを色々と買っている中で見つけたので、ついつい買ってしまった。



そろそろ細身のパンツで合わせるのが逆に新鮮

それで先日初めて着たのだが、プリント自体がペンキっぽい質感なので当然Supremeコラボのビアンケットのキャップと相性抜群だった。

MM6のスウェットやTシャツでよくあるロゴ系の物は正直あまり興味がないのだが、メインラインのエイズTモチーフとなると話は別。

またカンガルーポケットがあるため、単なるスウェットと言うよりフーディーをぶった斬りました的なデザインとなっていて、いかにもマルジェラらしい。


最近はオーセンティックでシンプルな服を好む傾向が強くなっているので久し振りにギミックの効いた服を買ったが、やっぱりたまにはこういう服も面白い。


いいなと思ったら応援しよう!