国立西洋美術館、自然と人のダイアローグ
国立西洋美術館リニューアルオープン記念
自然と人のダイアローグ
フリードリヒ、モネ、ゴッホからリヒターまで
会期
2022年6月4日から2022年9月11日
会場
国立西洋美術館
〒110-0007
東京都台東区上野公園7番7号
料金
一般 2000円
大学生 1200円
高校生 800円
中学生以下 無料
キャンパスメンバーズの学生 1000円
※常設展にも入場可能
今回の企画展で見られるモネの作品
雲の習作
波立つプールヴィルの海
雪のアルジャントゥイユ
セーヌ河の朝
ルーアン大聖堂のファザード(朝霧)
ウォータールー橋、ロンドン
チャーリング・クロス橋、ロンドン
舟遊び
陽を浴びるポプラ並木
黄色いアイリス
睡蓮、柳の反映
睡蓮
以上12作品
なお、ルーアン大聖堂のファザード(朝霧)は
フォルクヴァング美術館所蔵の作品となる。
考察と私見
1年半の休館を経てリニューアルオープンした
国立西洋美術館で開催された今回の企画展
「自然と人のダイアローグ」をテーマに
ドイツ フォルクヴァング美術館の協力の下、
西洋近代美術が展開される。
「第一章、空を流れる時間」
天気や時間によって変化する自然とその光を
「瞬間」として捉えようとした作品が並ぶ。
捉えられた「瞬間」を表す技法は様々で、
モネにも影響を与えたウジェーヌ・ブーダンの作品から始まり、モネの雲の習作、波立つプールヴィルと続く。
モネの「舟遊び」とリヒターの「雲」が
並べて展示された一角は息を呑む美しさだ。
モネの作品はないが、セザンヌやシニャックの作品をはじめとした
「第二章、〈彼方〉への旅」
「第三章、光の建築」
を挟んで、最終章である
「第四章、天と地のあいだ、循環する時間」
ではモネのポプラ並木や黄色いアイリスが。
フォルクヴァング美術館より初来日の、今回の目玉作品の一つ、ゴッホの「刈り入れ(刈り入れをする人のいるサン=ポール病院裏の麦畑)」はやはり1番人気。
写真を撮る人たちで溢れかえり、
まるで朝の通勤列車のような状態である。
ゴッホの晩年の入院期における作品であり、
死をイメージした作品だと言われる。
最後の展示室には、庭をテーマとし、
モネの大型の睡蓮が展示されている。
部屋に入った瞬間、目に飛び込んでくる睡蓮
まさに圧巻である。
心を奪われるようなそんな体験である。
今回の企画展は、テーマが一貫しており、
伝えたいことがとても分かりやすい。
美術好きでなくても
誰もが楽しめる工夫を感じて
とても素晴らしい企画展だと思った。
タイミングが合うならぜひもう一度訪れたい。
また、声優の駒田航さんと、ピアニストの福間洸太郎さんによる音声ガイド(600円)も丁寧で分かりやすく、選曲も穏やかでかなり有意義な課金だと感じた。