正しさとか、感想とか

「日の入りまであと1時間もない。元々今日は外に行きたい訳でもなかったし、もっと元気な日に外に行こーっと。」こうやって何度も外出を先延ばしにしていたら、5日間も陽の光を浴びていませんでした。
初めまして。引きこもりがちのとまとです。

時間だけは残酷にも誰しもに訪れる平等ですね。少しずつ沈みゆく陽の光に、少しずつ暗くなる部屋の冷たさにいつも急かされています。
こういう時、私は外出をするか否かと迷います。いつまでも外出を先延ばしには出来ないぞと焦る自分と、外が怖い自分がまるで冷戦状態みたいです。どちらの選択が正しいのか、答えは見つからない日々です。

突然ですが、最近浅野いにお先生のデデデデ(略)を見ました。私は浅野先生の漫画が好きで以前から読んでいたのですが、なんせ逆張り精神の持ち主故、映画化して大々的に宣伝されていたデデデデは自ら遠ざけて未視聴でした。
そして先日、少し落ち着いてきたこの機会にアマプラで全話視聴しましたが、やはり浅野先生の作品は余韻があるなぁというのが率直な感想です。

劇中ではよく飛び交っていた言葉ですが、一体「正義」とは何なのでしょう。デデデデの世界線では、侵略者に対しての考え方として特に可視化されていましたが、「誰かにとっての正義は、誰かにとっての悪かもしれない」って面白い両価性ですよね。
ヒーローと悪党の対立、これらも同じで、ヒーローという存在も、悪党からしたらヒーローこそが自分達の目標を阻む悪党そのものではないですか?一方から見た正義は、もう一方から見ると悪なのかもしれません。

では、この世界で絶対的な「正義」とは何なのでしょう。法律も時代と共に変化していくものです。そんな世界で私たちは何に正しさを見出したらいいですか?
私にとって、デデデデはそんなことを考えるきっかけになりました。
そしてそれらの答えは、門出ちゃんのセリフにあったように思います。「おんたんは絶対」という言葉が度々出てきてました。私はあのセリフが全てに対する答えなのではないかと思っています。
「正義」とは、「自分の信じたい正しさ」なのではないでしょうか。そして、それらのどちらが良いか悪いなどを問いだしたら平行線なのだなぁと感じました。

そんな私は今日、自分の信じたい正しさに従うべく、意を決して外出をしました。あれほど怖かった外の景色は、沈みかけた陽の光で茜色の空を演出していて、案外世界は輝いていたみたいです。
今日の私は正しい選択ができた気持ちになって、少しだけ達成感でした。

おわり

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