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サマソニの星野源が良すぎた

サマソニで星野源を観た。

サマソニ1日目、BEACH STAGEで18:15から。
その日の暑さは尋常ではなくて、休憩をとっていた幕張メッセから一番遠いBEACH STAGEまで行くのを躊躇していた。

思ったより体力が回復したのと、外も風が出て比較的涼しく感じたので、せっかくだし…とまだ若干重い腰を上げてBEACH STAGEへ向かった。

結論、めちゃくちゃ良かった。
泣いた。

〈セトリ〉
1.地獄でなぜ悪い
2.SUN
3.ドラえもん
4.不思議
5.くだらないの中に
6.Pop Virus
7. Ain't Nobody Know
8.Mad Hope (with Sam Gendel)

一曲目の『地獄でなぜ悪い』から、くらった。
とにかく明るくて陽気な曲調なのに、この世は地獄だ、と歌う曲。たしか彼が入院中に出した曲だ。

最近KPOPか洋楽ばかり聴いていたというのもあるけれど、ライブでこんなにスルスルと歌詞が頭に入ってくるのは初めての経験だった。

「無駄だ ここは元から 楽しい地獄だ
生まれ落ちた時から 出口はないんだ」

ハッとした。
そうだった、星野源は地獄を知っている人だった。
だから彼の音楽はこんなにも信頼できるんだ。

大学生の頃は毎日のように彼の曲を聴いて、何度も救われた。
音楽を通してその頃の自分と再会した気分になった。
あまり聴かなくなった今でもその音楽たちはちゃんと自分の中に生きていて、それが今ムクムクと起き上がってくるような、そんな感覚になった。


確かSUNの時だったと思う。

星野源「みなさん好きなように踊ってください!同じ動きなんてしなくていい!」

うわ、と鳥肌が立った。
そんなことを言ってくれるなんて。

人生で初めてバンドのライブに行った日のことを思い出した。
みんな手をあげて前後に振る「動作」をしていた。サビは手をあげるルールなのだろうか?いつ下ろせばいいのだろう?手の平はパー?首は振っていいの?などと周りを見て真似るのに必死で、ものすごく疲れた記憶がある。
ライブを、音楽を楽しむのってルールがあるんだと衝撃を受けた。

今となっては色んなライブを経験して好きに楽しめるようになったけれど、星野源がフェスという場でこれだけ真正面から言ってくれたのが本当に嬉しくて、嬉しくて、嬉しかった。
そんなこと言われたら踊るしかない。

好きなように音楽に身を任せて、砂に足を取られながらもめちゃくちゃになって踊った。

『不思議』は本当に大好きな曲。
イントロの一音目から、深い深い海の中に潜り込んだような気分になる。
ステージの青い照明も素敵だった。

「幼い頃の記憶 今夜食べたいもの 
何もかもが違う
なのになぜこんなに側にいたいの
他人だけにあるもの」

大好きな歌詞が、やっぱり一番深く刺さった。
この歌詞を聴いた瞬間、自分でもびっくりするくらい、誰かと一緒にいたいなあという感情になった。うまく言葉にできないけれど。

『くだらないの中に』
まさかこの曲を、しかも弾き語りを生で聴けるとは思わなかった。
1フレーズ目から、自然に涙が出た。
星野源はなんでこんなに生活の中の愛を描くのが上手なんだろう。

アコギの音と歌声と波の音。心地よい潮風。
ライトに照らされながらゆっくり揺れる観客。近くから聞こえた鼻を啜る音。
まるごと持ち帰って宝箱に入れておきたいくらい愛おしい空間だった。

『Pop Virus』は私にとって「何よりも音楽が好き」という気持ちを肯定してくれる歌だ。
音楽が起源と歌い、そしてその永遠を約束してくれるような歌。
音楽を愛する人たちが集まるフェスという場にぴったりだった。

始まりは 炎や 棒きれではなく
音楽だった

刻む 一拍の永遠を
渡す 一粒の永遠を

今回BEACH STAGEのキュレーションを任されていたこともそうだけれど、もはや日本の音楽シーンには欠かせないアーティストになった(と個人的に思う)星野源。

才能も知名度もあって、それだけの存在になっても偉そうじゃないのが、彼の好きなところだなあと思う。

それどころかステージに立つ星野源を観て一番強く感じたのは

「星野源、めちゃくちゃ音楽好きな人じゃん!!!!!!」

ということだ。

ただひたすら音楽が好きで、「みんな!音楽って楽しいよな〜!最高だよな〜!」を、全身全霊で体現してる人だった。実際には豆粒くらいにしか見えない距離だったけど、すぐ隣に来て、肩を組んで、一緒に楽しもうぜ〜!って言われてるみたいだった。


…マジで良かったな〜。(懐古)

音楽が好きで良かった。
やっぱり生の現場って最高。
こんな風に思わせてくれる星野源、最高。

星野源、最高の思い出をありがとう〜!!!

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