孤独と愛着
アタシは黒猫。
アタシが選択した氣分でその日の天気が決まる。
一寸お前さんこちらへ。矢っ張り飽きたわ。
求めるまゝに、求められるまゝに。
一人が寂しくて屹度、彼を呼んだ。
一人の夜道が本当は怖くて、彼を頼った。
底に愛を思うの?
解らない。
本能のまゝ、甘えたくて、焦ったくて。
アタシはお前さんに''おねだり''をした。
本当に其れを愛だと気づかなくて飽きたと思って捨ててみたら、どうなるの?
居場所をなくした野良にでもなるというのか?
否、アタシにそもそも居場所なんて優しいものは無かった。
雌を使った甘く温かい居場所が欲しかった。
一匹狼ならぬ、猫一匹をどうか。
どうか『仕方ないな』と破顔い撫でてくれないか。