人間なんてそんなもの
動機が自分の中にある人、筋トレをするとムキムキになる、カッコよくなる、痩せて綺麗になる自分が嬉しい。
動機が外にある人、カッコよくなると、綺麗になると、あの人に見てもらえるかも、あの人を見返してやろう。
長い目で見た場合、きっと人間的に動機は中にあった方が良いものだとされると思う。
それでもやっぱり瞬間的に大きなエネルギーが生まれるのはできるだけ外のしかも不純なほど大きい。
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最近自分のことを、人より客観的に物事がみれて、自分のやりたいことをやってることの動機や目的、幸福は会ったことのない誰かのためにって本気で思ってた。
自分が現した一皿で笑顔になって欲しい人、美味しいと思ってくれる人、自分が食べなかった肉を作る分だけの穀物と水でお腹いっぱいになってくれる人、自分の行いが相手に知られない間にでも相手の人生のその一瞬の感情の一部になってくれていたら、その人数が多ければ多いほどいい。と。
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知り合いのお祖母様は生前、悟ったかのように死生観やその準備について話していた。死ぬのは怖くない。人には全て必要な時に必要なものが然るべきタイミングで訪れる。
そんな方でも、末期癌が見つかり病床にふせ、自分の死が見えるところまで来るとやっぱり、「まだ死にたくない」とおかしくなってしまわれた。
僕は“死とは本来祝福されるべきもの”だと思っている。
これはつい４日前までの観念で言わせてもらう。
この歳になってよく、「みんな一度は自殺を考えたことはあるもんだ。」と聞いた。これは普通に驚いた。正しくみんなに聞いてはいないからわからないけど、みんながそんなに落ち込んで安易にその回答にたどり着くもんかと自分の友達がまさかそんな答えにたどり着くもんかと、そう思ってしまった自分に。自分が良く思うこんなにいい人間（友達）でさえ死ぬことを考えるのかと。
でもその割に、死とは何か、死の定義とそれに付随して生の定義、死んだらどうなるのか、生まれるとは、なんのための人生か、何故わざわざ宇宙に銀河系、太陽系、そのハビタブルゾーンに地球という舞台を作り、歴史という脚本を描き、神話や伝説、宗教や思想で彩られているのか、誰によって作られたのかを考える人は極端に少ないと思う。
死について考えて、恐れを取り払えたと思っていた人でさえ、死の直前には死に恐怖した。
死について考えたことがない人ならなおさら、恐怖し後悔し執着に近い感情を持ちやすいと思う。
自分は何をしたいのか、死ぬ時に後悔しない人生を送るにはどうしたらいいか、今日何をしたら明日死んでもやりきったと思えるのか、僕はしばしば終わりを決めて引き算をして考える。予定より１００年も寿命が伸びてしまえば、それはそのとき考えればいいと旅人要素も含めて。
でもどうしたって40で逝きたいなと思ってしまう。友達は「３０で満足だ。」なんて言うから「確かに。」なんて綺麗な目で死を観てた。
僕が思う自分の後悔しない人生は、みたいものは全部みて、行きたいところは全部行って、知りたいことは全部知って、その過程に、人に多くを与えられる人になることだった。自分の幸せは、人の幸せや幸せそうに笑う顔だと思ってたからね。
多分、希望はそうなんだ。ポジティブな感情や行動力、エネルギーになるものは。
ただちょっと予想外だったのは、幻滅（絶望）もあったってところ。
「みたいものを全部みる」ってつまり“みたいものだけ”みるってことだった。
僕はどちらかと言えばカルチャーショックの類を受けない人間だと思う。だから初めて見るものにすごく興味があるし、感想には「へー、すごいこんなのもあるんだ。」と小並感くらいに済んで、これは不合理だとかおかしい、間違ってるのジャッジの前にただ認知するだけだった。そのおかげでこのわがままな感情に気づけずに、世界に押し付け、絶望して高慢ちきになってしまった。
ちょっと考えればわかる。自分の想像、先入観から“見たい”欲求が生まれるんだから、想像と違ったなんてよくある。これに気づけなかったのは、自分の欲求に100％でいなかったからだと思う。
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初めてタイに行ったとき、「くさいな。」くらいにしか感想はなかった。
だから自分はカルチャーショックを受けない人間だと勘違いしたんだと思う。
大抵の日本人の場合きっと、料理に虫が混入すれば困惑し憤慨する。四肢の欠損、物乞いを見かけると目を背けたくなる。電車が本当に来ないことに驚く。トイレットペーパーがトイレにないこと、流せないことに驚く。言葉が通じないことがどういうことなのかを体験しそれにさえ触れられる人もいると思う。
僕の場合は違った。町の臭さにも言葉の通じなさにも時間や仕事の適当さにも「そうなんだ。」程度にしか思わなかった。これにはつい最近まで、寛容って言葉が近いものだと思っていた。だから、日本での非日常もなんとも思わず認知してた。
例えば、綺麗な海に行きたいと思ってそこのビーチがゴミで汚れていたら、山に登って人工物が多く残っていたら、想像と違ったと感じる。僕の言う欲求に100％って、純度100％も含意していると思う。アイドルに似ているかもしれない。少し考えればそりゃそうだよなと気付く。それでも何故か、自分でもそんなつもりはないのに、そのみたくない事実に疲れてしまう。仲が良く見える夫婦の浮気や離婚なんて知りたくないし、釘を指すようなドロドロの恋愛なんて見たくない、貧しさを売りに装いボランティアや同情にビジネスを感じさせないでほしい、部族には街に憧れずに自分達だけの文化や知識、伝統を重んじて欲しかった、ハリウッド俳優のドラッグ中毒や激太り、ペドなんて知りたくない、人間第一主義なんてやめてほしい、どう考えたって人間を一番殺してるのは蚊じゃなくて人間だ。地球の環境を一番破壊してるのも、自然界のバランスを壊してるのも、それを治そうとしてる人を邪魔するのも人間だ。
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他の国の人は、どこか日本人とは違うものだと思っていた。行動心理や視点や性格が。見た目も言葉も大きく違うんだから。加えて、環境なんて全く違って非日常ばかりだった。でもそこにあったのはその場所での日常だった。そしてそこに居たのは同じ人間だった。
日本から知ることができる外国人は、いいエピソード付きで素晴らしい方がほとんどだ。だってそんな人くらいしか取り上げられないからね。キング牧師やガンジーみたいな。だからみんな、よく思われない部分があってもどこか素晴らしい部分を秘めていると思ってた。ネイティブ・アメリカンみたいなね。
実際はどこに行ったってどこまでも日本人と変わらない人間しかいなかった。そんな素晴らしい人は国なんか関係なく何処かにどこにでもひっそりいるもんだと気づいた。
大企業は潰れないと思っていたし、市場のトップで踏ん反り返っているだけだと思っていた。ビルゲイツだって、ザッカーバーグだって一生の成功を約束されているようなもんだと思っていた。
でも違った。大企業には大企業たる所以があった。それ相応の努力や知性、行動があった。そして失敗もあった。現在進行形で。
大人は大人であって欲しかった。答えは明確であって欲しかった。どこかで完成されていて欲しかった。小学生の時には、中学生でさえかっこよく見えた。自分がなってみると全然そんなことなかった。大きくなればなるほど、若かったなと思う。そして今、大人は大人じゃないんだと思った。大人になれたんじゃなくて、大人になるしかなかったんだと思った。そしてやっぱりできた人はどこかにひっそりといた。僕の行動心理は、僕が知らない誰かにとって大切な誰かの幸せのためだった。けどやめた。全部思ってたのと違った。どんな人も人間だった。綺麗なだけのものなんてなかった。気づく人は気づくし、気づかない人は一生そのまま。善悪のジャッジの前にただそう在るだけで。
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世界は大きさが違うだけで、全部一緒だと思っている。
僕らは、自分の体なのに何故心臓が動くのかを知らない。怪我した時に、傷を塞いでくれる存在を認知できない。髪の毛や爪、日焼けで剥けた皮にさえ特に気をつかわない。同じように、体の一部なのに爪は僕を知らない。栄養バランスや組成を知っているかもしれないが僕を知らない。指だって内蔵だって細胞だってミトコンドリアに赤血球、カルシウムにアミノ酸だって確かに体の中にいて動いて作用している。けど僕は彼らを知らないし彼らも僕を知らないし気にもかけない。同じ、自分なのに。
同じように、地球は僕たち細胞を知らない。癌細胞だってことくらいはわかるかもしれないけど。
銀河系だって太陽系を知らないし、ましてや地球なんて。太陽は自分が宇宙の構成要素の一つだなんて知らない。電子は元素を元素は物質を。アミノ酸はタンパク質をタンパク質は細胞を細胞は僕を僕は自然を自然は地球を地球は銀河系を銀河系は銀河団を、銀河団はクェーサーをって具合に。
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何が言いたいかって、僕はただ今ものすごく自分のためだけに生きていきたい。もちろん知らない誰かにだって幸せになって欲しさはある。でもやっぱり幸せとか意味とか答えってきっとその辺に転がってると思ってる。要は気づけるかどうかとその多さであって。カルチャーショックを受けない理由に100％じゃないからだと言ったけど、それは本当のところ興味のあること以外は全て本気でどうでもいいってこと。僕は最近頻繁に考えが変わる。この一週間でさえ。ただいまの解答は、こんな僕がおこがましいけど、超自己中に生きてその中でたまに誰かのためになることがあったらラッキーかなってところ。
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まだ自分で決めた終わりまで半分もきてないけど、長すぎるな〜と思っちゃうけど、きっと過ぎた頃にはそんな時もあったなくらいに思うと思う。
それがわかった上でもやっぱり長い。たった今の目の前の答えだけでいいから教えてよ。
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