banana_kiwifruit

ハードウェア系のエンジニアが製造の現場で苦労して得たノウハウを綴ります

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最近の記事

調査結果の最低でも3割は事実ではない

障害が発生した時に障害調査というものが行われていきます。PDCAサイクル、Simplex Process、5 whysなどアプローチは多々あれど、調査結果(実験事実)が積み上がっていくことは共通です。 しかしそうして集めた事実の何割が真実でしょうか? 残念ながら集めた"事実"の何割かは事実ではなく、思い込みや解釈の誤り、推論/推量/推定との混同、集団愚などにもたらされた、"嘘の事実"であったりします。 理想を言うならそのすべての事柄が事実と言えるまでに十分なデータと数字

    • 障害調査のプライオリティ決めはビジネスマンの悲哀に満ちている

      障害対応のアプローチは多々ありますが、基本的には仮説検証の繰り返しになります。当然ですが、調査の初期段階においては仮説立案に必要な調査結果(事実)も少なく、関係者のバックグラウンド(視野・視座・視点)も異なることもあって、各人が異なる仮説を持つ、つまり仮説の幅が出てきてしまいます。そうした状況では、人はみな自分の仮説こそが正しい、自分の仮説を検証したい・実証したいという欲に駆られてしまうものです。 本来ならば、それまでに集めた事実を元に、仮説の確からしさ・予想される効果・検

      • 障害はどこから来るか?「コウモリ問題」

        モノづくりにおいてファンクション別に設計担当がちゃんといて、その中ではちゃんとデザインされています。車で例えるなら、デザイン担当、エンジン担当等々・・・。それぞれの部署には経験豊かなエキスパートやマネージャーがいるわけですから、問題というものは事前に潰されているものなんですよね。過去のトラブルも知識として蓄えられているので、問題発覚・調査・対応が早く、ダメージも最小限に抑えられることが多いです。 では、ちゃんとやっているのにもかかわらず、時々大規模な障害が発生し、問題解決に

        • 自己紹介

          製造業(ハードウェア)のエンジニアです。 業務は技術開発なのですが、製品の障害対応に駆り出されることが多いです。 そこで培った経験やスキルを覚え書き的に記していきます。 ざっくり言うと、 ・Tの字型エンジニアじゃないと対応できない ・ポリティクス(社内政治)は大事