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白鳥とコウモリ

今日は本の話。


幸せな日々は、もう手放さなければならない。

遺体で発見された善良な弁護士。
一人の男が殺害を自供し事件は解決――のはずだった。
「すべて、私がやりました。すべての事件の犯人は私です」
2017年東京、1984年愛知を繋ぐ、ある男の""告白""、その絶望――そして希望。
「罪と罰の問題はとても難しくて、簡単に答えを出せるものじゃない」
私たちは未知なる迷宮に引き込まれる――。

作家生活35周年記念作品
『白夜行』『手紙』……新たなる最高傑作、東野圭吾版『罪と罰』。

以上、あらすじ(読書メーターより)。

**感想**

光と影、昼と夜。
点と点が繋がる。伏線が伏線を呼び、それがまた一本の線となる。
あの人が幸せになってくれたら、それが救いです。
本の帯に書かれていた、印象的な一文。最初、男と女。男女の話かと思った。しかし、そうではない。直線ではなかった。歪な二等辺三角形でもあり、四角形、六角形…多角形のことであると気付かされるのは物語が終盤に近づいてきてからであった。

東野さんの作品は、読みやすいです。難しい言葉や抽象的な表現もないので。
登場人物の細かな描写もしてくれるので、個々の人物像を頭の中で想像しやすく。
読み終えた後、心の中に鉄の塊がひとつ残ります。多分これが、罪と罰なのだと思います。


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