1級建築士の転職
10年後に食える仕事、食えない仕事の第4位になった一級建築士。
転職活動においても、建築業界のみならず異業種への転職も視野に入れつつ1級建築士の転職活動について解説します。
建築業界・転職によるメリット、デメリット
1級建築士の転職によるメリットとデメリットを見ていきましょう。
こちらのサイトによると転職によるメリット デメリットは以下のようなものがあります。
建築業界転職のメリット
⑴現状を打開できる
スキルアップに繋がらない、やりたい設計の仕事がある、給与待遇面等々、転職を考える時は、不満やジレンマを抱えた状態にいます。
ジレンマを抱えた状態で過ごす毎日や停滞しているような焦りは、心身の健康を害し、本来のやる気を削ぎ落としていきます。
⑵年収がアップする!
年収のアップに関してはこちらを参考にしてみてください。
建築士の月収は厚生労働省の2019年賃金構造基本統計調査(企業規模計10人以上)によると平均月収は46万1,800円。
(平均年齢48.6歳、平均勤続年数13.4年、労働時間165時間、超果実労働時 間17時間)
男女別にまとめたデータによると
1級建築士平均年収
全体:702万8800円
男性:718万900円
女性:607万5200円
(建築士の男女比:男性86.2% 女性13.8%)
⑶職場環境が良くなるとは?
転職によりブラックと決別した人の声を拾ってみました。
ともかく長時間労働
◆朝の9時始業で日付が変わる直前なんて当たり前
◆業務報酬が少ない分を長時間労働で補っている
労働対価がおかしい
◆昔(20〜30年前)と比べると報酬のアップはなく作業量ばかり増える。
◆仕事への対価がとにかく低い、良い技術者も育ちにくい。
どの職業であっても、ブラックもあればグレー、ホワイトはあります。転職することで現在のデメリットは改善されます。現在の不満が解消される転職を目指すその前向きな心意気もまた転職のひとつのメリットではないでしょうか?
建築業界転職のデメリット
⑴年収が下がってしまった
◆(設計やデザイン、ボリュームプランの作成など)クリエイティブな仕事を求めて設計事務所に転職したものの、大手ゼネコンに比べると年収が下がってしまった。
⑵職場環境の悪化
◆ブラック設計事務所に入ってしまった、所長の癪に触ると怒鳴り続けられる。
◆過大な要求を求められる。明らかに無理な課題を承知の上、改善する気もなく日々オーバーワークで心身が消耗した。
◆過少評価される事により、能力や経験を考慮せず程度の低い仕事を命じられた。
◆公私の境界線が曖昧、アットホームな職場すぎてプライベートに踏み込みすぎる。噂が絶えない職場だった
転職をする上で、給与や待遇面に目がいきがちですが社風や情報収拾もある程度しておくことも必要です。
建築業界はとくに労働条件が厳しいと言われている業界です。
雇用契約書などもしっかりと目を通しておいた方がよいでしょう
こちらのサイトでは"建築設計事務所の転職で給料や社保未加入など違法な求人や慣習を紹介"しています
1 給料が最低賃金の基準より安い
2 試用期間の給料が最低賃金の基準より安い
3 社会保険と労働保険に加入しているか
4 残業代が払われない、又は、存在しない
5 ウチの会社は有給休暇が無いと言われる
6 設計事務所を名乗っているが、実は建築士事務所登録をしていない
7 求人内容が正しいとは限らないので入社前に労働条件通知書をもらって確認しよう
↑上記にぴんときたら、フリーランチ流仕事術さんのページをみてみてください。
働く人の声を知りたい場合は転職会議を活用してみてはいかがでしょうか?
転職会議の信憑性について
さくらなのではないかと噂されることもある転職会議ですが、口コミ系のサイトは常にそのような話がついて回ります。
転職会議の口コミに関してのガイドライン、以下の5つのルールに当てはまる投稿は削除されると明言しています。
※個人を特定できる・役員の私生活に関する投稿
※誹謗中傷を意図した言葉遣い・内容の投稿
※憶測や伝聞など、事実確認が困難な投稿
※誇張した表現・断定的な批判をする投稿
※ビジネスマナーに反する表現等の閲覧者が不快に思う投稿
転職会議の信憑性についてはユーザーの声をもとにしたサイトからピックアップすると・・・
ネガティブな情報の方が多い
投稿する人はすでに転職済みであることが多いことから、キャリアアップのためだけでなく、不満をもって転職をする場合もあります。前職への不満などを口コミサイトに書くことは少なくありません。
ただの不満か有益な情報かどうかのひとつの判断として、具体性を持って書かれているのか、客観的であるのかを判断していくと信憑性の高い情報であるかの選択の手助けとなりそうです。
年収の成功例 失敗例
具体的に年収がアップした例とダウンした例を見ていきましょう。
年収だけが成功や失敗というわけではないのですが、建前を言わないのなら、やはり年収は大きな成功要素として認識されているのは建築業界もおなじです。
成功例
年収420万⇨年収650万
30代半ば男性、中堅組織事務所に12年勤務した後に大手ハウスメーカーに転職。
失敗例
450年収万⇨年収530万
40代前半の男性、中堅組織事務所から大手組織事務所に転職。大手に転職が叶ったが能力不足により相場よりダウンという結果に。
成功例と失敗例から見ると、自分の市場価値について把握することが転職の失敗と成功を分ける大きなポイントになることがわかります。
自分の市場価値を知るには
建築業界に限らず、自分のスキルでの市場価値はなかなか自己判断はむずかしいですよね。自分の市場価値を知り、転職に役立つ情報をご紹介します。こちらのサイトによると、転職サイトに登録する前の自分の市場価値や実際に転職エージェントを利用して良かったことなどが紹介されています。
市場価値を知るためには?
●ミイダス
ミイダスは経歴やスキルを入力するだけで、市場価値を測ることができる転職サービスですが注意点がいくつかあります。
知っておきたい注意点
①想定オファーの年収はほぼあてにならない。
②想定オファーの年収でのオファーはほぼ来ない
③年収の算出方法が不透明である
正確な市場価値というよりは、市場価値の目安を知りたい方、目安ではありますが、実際の市場価値を把握できることは転職に有利ですし、建築士からの異業種への転職を考えている方などもご自分の市場価値を知ることで転職エージェントを活用する際にも役立ちます。
転職エージェントってどうなの?
転職を試みる時に転職エージェントを活用する方は多いと思います。建築業界に強いエージェント2社
アーキテクトエージェンシー
アーキテクト(英語で建築士)というサイト名からわかる通り、建築業界に特化した転職エージェント。
建築業界に精通しているエージェントが在籍しているため、適切な求人を紹介してもらうことができます。また転職エージェントではありますが、転職にあたって不安な点や疑問についても相談にすることができます。今後のキャリアデザインという面においても、登録をおすすめします。
A-worker(ユニオンシステム株式会社)
建築設計業界に特化してるエージェントであり、約4割が建築意匠設計、約1.5割が「建築構造設計」と、建築士が半分以上を占めています。
A-workerの特徴はスカウトメール。転職活動に割く時間や気力がないという方の為にも、効率よく求人探しができます。
希望条件を登録しておくと、
サイトに記載されていない好条件のオファーが来る可能性も期待できますし、今すぐに転職を考えていない場合もとりあえず登録しておくこともできます。スカウトメールに登録しておけば、企業からのオファーを待ってマッチングの可能性を上げられることもサイトの強みと言えます。
希望条件を登録してスカウトを待つサイトは、スカウトを送る企業の管理者画面から、様々な企業が(1通いくらというかたちで)プランを購入し、送っています。建築業界でもそれは同じで、一回で条件にあう求職者に大量にスカウトメールを送ることもあるようです。
なので、建築系の職種や雇用形態で、幅広い希望を登録していると、たくさんのスカウトメールが来てしまうと言われています。
なので、本当に就職したい条件を細かく入力しておくことをお勧めします。
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