見出し画像

※追記あり※ブロックチェーン&WEB3.0の歩き方(調査ノウハウ / 情報ソースなど)

※2021年12月19日 記事末にコンテンツを追加しました。

今年4月からブロックチェーンやWEB3.0周りのリサーチを始めた新参者ですが、リサーチの中で色々苦労することがあったのでこれからリサーチされる人向けの参考になればと思いこのエントリーを書こうと思いました。
ブロックチェーンの最新情報は海外発信のものが多かったり、リサーチの過程で多くのScam(詐欺)も見かけました。
後発の人がより効率よくキャッチアップすることに貢献できれば幸いです。
(前フリが長くなってしまったので、入門向けのサイトや情報ソースを手っ取り早く知りたい方は目次から後半に飛んでください)

ブロックチェーン / WEB3.0の入門向けの参考資料

本論の前に、まだこの領域の全体感について触れていない方もいるかと思うので、入門向けの参考資料を共有します。
Speaker Deckに資料アップロードしてますので、ざっと目を通して全体感を掴んでもらえると今後のリサーチの参考になるかもしれません。

■新バージョン(2022年6月10日)
https://speakerdeck.com/kayato/dao-dot-dot-dot

■旧バージョン
https://speakerdeck.com/kayato/burotukutienxweb3-dot-0ru-men-zi-liao

※2022年5月10日:NFTを買うまでを資料化しているので、実際に触ってみたい方は以下を参考にしてみてください

https://speakerdeck.com/kayato/an-hao-zi-chan-uoretutoru-men-metamaskfalseru-men-nftfalsegou-ru-zha-qi-falsezhu-yi-shi-xiang-nado

■ NFT入門資料(NFTに特化して知っておきたい人はこちらご覧ください)

https://speakerdeck.com/kayato/nft-non-fungible-token-ru-men-zi-liao

■ SSI / DID入門資料

https://speakerdeck.com/kayato/ssi-dids-vcs-ru-men-zi-liao

ブロックチェーン界隈で大事な”DYOR”マインド

少し回り道になりますが各論に入る前に、ブロックチェーンリサーチする上で大事なマインドについて説明させてください。
ブロックチェーンや暗号資産周りのスラングで”DYOR”というスラングがあります。
”DYOR”とは”Do Your Own Research”の略で、”自分で調べよう”という意味です。
日本語圏で言えば、GGRKS(ググれカス)に近いニュアンスだと思います。

ブロックチェーンやWEB3.0は”分散性”を持った技術です。
この”分散性”が生み出す自由は、ユーザーひとりひとりが自主自立を持った上に成り立つ考え方です。
言い方を変えれば分散性が生み出す世界観は、自己責任の割合が非常に高いものです。

以下自己責任で取り戻しがつかない例をあげてみます
・Bitcoinの送付先のアドレスを間違えて資金を取り戻せない
・詐欺メッセージに引っかかり資産を奪われてしまう
・ホワイトペーパーのみで実体の無いプロジェクトに投資してしまう
・ウォレットの秘密鍵を紛失して資産を引き出せなくなってしまう

などなどあげればきりがありませんが、ブロックチェーンの領域では自分の一挙一動すべてに自己責任が伴います。

中央集権的と聞くと”支配されている”的なニュアンスを帯びることもありますが、一方で支配者に守られていることもあります。
GAFAによってユーザーのコンテンツや個人データが支配されているとWEB3.0側の観点からは述べられますが、一方でユーザー側が困った状況に陥った際に手を差し伸べるサポートがあるのも事実です。

しかしながら、ブロックチェーンの分散型の世界においては、ユーザーの行動の責任はユーザー自身が取らなければなりません。
だからこそ分散型の世界を生き抜くためにはDYORのスキルを身につけることが不可欠です。

「信頼するな、確認せよ(Don't Trust. Verify)」

https://twitter.com/blockstream/status/1292628658306387968

これはカナダのブロックチェーンスタートアップであるBlockstream社のスローガンです。
この「信頼するな、確認せよ(Don't Trust. Verify)」という言葉が、ブロックチェーンにおけるDYORをする上で大事な価値観を教えてくれます。

ブロックチェーンは人々が取引する際の「信用コスト」を下げる技術です。
そしてその取引台帳はほとんどのケースで全世界に公開されています。
これまで人々は中央集権的な存在を「信用」することで、様々な取引を行ってきましたがブロックチェーンはこの取引における「信用」に関わるコストを分散性で解消しました。
※1信用(Credit):これまでの行為や実績をもとにあるものを信じる行為
※2信頼(Trust):理由もなく受け入れる行為
(クレジットカードはありますが、トラストカードはない。信用取引はあるけど、信頼取引はない)

しかしながら、あらゆるシステムは人が作り出すゆえに”完璧”なことはありえません。
バグもあれば、何らかの外的要因で動かなくなることもあります。
それはブロックチェーンであっても同様です。

ブロックチェーンが取引における「信用」を担保しているからといって、無数のプロジェクトに対して我々は「信頼」するスタンスをとってはいけません。
ブロックチェーンではトランザクション(取引)履歴を確認することや、プロジェクトのオープンソースコードを確認すること、公開されているオフィシャルの開発ドキュメントを確認することなど様々な角度からプロジェクトを確認することができます。

僕もエンジニアのようにスラスラコードが読めるわけでもなければ、英語を翻訳に頼らずスピーディーに読むスキルも十分にありません。
しかし、「信頼するな、確認せよ(Don't Trust. Verify)」というマインドを持ちDYORをすることがブロックチェーンをリサーチしていく上で大事だと思います。

インフルエンサーの「これから上がる銘柄◯選」などキャッチーなワードに踊らされることなく、地に足ついた調査をしていくことがブロックチェーンの本質的な価値にたどり着く近道なのではないでしょうか。

盛り上がっているブロックチェーン銘柄に感じる違和感

https://twitter.com/CoinGeckoJapan/status/1467415779989725189

CoinGecko JapanのTwitterで毎週あげられる日本のTOP10人気コインランキングというコンテンツがあります。
こういったランキングを見ている中で、なぜ人気なのかうまく言語化できないブロックチェーンに遭遇することもあります。
もちろんミームコイン的に流行っているものもランクインしていますし、一概にそれらを否定するつもりもありません。(海外のランキングでも同じようなものはあります)

一方で閉じられた日本のマーケットで日本語の情報だけにアクセスしていることで、グローバルマーケットとの情報の非対称性が生まれてしまっているのではないかなと思うようになりました。

日本人がブロックチェーンにおけるDYORをする上で、まず大事なことは英語圏の情報にいかにアクセスしていくかという点に尽きると思います。

英語に苦手意識がある方はぜひDeepLを使ってください。
Google翻訳よりも圧倒的に読みやすい日本語で英語圏の情報に触れることができます。
ちなみにDeepLはパソコンアプリを入れるとCtrl+Cを2回押すだけでコピペしてくれるので英語のPDFドキュメントを読む際に重宝しています。

英語圏バージョンのGoogleで検索しよう

英語圏の情報をアクセスする上でまず大事なことは、日本版のGoogleでそのまま検索をかけないことです。
Chromeのブラウザは優秀なので、ユーザーの地域と言語情報に最適化された検索結果を出力してくれます。
普段使う際には便利なのですが、グローバルのブロックチェーンやWEB3.0動向を追っていく際にはこれが障害となります。

なので国別のGoogleにアクセスしてから検索することをおすすめします。
各国いちいち検索するのが大変であれば、まずは米国版のGoogleで検索しましょう。
(以下リンクにアクセスしてブックマークしておくことを推奨します)

https://www.google.com/webhp?gl=us&hl=en&gws_rd=cr&pws=0

https://www.google.com/webhp?gl=us&hl=en&gws_rd=cr&pws=0

※国別のGoogleへのリンク集もあります。

■ 日本語での”Solana”の検索結果

■ 米国版でのSolanaの検索結果

日本語検索をかけるとブロガーの記事が多く引っかかったり、公式ドキュメントになかなかたどり着けないことがあります。
また検索結果のコンテンツ数もキーワードによっては日本語版と英語版でかなり異なります。

気になったプロジェクトがでてきたら、まず英語圏の情報にアクセスしながら調べてみる習慣付けをしていくと良いと思います。

ブロックチェーンのプロジェクトのリサーチ手順

色んなブロックチェーンのプロジェクトに触れていく中で、詳しく調べてみたいと思えるプロジェクトに出会った際にどのような手順で調べているか共有します。

  1. プロジェクトのホワイトペーパーに目を通す

  2. 触れられるプロジェクトであれば、実際に使ってみる

  3. 利用した際にトランザクション履歴を見てみる

  4. 公式サイトのその他のドキュメントや公式のTwitterやMediumなどの情報を見る

  5. Japanコミュニティがあればウェビナーなどイベントに参加してみる

  6. 開発者ドキュメントにアクセスし詳細な仕様を見たり、チュートリアルを触ってみる

大まかにこのような手順をとっています。
もちろん魅力的なプロジェクトばかりに巡り会えるケースだけではないため、ホワイトペーパーの概論読んだ段階で離れてしまうプロジェクトもあります。
6まで追うことができるプロジェクトはほとんどありません。学習コストが高すぎて無理です 笑

新しいプロジェクトを見る際に気をつけているポイントは、そのプロジェクトがどのような課題をどうやって解決しようとしているか、です。
プロジェクトの評価は多角的な視点が必要になりますが、まずはその課題の影響範囲とソリューションの新規性によって大まかなプロジェクトの価値範囲を知ることができます。
(もちろん詳しくプロジェクトの価値を見極めるには、開発陣の体制・キャリア、参入障壁の築き方、競合プロジェクトの動向、パートナーや提携先の企業、出資しているVC、その技術基盤となっているインフラの優位性、その技術の上に乗っかるエコシステムの動向などかなり広範囲の調査が必要になります)

また魅力的なサービスだと思ったら、まず触ってみることをおすすめします。NFTであれば買ってみるのも良いですし、DeFiであれば少額預けて実際に得られるリターンを見てみるのも良いと思います。
「知っている」のと「使ったことがある」のには物事を捉える上で大きな解像度の違いがあります。
自分がいちユーザーとして体験してみることが、理解する近道だと思います。

そして、もしサービス利用したのであれば、トランザクション履歴を見てみましょう。
ブロックチェーンの分散型台帳に刻まれている取引履歴を見ることで、本当に自分のウォレットで取引が発生したのか確認してみましょう。

各ブロックチェーンにはトランザクション履歴をブラウザ上で確認することができるサービスがローンチされています。

・Ethereumの例

https://etherscan.io/

・Polkadotの例

・Solanaの例

こういったエクスプローラーに自分の公開鍵アドレスを入力してみると、トランザクション履歴を見ることができます。
(秘密鍵は絶対外部に公開したら駄目ですよ!)
EthereumでNFTを取引したらぜひERC-721やERC-1155トークンで取引されているのか、などエクスプローラーを見てみましょう。

この他にもブロックチェーンは公開されているデータをまとめてくれているサイトは沢山あり、気になったらそういった統計サイトを調べてみるのをおすすめします。

分散されたコンピューターがどのエリアで稼働しているか地図に表示してくれるものなんかもあります。
以下Bitcoinの例です。

そのほかにも手数料の推移やTPS(毎秒のトランザクション数)の推移、マイニング難易度の推移などさまざまな公開データを見ることができます。
(この際にも英語圏のGoogleで検索しないと出てこない場合もあります)

ちなみにチェーンによっては有志のJapanコミュニティの方々が公式ドキュメントを翻訳してくれてたり、開発者を呼んで質問できるAMAを開催してくれていたりします。そういったJapanコミュニティの活動をのぞきにいくのもよりチェーン詳しくなるために役にたつと思います。

Scam(詐欺)やセルフGOXに気をつけよう

リサーチしているととにかくScam(詐欺)に出くわすことが多いです。
とにかく気をつけてもらいたいのは「秘密鍵は絶対に教えないこと」と「送金を求められることに従わない」ことです。
これを守っているだけで、かなり身の安全を確保できると思います。

さまざまなScamのパターンについてまとめられている記事があるので一度是非目を通してみてください。

Twitterで”Metamask”とつぶやくだけでも、サポートを偽ったメンション/DMが飛んできたりする世界です。

調べていく中でTelegramやDiscordに参加することも多いと思いますが、あの手この手のメッセージでコミュニケーションをとってきます。
中にはScamを心配する人を装ったメッセージを送ってきて、安心したところで悪さを働こうとする輩もいます。

またセルフGOX(自分の不注意で暗号資産を失ってしまうこと)にも注意しましょう。
取引所などから新しいアドレスに送金する際は、まず最小金額で送金してみて無事受け取れるか確認してみましょう。
この工程を面倒くさがらずにルーティン化することで、かなりの事故防止になると思います。(慣れたときが一番危ないってやつです)

冒頭にも伝えた通り、ブロックチェーンにおいて中央集権的なカスタマーサポートはほとんど存在しません。
Scamされた場合でもセルフGOXした場合でも、その資金が戻ってくる可能性はほとんど無いと思った方がよいです。

自分の身は自分で守るための術を身に着けましょう。

信用できる人やコミュニティをどうやって見分けるか

一次情報を得に行くというのは一番大事なアプローチではありますが、それだけだと限界もあります。
僕自身、普段はTwitterでフロー情報の収集をしており、ブロックチェーンやWEB3.0界隈の方々をフォローしています。

僕が個人的に信用できる人やコミュニティを見つける際に重視していた点は、「価格への言及ではなく、テクノロジーやエコシステム、クリエイティブそのものへの言及が多いか否か」です。

価格への言及がNGというわけではないのですが、そのプロジェクトのテクノロジーやクリエイティブそのものへの関心が高い人の情報をキャッチしていた方がよりプロジェクトの価値を理解する情報ソースになると考えているからです。

プロジェクトの目利きする上でも大事な観点だと考えており、あるプロジェクトに対しての言及が価格ばかりのものの場合は、少し怪しいなと思った方がよいと思います。

現行法では暗号資産は株式のようにインサイダー取引は不正とならない可能性が高いと言われています。(今後、投資家保護ための規制が入る可能性はあります)
特定のプロジェクトについて価格が上がると積極的な発信を行い、買い手を集めて売り抜けする悪いインフルエンサーがいてもおかしくない状況だと思います。
このような観点からも、情報ソースについては慎重に選ばなければならないという意識を持った方がよいでしょう。

ブロックチェーンの勉強をはじめたとき、片っ端から色んな勉強会やウェビナーに顔を出しながら情報収集を行っていましたが、信用できるなと思えた発信を行っていた方々はブロックチェーンの技術に対して真摯に向き合って話をしていた方でした。

今年の5月ごろ、The Graphというブロックチェーンのウェビナー出た時、10人に満たない参加者でしたが、技術やエコシステムについての尽きない話題を聞いていて、コミュニティの熱量の高さに驚きました。
ここで出会った方々とのきっかけで、色んなプロジェクトを教えてもらうようになり、ブロックチェーンについてより深く学ぶきっかけになりました。

こういった原体験もあり、情報収集を行う人やコミュニティを見極めることで、より素晴らしいプロジェクトに出会えるきっかけになるなと感じています。
ミームチェーンのような価格について一喜一憂するのも一種の暗号資産の楽しみ方なのかもしれませんが、本質的な価値を持つプロジェクトに出会いたい方の参考になれば幸いです。

ブロックチェーン・WEB3.0入門者に向けたおすすめの情報ソース

サイト編

・PoL:仮想通貨・ブロックチェーンに特化したオンライン学習サービス
ブロックチェーンの基礎を固めたい方は、まずPoLで一通り学習することがおすすめです。

・あたらしい経済
平日毎日ポッドキャストが更新されてるので、通勤時間などにおすすめです。

・弁護士 増田雅史の記録帳
NFTの法律周りについてキャッチアップできます

・HashHub Research(有料)
グローバルにおけるブロックチェーンの様々な動向を個人でキャッチアップし続けるのは無理があります。
良質なサマライズレポートや詳細なプロジェクトレポートなどがあり、ブロックチェーンやWEB3.0界隈をより詳しく知りたい方におすすめです。

・a16zのCanon系コンテンツ
数多くのブロックチェーン系プロジェクトに投資を行っているa16zがカテゴリー別に英語圏の学習コンテンツをまとめてくれています。
より深くブロックチェーンを学んでいきたいときに役立つと思いますが、膨大なドキュメントがあり僕もキャッチアップしきれていません 笑

・NaritaさんのWeb3入門勉強会の資料(2022年5月16日追加)

体系的にスライドにまとめてありWeb3.0の入門に良い資料です。別途記事で詳細まとめられていますので、そちらも参考になると思います。

あとWeb3.0の思想背景を知りたい場合は、bitFlyerの加納さんがまとめている以下のnoteがおすすめです。

メルマガ編

・Bspeak!
2017年から発信されている良質なコンテンツを届けてくれるメルマガです。毎週月曜日に届きます。

・毎日Crypto News
ほぼ毎日発信されている更新されているメルマガで、ブロックチェーンやNFTのトレンド情報から業界課題などキャッチアップできます。

・PoLマガジン
ブロックチェーン学習サイトのPOLが週単位のニュースをサマライズしてくれるメルマガです。

Podcast編

・Off Topic
スタートアップやテック系ニュースがメインのポッドキャストですが、Web3.0系のコンテンツは入門向けにピッタシの内容となっています。
勉強の取っ掛かりに是非聞いてみてください。

Youtube編

・#CONNECTV : コネクTV【仮想通貨 ブロックチェーン総合番組】
CoinPost、幻冬舎「あたらしい経済」が運営するチャンネル。
ブロックチェーンの幅広い領域について学べるコンテンツがあります。

・ビットコイナー反省会
専門的なトピックについて深く切り込んだ話をしているチャンネルです。
Ultimate Crypto Battle2021のディベート大会は非常に面白い動画だったのでぜひ見てください。(一昨日あたりからライブ配信のアーカイブが個別であがりはじめています)

文系卒の非エンジニアがブロックチェーンの技術を学んだときにやったこと

読んだ書籍

・徹底理解ブロックチェーン ゼロから着実にわかる次世代技術の原則
メタファーを用いることでブロックチェーンの各技術がどのような課題解決をしているのかを理解することができます。
コード無しで技術を説明してくれているので、非エンジニアにとっても技術の取っ掛かりに良かったです。

・ブロックチェーン実践入門 ビットコインからイーサリアム、DApp開発まで
ブロックチェーンの序論からスマートコントラクト、DApps開発の基本的な内容についてキャッチアップできます

Proof of Workの基礎実装についての学習

Proof of Workについて何回読んでもなんとなくしか理解できなかったので、以下のUdemyのコースで学びました。
事前学習はProgateでPythonについての基礎を一通り学んだのと、入門向けのPython本を読みました。
Bitcoinの仕組みを作りながら学べます。
トランザクションができる流れやマイニング、ディフィカルティがどのように設定できるか学べます。
(PoWについて学びたかったのでウォレット作成の途中のところまでしか学んでません)

・現役シリコンバレーエンジニアが教えるPythonで始めるスクラッチからのブロックチェーン開発入門

Dapps開発の入門

Metamaskなどのブラウザ型のウォレットを使ってDappsがどのように連携するのか理解するために以下のYoutubeで学びました。
JSFiddleを使うことで環境構築無しで学べるところが良かったです。
少し古い環境のコードなので現行のMetamaskだと動かないところがあり、クラシックバージョンのMetamaskをダウンロードしました。
(同じようなハマり方した方がYoutubeコメント残してくれてると思います)

・16分で学ぶイーサリアムブロックチェーンの仕組み入門 | Dapps開発入門 #01

・ウェブサイト作成の基礎知識 HTML/CSS/Javascript | Dapps開発入門 #02

・スマートコントラクトを作って公開してみよう | Dapps開発入門 #03

・ウェブサイトからブロックチェーンのデータを取得・保存しよう | Dapps開発入門 #04

SolanaのDapps開発チュートリアル

buildspaceを使ってsolanaのDApps開発の入門を学びました。
とにかく環境構築のトラブルが多く大変でしたが、Discordのコミュニティで同じようなハマり方をしてきた人の解決方法を検索しながら進めました。
(僕はWSLのUbuntu環境で開発しましたが、M1Mac環境構築でハマっている方も多くいました。エラー発生したときに調べてもドキュメントが少ないのも苦行でした…)
Rustについてはほぼ事前学習してませんでしたが、ReactjsについてはCompassで開催されている無料BootCampに参加して事前学習していました。

制作物としては、Solanaチェーン上にGIF画像を登録するDappsです。

カリキュラムを最後まで終えると修了証をNFTで貰えます。

ハンズオンウェビナーへの参加

Compass等で月1ペースぐらいでブロックチェーン開発のハンズオンウェビナーに参加していました。
福岡ブロックチェーン勉強会は基礎的なハンズオンも多く大変参考になっています。今月はEthereumのマイニング体験みたいです。興味がある方は是非!

終わりに

ブロックチェーンを本格的に調べ始めサービスを触れる中で感じたのは、インターネットにはじめて触った時、iPhoneを初めて触ったときと同じレベルの衝撃でした。

Internet vs. Crypto Adoption

2021年のクリプト業界はインターネットにおける1998年と言われています。
まさにこれから世の中の多くの人達が触る時代になってくると思います。

ここ8ヶ月間、可処分時間のほとんどをブロックチェーンの調査にあててきましたが、掘っても掘ってもつきない好奇心に突き動かされて毎日楽しい日々を送っていました。
それだけ面白い領域ではありますが、日本ローカルの情報取得環境やScamの問題など、まだまだ黎明期的な課題があるなと感じていました。

NFTやWEB3.0、メタバースなど周辺領域がバズワードしていく中で、より多くの方がこの領域に興味を持っていくかと思います。
そういった方々のリサーチ活動の参考になれば幸いです。

最後までお読みいただきましてありがとうございました!
ブロックチェーン、WEB3.0の領域を楽しんでいきましょう!

※※※告知※※※
今週12月18日(土)19時~ 年内最後のSolana Japan Meetingがあります!
Solanaの一年を振り返った後、豪華景品をかけたクイズ大会も実施します。
Solanaに興味がある方は是非お越しくださいませ~

あと個人的なイチオシプロジェクトについてnote書いてますのでブロックチェーンにおけるDIDの勉強がてら良かったら一緒に読んでみてください!

2021年12月19日:追記

① 公式発信されている情報を優先すること

英語圏の情報を入手しようという話で追記で、公式発表されている情報ソースを優先して取得することの大事さを伝えたいです。
どうしても日本語圏で生活していると、公式情報よりも日本人がわかりやすく書いてくれている情報にアクセスしたくなりますが、思わぬ落とし穴も多いです。

記事を作っている人は親切心で日本語の解説を書いてくれているかもしれませんが、誤った情報で先入観を持ってしまうことで、その後のリサーチにかえって時間がかかってしまう例もあります。

僕がSolanaについてリサーチをはじめたとき、多くの日本語記事でSolanaのコンセンサスアルゴリズムはProof of Historyだと記載がありました。(正しくはProof of stakeです)

実際いまだにSolanaを日本語検索すると以下のような記載をしている記事に出くわすケースがあります。

SolanaのコンセンサスアルゴリズムがPoHと紹介されている例

Google検索で引っかかる非公式の記事の中には、取引所への誘導でアフィリエイト収入を稼いでいるものも多く、非技術側の方が独自の解釈をしてしまっているものも多く見受けられます。
なので学習を行う際にはなるべく公式サイト / Twitter / Telegram / Discordなどから収集する癖を付けた方がよいでしょう。

ただ日本語コミュニティがあるものについては、公式のドキュメントを有志が翻訳してくれているものもあるので、そちらから入るのも良いでしょう。(間違っていたとしても翻訳ミスぐらいのレベル感だと思います。)

また開発企業や財団、公認アンバサダーとして活動されている方が発信しているYoutubeは公式ドキュメントが苦手な方でも比較的正確にわかりやすく噛み砕いた内容について触れることができる機会でもあります。

以下CONNECTVの事例ですが、書くチェーンの入門としてそのブロックチェーンの内部の方をお呼びしてわかりやすく解説されている内容があります。

② どのブロックチェーンから学んでいくべきか

ブロックチェーンに興味を持たれた方から、「どこから調べていけば良いですか?」と質問されたのですが、個人的には以下のパラダイムシフトから順に追っていくのが良いと思います。

ブロックチェーンにおけるざっくりとしたパラダイムシフト

Bitcoinでブロックチェーンによって作られた暗号資産の基礎を学び、その次にEthereumのスマートコントラクト、その後NFT、DeFi、DAOなど学びながらSolanaやPolkadot等の興味を持ったチェーンについて学んでいくのが良いのではないでしょうか。

技術を学ぶときは、その技術がなんの課題を解決しているものなのか考えると理解が早いです。
そのため先に使われている技術から順を追って学ぶことで、その後どういう繋がりができているのか体系的に学ぶことができると思います。

まず興味を持つためにNFTを買ってみる~というところからスタートされるのは賛成ですが、その後理解を深めていこうというフェーズはBitcoinのProof of Workとは何かなど基本的なところからスタートしていくのが良いのではないでしょうか。

この領域について発信していると、「儲かる暗号資産を教えてくれ」的な質問をもらうことがありますが、手っ取り早く得た知識で目先の価格変動に釣られずに長期保有できる胆力を持てる人はそう多くないと思います。
Easy Come, Easy Go!(簡単に手に入るものは、簡単に失う)です。
株式でも同じだと思います。

その技術に対して確信を持ち、目先のチャートに踊らされずに保有してるなと思えるまで学習コストをかけることが大事だなと思います。

(ちなみにガチの投資でなければ、まず少額だけ保有してみることは個人的に賛成です。少額でも実際に実際に買ってみることで購入プロセスやサービスをユーザー目線で体験できたり、トークンホルダーとなって投票に参加してみることで投票内容についてリサーチしたり、持ってみることで大きくチャートが動いたときに「なぜか?」という疑問を持つことができます。好奇心を持つという意味合いで、初動のアクションとして保持することは賛成です。これは企業の持株会でもそうですが、ホルダーになることで、当事者意識が生まれ、興味関心が湧いてくるからです。一方で学習コスト無しに投資目的で保有することは非推奨です。)

③ 日々のAirdropに惑わされない

暗号資産に触りはじめると、Airdropキャンペーン(無料でのNFTやトークン配布)に出くわすと思います。

Airdropでホルダーを増やすことはブロックチェーンのマーケティング施策として非常に良くできている仕組みだと思いますが、Airdropに釣られることで魅力的ではないチェーンに対して時間をかけてしまうことは勿体ないと感じます。

CoinMarketCapのAirdropカレンダー

人は機会損失に敏感になってしまう生き物です。
どうしても「無料で当たる~」という行為に対して反応したくなってしまいます。
こんなことを書いている自分も、最初にAirdropを知ったときは不特定多数のAirdropについて調べたりしました 笑

一方で毎日行われている不特定多数のAirdropキャンペーンを探し参加しRTなどの作業を繰り返すことは、ブロックチェーンを理解することにつながらず、時間だけが浪費されてしまいます。また中にはScam紛いのものも見受けられます。

もちろん魅力的なプロジェクトのAirdropについては参加すべきだと思いまし、Airdrop情報を見たときにビビっとくる内容があればリサーチのきっかけになるので良いことだと思います。
またENSのAirdropのように古参ユーザーに対してトークン配布をされる座組は良い仕組みだと思います。
しかしAirdropを目的として情報収集をするのではなく、本質的に良いプロジェクトを探した上でAirdropがあれば参加するというプロセスの方が、学習としては地に足がついており、効率的でしょう。

お金が関わる&まだ規制が未整備なところもある故に、ブロックチェーン業界はまだまだ魑魅魍魎が跋扈する動物園的なフィールドであると思います。それらに巻き込まれて本質的なものを見失わないようにする処世術が必要だと身を持って感じます。

皆さまのブロックチェーン/WEB3.0リサーチの参考になれば幸いです。

追伸_2022-06

Web3 Magazineというメルマガはじめました。よければフォローいただけると嬉しいです!

いいなと思ったら応援しよう!