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おもいでのスープ。


cinema Valley | 鳥取県 大山



森のスープ屋さん。


その名の通り、
森の中にひっそりと身をひそめる、
スープ屋さん。



このスープ屋さんに
たどり着くまでの道のりは、
かなりワクワクする。


大山(ダイセン)にもつながる道を通る。
この日はくもり。
大山、雲に隠れて、いない。

ちなみに大山、
鳥取県の美景スポットの一つ。
晴れてたら超綺麗。
スキーもできる。


脇道を入っていくと、
カントリー調の素敵なコテージ達が
ずらりと並んでいる。


山の中をどんどん進んでいく。


するとそれらしき建物が、

ちがう。
ちがう森にたどり着いたらしい。



気を取り直して、
真実の森へ。



おおぉぉぉおぉお
間違いなくこの森だ。
リスになった気分。


ここで色鬼でもしたら、
ただ永遠に色を探し続けるんだろう。



森の中へ。



小屋だ。


身長160センチ。
頭ぎりぎりくらいの天井高。

蝋燭、
ハーブ、
木、
大好物ばかりの陳列棚だ。
こんな棚ばかりの
スーパーがあればいいのに。


振り向くと、
小さな明かりが灯った小屋がいた。
さっきの小屋の10倍くらいの。

全速力で駆けていきたい気持ちを抑えて、
森の中の妖精になった気持ちで
優雅に、華麗に、おしとやかに。

近づく。


軒の出682.5。

店主さんが割ったであろう薪達。
ひしめき合う断面。
あの東京の満員電車とは
まるでちがう
美しくて愛おしいひしめき合い。

なんとかなんないのか、
通勤ラッシュ満員電車。



中に入る。


ストーブの匂い、
木の匂い、
スープの匂い、
入った瞬間から鼻が幸せ者になった。


席に着いて、注文。

スープランチはもう売り切れだったので、
私は、森のスパイスティーを。
父は、カボチャのスープを。


しばらくすると、
シナモンの香りぷんぷんぷんぷん。
来るぞ。


木々の見える大きな窓の前にある
木のカウンターに、
木の形をした木の板にのってきた。


いろんなスパイスの入った紅茶。
なんのスパイスかわからないが、
シナモンと八角が入っていたのは確かだ。


心も体もあったまる〜
ってやつだ。


隣にいるは、
父の頼んだカボチャのスープ。

飛び出てるぞ、
フォカッチャ。


なんとも予想外なカボチャのスープだった。
よくある、
カボチャとミルクをブレンダーで
滑らかにして作るやつじゃない。

サラサラのスープ、
透き通ったスープの中にカボチャがいる。
こんなカボチャのスープ、
初めて出会った。


またここの
おもしろいスープに会いに来よう。





この森に来てよかった。

美味しい空気と、
美味しいスープに出会える森。

改めて、
森の中に住みたいと思った日。

最初で最後、
父と来れて幸せだった。





「 おもいでのスープ。 」


cinema Valley
鳥取県西伯郡伯耆町真野694ー19
11:00-16:00
休)火曜 水曜 祝日