ITベンダーに支払う料金が適切なのか知りたい
弊社ではいつも複数ベンダーに相見積もりをお願いしています。価格差や内容にも差があり、自分たちの知識ではどうすればいいのかわからないことが多々あります。これまでの傾向としては、安物買いの銭失いになることが多いですが、価格差も倍以上ありますし、高ければいいというわけでもないと思っています。自社にとっての最適な選択をするためにはどうすればよいでしょうか?
似たような質問に回答したような気がしなくもありませんがニュアンスが違うと思うので回答します。
弊社でも「こういうことをしたいから提案ください」という相談はよくいただきます。そしてその提案をまとめる時に悩むのはミニマムで行くか過剰スペックでいくです。
安いけどリスクがある最小構成のシステムと、顧客が心配すらしていないけどプロとしてこういう機能はあったほうが安全だから入れておこうというシステムと、どちらが良いのかということですね。
で、安かろう悪かろうであとからクレームになるよりは、中の上くらいまで盛り込んで安心な構成がいいのではないか?ということに大体なります。もちろん例外は多くあります。
例えば共有サーバー一つでも難しいんですよね。
社員数三名の立ち上げたばかりの会社で共有サーバーを使いたいですとなった場合に何を提案するのか。
一つはNASです。まぁこれ一つ設置しても用件は満たせますね。ビジネスの内容にもよりますが、1TBもあればしばらく問題ないことが多くあります。
正常に動いている間はいいですが壊れた時はどうするか。
そうすると差分で働くNASがもう一台必要になります。
しかしバックアップの世界ではこれは待機系なので、バックアップではないですね。履歴バックアップしてくれるサーバーがあるとバックアップとしては有能です。なのでこれが4TBくらいあると安心です。
しかし今はクラウドの時代でもあります。クラウドにバックアップすればいいじゃないか?という考えにもなります。
次にクラウドの利用方法を考えなくてはなりません。クラウドストレージとしても利用するのか、ただのバックアップとしてのみ使うのか。
クラウドストレージとして利用する場合には、そもそもNASが必要か?ということにもなります。ここは判断が分かれるところです。
そもそも待機系をクラウドストレージにするか?
というかクラウドストレージと言っても何を使う?
まぁそういうところが決まらないと提案も何もあったもんじゃありません。そのため弊社では、複数社から提案依頼が来るようなものについてはフォームを作成し、面倒かもだけどこれ入力してポチっとしてくださーいとお願いしています。
この辺をまとめたものが仕様書になります。ですが、この仕様書はベンダー側の社内で使う単語でして、クライアントが作ってくれるものを提案依頼書と呼びます。
さて話を戻します。
質問者さんが提案依頼書を作れるのであれば、それを同業ベンダーに投げれば、ある程度ブレが少ない状態で提案をいただけます。そうすると各社の価格差がより明確になります。適切な価格帯も見えて来るでしょう。
提案依頼書がかけない場合には、判断するのは少々厳しいのではないかと思います。
弊社でも、例えば某大手企業さんの提案内容などをみてたっけぇなと感じたりしますが、内容を見ればそんなに高いとは思わないというかむしろ安いなと思うことも珍しくありません。とはいえ、過剰スペックだなとは思います。このお客さんはそこまで求めているわけじゃないのに余計なサービスを追加して高く付いている。これはとてもよくある話です。
なので、過剰スペックか否かを判断できるかどうかということです。
近隣の買い物をするための車を探しているのにベンツを買う人はいないと思います。
しかしITの世界ではよくあります。
それは車の違いがわかっていないからです。
ということで、弊社のようなITベンダーでは日常的にこの内容は適切か否か?という相談をお受けしております(有料です)。そういう会社さんを見つけておくことが一番の近道ではないでしょうか。