【GⅡ】日経新春杯
■レースの自信度■
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S:80%以上
A:70~80%
B:60~70%
C:50~60%
D:40~50%
E:40%以下
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■過去の傾向■
4年ぶりに淀の舞台京都で開催されるレース
過去3年は中京での開催で距離も違う且つそれ以前の京都開催も改修工事の影響で傾向が当てはまりにくい点から過去の傾向はあまり参考にならないと言えます
京都2400mは京都大賞典と同じ舞台であることから、同レース形態を経験している馬や、実績がある馬が有利な印象を受けます
天皇賞・春の前哨戦にもあたりここを叩きにする馬とここで優先出走権を狙いにくる馬で二分され厩舎や陣営サイドの本気度にも注目が必要と言えます
開幕2週目で距離も長いことから内先行有利と判断でき、展開重視のレースになるみます
実際に改修前の京都でも外枠に行きほど不利になっており、大外枠からの馬券内への好走はなく無理して先行し脚も使えるような能力がないとかなり厳しいと言えます
馬齢も4~6歳が中心で7歳以降は馬券内への好走もなく、改修前の京都開催の過去7年では明け4歳が6勝しており中心は明け4歳組と言えるでしょう。ただ、世代レベルにも影響してくると言えますので、馬齢よりは過去の実績や能力を重視した上で、枠や馬場バイアスに注力したいと思います
血統はSS系が好走していますが、新設された京都でどこまで反映されるかは不明で、当日の傾向を見て決めるのが賢明だと言えます。
■各馬診断■
1.リレーションシップ
牡7 ルーラーシップ 高田 54kg 斎藤崇
前走:みちのくS(OPC 福島1200m) 12着
2.ナイママ
牡8 ダノンバラード 和田 53kg 武藤
前走:師走S(中山ダ1800m) 13着
3.インプレス
牡5 キズナ 角田河 56kg 佐々木
前走:ジャパンC 13着
4.リビアングラス
牡4 キズナ 田口 54kg 矢作
前走:グレイトフルS(3勝C 中山2500m) 7着
前走は、先行集団4番手辺りを追走する競馬で直線で外に持ち出し先頭に並びかけるも、そこから伸びず手応えもなく沈んで7着という結果でした。2走前の菊花賞ではハナを主張する形でレースを運ぶも最後は差し馬にも交わされ4着でしたが、3着馬とは0.1秒差で終始ドゥレッツァに絡まれていたことを踏まえれば世代レベルのGⅠで上位勢に引けを取らないパフォーマンスだったと言えます。ただ初めての古馬相手の1戦であのパフォーマンスだった点をからやはり世代レベルの低さが伺え古馬のレベルが高くないこの中でどこまでパフォーマンスを発揮できるかは疑問視されます。
鞍上に田口騎手に乗り替わりで新しくデビューした騎手に中では期待もされている騎手で、ここに乗せてきていることは陣営側もある程度信頼をしていると見ます。現状騎手の実力がどれほどどこまでこの馬のパフォーマンスを引き出せるかは分かりませんが、短い間隔で叩いて前走より良くなるのであれば変わり身も可能と言えます。
5.レッドバリエンテ
牡5 ディープインパクト 西村淳 55kg 中内田
前走:アルゼンチン共和国杯
前走はスローで流れるゆったりした展開で進むも、東京のバイアスらしく差し馬が上位に食い込む傾向になりました。内枠から最後方につけて直線では大外から伸びるも通った位置も悪く上がりは3位の脚を見せるも届かず7着という内容でした。
2走前のムーンライトHC(3勝C 阪神200m)では、後方から徐々に捲っていく競馬で、外に持ち出すと上がり34.1の最速タイの脚で差し切り勝ちという内容でした。ディープ産駒らしいキレのある末脚で坂があった分スピードを活かせませんでしたが、平坦で直線に長い京都になれば近走の中ではパフォーマンスの上積みは十分見込めると言えます。
全場成績が、4-3-2-4で、右回りが、1-1-2-1となっていますが、どちらでも特に苦にせず走っており、前走は進路確保に手間取っての仕掛け遅れで敗因明確、前々走も3勝Cで阪神の内回り+直線の坂でベストパフォーマンスではなかったことを踏まえ、能力を上昇する可能性は高いと判断できます。
父はディープインパクトで、改修後の京都競馬場におけるディープインパクト産駒の成績は、2-1-0-4と好走しており、これは回収前の京都の特徴も継いでおり、血統の相性も合っていると言えます。
鞍上も西村淳騎手に乗り替わりで単純に鞍上強化で、中内田厩舎という点も踏まえると、ある程度期待されて乗ってきている可能性もあり、能力上位+パフォーマンス上昇見込み+鞍上強化で人気を落とすのであれば評価はしたい1頭と言えます。
6.ディアスティマ
牡7 ディープインパクト 北村友 57.5kg 高野
前走:アルゼンチン共和国杯 13着
馬齢が7歳のためそこはマイナス材料も、父ディープインパクト産駒はプラス材料で、前走は大敗もその前は目黒記念で2着と、前で競馬をできれば好走するチャンスもあると見ます。馬齢は気になるも明け7歳でそこまで能力が落ちていない点、今年のメンバーレベルを考えれば能力で上位に来る可能性もあると見ます。
7. ハーツコンチェルト
牡4 ハーツクライ 松山 55kg 武井
前走:菊花賞 6着
前走は先行から中団にかけて好位で競馬を進め、3着とは0.1秒差の6着で上位勢ともそこまで差のない競馬でした。上がりも35.3でスローで流れていたため後方の馬より伸びず前にいた馬よりは速いタイムも、捉えきれずという内容で、それなりに走った、という印象を受けます
2走前の神戸新聞杯では、スローの展開の中中団を追走する形で勝ち馬サトノグランツと同じポジションでの競馬でした。直線で外に持ち出して仕掛けるも内から差され前は交わせずの5着でしたが、3着馬とはタイム差無しで勝ち馬とも0.1秒差と進路の差で勝ってもおかしくない内容でした。この馬も3走前のダービーの実績を考えれば左回りが得意ではあるものの右回りでもそれなりに走れ、2400mの距離であれば歓迎なので前走よりパフォーマンスを上げる可能性は高いと判断できます。
ただ惜しい競馬こそしているものの、右回りは0-0-0-4となっており左回りはすべて馬券内と極端な成績になっています。その点では大きくパフォーマンスを落とすとは言えませんが懸念点として挙げられるデータとなっています。
父はハーツクライで過去京都開催で行われた7年で馬券になったのはシュヴァルグランの1頭のみで、改修後の京都芝は欧州志向の血統の馬が走っており、大回り+根幹距離で日本の主流血統が走りやすいですが、より欧州志向の強い馬場になってくるとダービーなどで能力を発揮するハーツクライ産駒はやや不安材料となります。とは言え、不透明な部分が多いので当日の馬場や傾向を見て判断するしかないと言えます。
世代間でいえば能力も低いわけではないですが、条件などを踏まえるとベストパフォーマンスを出せる条件とは異なる可能性がな高いので、人気するようであれば過度な信頼は禁物かと。
8.ブローザホーン
牡5 エピファネイア 菅原 57kg 中野
前走:京都大賞典 競走中止
前走3コーナーの坂を上がるところまで後方内目で追走していましたが、途中で心房細動を発症し競争中止。
2走前の札幌日経OP(OPC 2600m)では、先行策で2、3番手を追走する形から直線前でそのまま先頭に立つと後続を突き放し,2着馬に1秒差をちぎる大勝の内容でした。3走前の函館記念ではミドルペースで進む中後ろから2番目を追走する形から最後は内をついて伸び2着という結果でした。
前走は厩舎側のコメントからオーバーワークだったとのコメントがあり,今回は早めに京都へ輸送し万全の状態で迎えることができる状態であり,あとは馬自身が能力を発揮できるかどうかとなっています。2走前は完勝の内容でしたが相手関係を考えれば当然とも言える結果だと言えます。3走前も展開に恵まれたともいえ、内を突いて伸びた脚は評価できますが、能力でGⅡを勝つレベルかと言われたら疑問視したいところ。且つ、万全の準備をしたとはいえ実際に走れるかどうか、中2ヶ月半の休み明けでどこまでパフォーマンスを上げれるかどうかも不安材料と言えます。
能力を出しきったとしてこのメンバーで勝ち負けするほどの能力があるかも疑問視されるので過剰な任期になるのであれば評価を落としたい1頭になります。
2400m過去に1度走り馬券外、京都2400mでも馬券外になっておりこれが前走の京都大賞典に該当し、距離自体は問題ないですが、2400mの距離でどこまで能力を発揮できるかが鍵になってくるでしょう。
父はエピファネイアで、欧州血統が走りやすい京都においてマイナス材料ではないものの可もなく不可もなくという印象。
ただ、1勝C昇級後は2勝Cで1度負けたあと2勝C3勝Cを連勝し、函館記念で3着に入っており、そこを見せていないとも見えます。いずれにしろほとんどが稍重以上での道悪馬場なので道は渋った方が期待度は高いと言えます。
9.カレンルシェルブル
牡6 ハービンジャー 武豊 57kg 安田翔
前走:中日新聞杯 10着
10.ハーツイストワール
牡8 ハーツクライ 田辺 57kg 国枝
前走:アルゼンチン共和国杯 6着
前走は約1年ぶりのレースでぶっつけも勝ち馬とは0.4秒差の6着は評価できる内容だったと言えます。ただこの馬は圧倒的な東京巧者で右回りが悪いわけではないですが、馬齢と前走よりパフォーマンスを下げる要素がある点ではマイナス材料。あとはハーツクライ産駒は改修後京都で成績を落としているため過大評価はできないと言えます。
11.ヒンドゥタイムズ
セ8 ハービンジャー ルメートル 58kg 斎藤崇
前走:京都大賞典 4着
前走は中団に控える競馬から直線で内をついて伸びは3着争いも、最後に差され4着という結果でした。
ここも能力は低いわけではないのでそれなりに走ることは可能だと言えますが、馬齢や能力を踏まえるとやや上位勢に劣る印象。展開が向いて、パフォーマンスを引き出せれば馬券内への好走も可能だと判断します。
12.シンリョクカ
牝4 サトノダイヤモンド 小幡初 53kg 竹内
前走:エリザベス女王杯 9着
前走はエリザベス女王杯9着で、相手弱化と見ればここもそれなりに走る走りそうですが、新馬戦以来の男馬との対決でどこまで能力を出し切れるか、古馬を含めた重賞Cではいい成績を残せていないので、能力面も世代レベルを踏まえての疑問視されます。
13. サヴォーナ
牡4 キズナ 池添 56kg 中竹
前走:菊花賞 5着
序盤は控える形で3コーナー手前あたりから徐々に好位に進出し直線手前ではいい位置で持ち出すも、力を使ってしまったのか大きく後退することもなかったが伸びを欠いたレースでした。5着まで残せたのはスローで進んだ展開で前が残りやすかったのか、差してきた馬を含めた上位3頭は実力が抜けていたとしても、ある程度展開に恵まれた内容だったかは判断しずらいところではありますが、レース自体のレベルは勝ったドゥレッツァを除いて決して高いものではなかったと見解しています。
前々走の神戸新聞杯ではスローで流れていた展開を先団好位で運び最後は逃げた馬を捕らえるも最後は内から差され2着もペースを作って逃げていた馬を差しきれた点は評価できます。前走は距離が長かったことを踏まえれば距離短縮で好パフォーマンスを発揮していた距離に戻るのはプラス材料だと言えます。青葉賞以外は大きく崩れるレースもなくどこでも安定し相手なりにパフォーマンスを発揮できる点も評価できる材料と言えます
右回りの成績は、3-2-0-3で勝ったレースはすべて右回りで、2400mでは1-3-0-1と安定したパフォーマンスを発揮しており、京都の外回りコースなので先行しながらペースにもよりますが脚を溜めながら道中を進められればパフォーマンスの上積みも期待できるかと。ただ世代レベルが危惧されているため古馬相手には2勝Cで勝っているものの戦績からの過度な信頼は禁物と言え、明け4歳のレベルとしては能力面は疑問視されます。
斤量は前走より-1kgなので斤量面ではメンバーレベルを考えると優遇されたと言えます。
父はキズナで、改修前の京都の芝の傾向通りであればSS系なのはプラス材料、母は米国のスプリント重賞2着の実績を持つ馬でキズナのスタミナ寄りにスピードも強化された配合でこの距離でも減速せず走れているのは過去の実績からも証明されており、血統面でのマイナス材料はなく、展開が向けばパフォーマンスを上げる可能性もあると判断できます。
現4歳世代の世代レベルの実力が怪しまれるため古馬相手の重賞クラスでどこまで通用するかが鍵になり今後の判断材料にもなると言えます。
14.サトノグランツ
牡4 サトノダイヤモンド 川田 57.5 友道
前走:菊花賞 10着
前走は後方から追走で、ペースもスローで流れていたこともあり最後は上がり3位の脚を見せるも勝ち馬とは0.8秒差をつけられる大敗となりました。まず大外から出た馬にペースを握られスローでの流れが厳しく、3コーナー手前では既にかかっており、直線前には外に持ち出すも手応えなく前も止まらないバイアスが生じており、後方からの末脚が届きにくいレースとなっていました。道中でのゆったりとした展開より全体的に流れたほうが競馬はしやすそうな印象。その点では距離短縮はプラス材料と言えます。
前々走は同じ右回りの2400mである神戸新聞杯を勝っており、コース適性は既に示しているのもプラス評価できます。レース内容としては道中は内で脚を溜めながらの展開で残り100mで一気に加速し内より馬群を突っ込んできての差し切り勝ちでした。ここではやや展開に恵まれたようにも見えますが、スローでゆったりと流れた中最後の一気の加速は素質はあるとも見れ、能力面の判断は評価が分かれるポイントになります。
過去の成績は4-1-0-3で右回りにおいては、4-0-0-2と得意の右回りと距離短縮の今回であれば前走より上積みは見込めると判断でき、展開に左右されやすい面は不安材料となりますが、前々走のパフォーマンスが出せればここでも勝ち負けするだけの能力はあると判断できます。
能力自体は今回が初の世代別とのレースになるのでここでの内容が見極める点において重要になってくるかと思います。どちらにせよ現状での決定的な評価は下しにくいと言えます。
鞍上は川田騎手で川田騎手の継続騎乗はプラス材料で、地元開催で力を発揮できる騎手である点と、川田騎手の特徴として前哨戦(特にGⅡ)で完璧な騎乗をし勝つことが多く、本番で飛びやすい傾向が顕著になっており、ダービーと菊花賞も前途のパターンになっていました。逆算すればここは勝つパターンになり本番(春天)で飛ぶのがお決まりのパターンとなっています。
斤量は57.5とメンバー内でも2番目に重い斤量で、同世代の中でも唯一の最重量斤量を背負うことになっており、神戸新聞杯でタイム差無しの2着馬と1.5kg差と考えると、ハンディキャップとしてはかなり厳しい見解になります。GⅡを勝ったあとGⅠで掲示板を外しているジンクスもありますが、その2レースも斤量57.0kgで凡走していることを踏まえると不安材料として決定的とも言えます。
血統面は、父はサトノダイヤモンドで改修前の京都と同じ傾向であればSS系であるのはプラス材料。母は伊オークス(芝2200m)の勝ち馬。母は欧州GⅠ馬を3頭輩出している名牝の血統でサトノダイヤモンド×カーリアンはシンリョクカと同じ配合となっています。母型から見ても2000m~2400mが適性距離な印象を受けますが、前途で述べた通り比較的速いペースで流れた方がパフォーマンスを上げる必要があるので、ペースや枠によって血統面でも能力の上げ下げの幅は広がると判断できます。
■調教■
A.
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10.ハーツイストワール
13.サヴォーナ
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B.
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2.ナイママ
3.インプレス
4.リビアングラス
5.レッドバリエンテ
7.ハーツコンチェルト
8.ブローザホーン
9.カレンルシェルブル
11.ヒンドゥタイムズ
12.シンリョクカ
14.サトノグランツ
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C.
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1.リレーションシップ
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D.
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6.ディアスティマ
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※当日の馬場状態や傾向、パドック、返し馬などを見て
直前の印変更の可能性があるためそこはご了承下さい。
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◎レッドバリエンテ
○サヴォーナ
▲サトノグランツ
△リビアングラス
△ディアスティマ
△ブローザホーン
△ハーツコンチェルト
△シンリョクカ
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