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一枚の紙を燃やしている。部屋に燃やした後の独特な焦げ臭い匂いが漂う。少し息苦しく、少し心地の良いそんな匂いが。

あたしは死ぬべきである。


大切なものを、人を、失いながら、壊しながら、亡くしながら、この世界に存在する意味など有るのだろうか。



「XXXXXX」



そんな言葉を、人間は何を根拠に、誰も予知できる筈のない未来を解いているのか。

約束など馬鹿馬鹿しい。叶う筈など無いのだから。願うだけ無駄だ。期待はする程馬鹿になる。何も考えず今息をする。

苦しくて耐えきれない。焦げ臭い。息が。息が。あたしを繋ぎ止めていた手は。手は何処に。手は。もがけど見つからないその手はもう遠ざかりつつあることを知らない。


無知は愛だと知りながら、愛を知り。

その愛が離れていくことを知らなかった。

引き留められていたこの手は小さくとも、力強く君を離さなかったのに。


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