中国大陸7都市ツアー記14
【2023.7.30広州つづき】
夕方いったんホテルにチェックインして、
夕飯のお店の予約時間がもう過ぎているので、荷物を部屋に置いて10分後くらいにロビーに集合ということになった。
わたしは受け取ったカードキーでは部屋のドアが開かずに、フロントに戻って代わりのカードを受け取って部屋に戻ってまたチャレンジした。
違うカードでも鍵が開かない。
もう一度鍵を替えてもらって再チャレンジ。やはり開かない。
そうこうしているうちに、集合時間。ふう…ほんの一瞬も休めなかった…
6階の部屋とフロントの行き来が遠くて、エレベーターも1台しかなくてなかなか来ないし、とてもめんどくさい。
夕飯のお店の予約時間はとっくに過ぎている。
もう部屋に入るのはあきらめて、部屋の前に荷物を置いたままフロントに戻った。
翻訳アプリでこちらの意図を伝える。
もう疲れていていろいろどうでもいいので、フロントスタッフの人がどう反応しようと、もうあとはヨロで、という感じ。わたしはもう、行く。
「部屋のドアが開かなくて」と伊賀さんやゆう子さんに言うと、
ふたりとも別の日にそんな目に遭っていたようだ。
じゃあね、と解散したあとに、そんな面倒なことになっていたらしい。そうか、あるあるなのか…
夕飯は、Jinbi World Hotelという立派な建物の中の潮福餐館という潮山料理のお店。
スタッフの王くんは、なんだかそっち違うんじゃないかなあ、という方向に進む。あやしんでいると、やはり入り口とは反対方向に向かっていた。
わたしはこの旅の半分くらいから、どうも王くんは"逆方向に進みがちな人かもしれない"という印象を持っていた。
新幹線の号車も、「2号車です」と案内しながら真逆の号数の方向にずんずん進んでいたりする(えー逆では??と思いながら12号車あたりまで付き合って、王くんがやっと方向が違うことに気づいてまた長い距離を歩いたりする)。
最初はまったく分からないから付いていくしかなかったが、冷静にみていると、"彼が進む方向はいつもどうも逆だ"と気づきはじめたのだ。
タクシーも、なんだかちょっとだけ違う場所に到着したりする。
ともあれ、今回はすぐに気づいて方向を変え、無事入店。
乾杯の白酒が沁みる。
料理もぜんぶ美味しい。あーやっと終わったーーー
途中、お店の外にあるお手洗いに出た。
トイレはホテルの1階の奥にあって、見ると、すべてのドアがない。
ない、というか、なかったり、ハズされて立てかけてあるだけの状態だったりする。
少しだけその立てかけてあるドア板を持ち上げてみようとしたけれど、大きいし劇的に重い。
これをぐぐっとズラせば...個室が隠れるかも...と、少しがんばってみたけれど、とにかくドアの木材が立派で重すぎてあきらめた。
中国って、こんな立派なホテルでも、ドアがない場合があるの...???
そういう文化の名残...?
これ今、どういう状態???
と、ハテナでいっぱいになりながら、周りをみて、誰もいないのでドアはないがささっと用を足してしまおうか!と思ったけれど、一応手洗い場に一度戻ってみた。
作業員の男性がいた。
トイレはここですか?と聞くと、ここは工事中なので2階に行け、と言う(お互いジェスチャー)。
...あっっぶなかったーーーー
(文化じゃなかった)
工事中のドアのないトイレで無防備に、知らない作業の人におしりを見られてしまうところだった、、
(向こうだって大迷惑だろう)
というわけで、2階の普通にドアのあるトイレで無事に用を済ませ、あとから行く人たちには「トイレは2階だよ」と前もって伝えることができた。
そして最終日の解放感とともに、みんなでわいわい飲んで食べた(わたしの胃腸はツアー最終日の夜にやっと回復しようとしていた)。
帰りに王くんと、記念撮影。
王くんは若くて、日本の音楽に詳しい、少し不器用だけれどまっすぐな青年。
翻訳アプリでわたしたちにメッセージを伝えてくれた。
ありがとう。気持ち伝わったよ。(逆方向に進みがちなところはあるけれど笑、真面目で気のいい青年だ)
この旅ではスマホの翻訳アプリがずいぶん活躍した。
この日の夕飯の途中、中国人スタッフの3人が中国語であれこれわあわあ議論しはじめて、たぶん翌日の移動について話しているんだろうな、ということはなんとなく分かったけれど、
さすがの翻訳アプリでも複数人の早口の中国語の会話にはついていけずチンプンカンプンで、
なにか問題があるのかないのかわからないまま、
ひとまずは楽しい感じでお開きになった。
彼らがああだこうだとやりとりしていたその内容は、翌日の移動中に身をもって知ることになる。
*
この日の移動距離
深センー広州 約130km