中国大陸7都市ツアー記10
【2023.7.27 成都ー杭州】
朝8時発の飛行機に乗るために、5:50にホテルのロビー集合。
力のない笑顔で挨拶を交わす。(そんな中、伊賀さんはそんなにいつもと変わらない様子)
わたしはひと晩じゅう陣痛のように押し寄せる腹痛のおかげで、ほとんど寝た気がしない。
台風が近づいているらしいけれど、
この旅は、雨が降っていても、楽器の積み降ろしや、歩いて移動するタイミングの時だけちょうど雨が上がっていることがほとんどだ。ありがたい。
飛行機で2時間40分、杭州に到着。
そこからタクシーで1時間。(もうこの感じの移動距離に慣れつつある)
この日の会場"酒球会"とホテルはすぐ向かい。
わたしは腹痛がまだ治まらないので、サウンドチェックの時間まで部屋で休ませてもらうことにした。
スタッフの王くんが、腹痛用に漢方のカプセルを買ってきてくれた。
詩音ちゃんマネージャーのルカさんはUberEatsで頼んだお粥をわたしの部屋まで届けてくれて、
昨日わたしが四川料理の後に食べた"冰粉(ビンフェン)"との相性が良くなかったのかも、と教えてくれた。
冰粉の中に入っていた麹(発酵のもの)と、四川料理の辛い成分は、そのひとつひとつ単体では身体に良いけれど、組み合わさると腹痛を起こしたりもするらしい。
中国の、そういうことを知っている人たちは、そういう食べ合わせは避けるのだそうだ(ルカさんはこどもの頃に親から教わったらしい)。
時間がなくて食後に冰粉を食べなかったメンバーは誰も腹痛を起こさず、わたしだけがこんなに腹痛を起こしているのはそういう食べ合わせの理由じゃないかと。
知らなかった。
中国の長い歴史の中での、食べ合わせNGの言い伝え。
ともあれ、美味しいお粥がしみる。
わたしが部屋で休んでいるあいだ、詩音ちゃんと伊賀さんゆう子さんは先に会場入りしていて、
けれど途中で停電になってしまったらしく、
電気が復旧するまでしばらくサウンドチェックができないことに。
わたしのリハ時間も押すことになって、そのぶん休める時間が少し増えて助かった。
停電は1時間後くらいに無事復旧して、改めてサウンドチェック。
そして停電の影響などまったくなかったかのように、お店は普通に開場時間にオープンしていた。(杭州では停電は一般的な"あるある"なのだろうか)
控室での待ち時間に、お店の方が美味しそうな自慢の串を届けてくれた。
杭州"酒球会"には、
イノトモの25年前のファーストマキシシングル「溶けてゆく午後」を持ってきてくれた若者くんがいて、
ライブ前にそれをうれしそうに見せてくれたので、
急きょこの日のセットリストに加えた。(伊賀さんゆう子さん、いつも臨機応変に対応してくれてありがとう)
その若者くんはほかの曲もたくさん一緒に熱唱してくれて、
そんな熱意も感じながら、前の日よりもさらに良い流れのステージになったとおもう。
ここでのライブ後のサイン会も、いろんなかわいい人たちと交流できた。
お腹はまだまだ痛いんだけれども、
こういうみんなとのあたたかい交流に、すごく力をもらえる。
ありがとう。
*
この日の移動距離
成都天府空港ー杭州萧山空港 約1,580km
空港ー杭州酒球会 約35km
計 1,615km