人の欲望について

全然、答えに辿り着くような記事ではないことをお伝えしておきます。

先日、母と京都国立近代美術館で催し中の
「LOVEファッションー私を着替える時」に行ってきました。

ふと広告を見かけて、これは母と行きたいなぁと思って誘ったの。

めっちゃくちゃ面白かった。

たくさんの言葉も紹介されていて、全チャプター素敵だった…。

占星術を知ることも「自然にかえりたい」という欲求なのかもしれないなぁなんて。


コレクションの裏側にある思想を知ることも楽しかったし、ただただ目の保養にもなった。

ここで見かけたこの言葉。

ヘルタースケルター。読まれた方、見られた方おられますか?

岡崎京子氏による漫画作品で、蜷川実花監督によって映画化されています。

衝撃オブ衝撃、な映画でしたが、それも12年前のこと。
観たのは観たけど誰と何処で観たのかは覚えていない。

岡崎京子氏の作品は、しばしジェンダー研究やメディア研究、日本文化、現代社会における女性への圧力をテーマにしているため、テキストとして使用されることも多いそうです。


ここで出会ったことをきっかけに、漫画読んで映画も再視聴いたしました。

とは言ってもなかなか子どもの前では見られないし、夜にテレビを独占するわけにもいかないので、連ドラの様に日々少しずつ。笑

ヘルタースケルターで描かれる主人公のりりこは、社会の消費主義や外見至上主義の象徴として、常に完璧を求められています。
外見や名声を維持するために、整形手術、薬物に依存し、結果として精神的・肉体的に崩壊していく物語です。

最後のシーン。コミックと映画では異なりますが、あれどうですか。大体ヴァイオレンスやら血やら怖いのは苦手なので震えました。でも地面師たちも痺れました(脱線)

欲望に掻き回されて、どんどん壊れていく様をつぶさに表現するりりこ演じる沢尻エリカ。圧倒的すぎ。でも、狂ってるのはりりこだけじゃない。まだまともなんきんちゃんだけ。いやきんちゃんすらまともかどうか怪しい。まともというより、普通っぽいという方がしっくりくるかも。


消費されていくりりこの狂気。私には知る由もありません。
だけど私は、消費者として、勝手に好きになって勝手に飽きていくということを繰り返している。消費し、新たな虚無感に直面する。その実感は、得たことがある。



冒頭に戻りますが、「ファッションを通じて私を着替える」というフレーズは、自己表現、アイデンティティの流動性に関する哲学的な問いを投げかけます。


ファッションは単なる衣類ではなく、私たちが社会の中でどのように見られたいか、どのような自分でありたいかを反映するものです。
天秤座ぁ〜!!て感じです。

ここには、「私は誰か?」という存在論的な問いが隠れています。
天秤座というのは、他者を通して自分を知るというステージです。見られ方、振る舞い方。正解・不正解を他者の反応から推測して、自己を確率していくフェーズです。

人は、誰しも一人では生きていけません。比較対象があるから、立ち位置を理解することができる。


私たちは、しばし外部のものに自分を見出そうとするけれど、最終的には「私は誰?」という根源的な問いが残り続けるんでしょうね。

そういうわけで、占星術もなくならずにここまできてるんだろうな、なんて思いながら、明日にでも(ほんまかいな)ヘルタースケルターを占星術的に解釈しながら文章を書いてみたいと思っています。

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