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36か月経ったら。



ずっとやってみたいこと

 何年も前からやってみたいと思っているけれど、できていないことがあります。「ヘアドネーション」です。

 もともと、髪は短めが好き。身長が低いのでショートの方がバランスがいいのです。何より、長いと洗うのも乾かすのも大変なので、何か理由があるとき以外は短くしています。
 最後に髪が長かったのは大学4年生の4月頃で、胸の下くらいまでありました。切るタイミングを逃がし続け、「このまま伸ばしたら、大学卒業の頃にヘアドネーションできるくらいの長さになるな。」と思っていたのですが…。この時期は生活が大変で、少しでもストレスを減らしたくて。自分のために、髪を切りました。それからは「楽に生活すること」を優先し、肩につくかつかないかくらいの長さを保っていました。
 がんが分かってから「今しかできないことをしよう。」と思って金髪にすることを決意。髪を染めずに20年以上生きてきましたが、卒業間近に人生初ブリーチ、初カラーをしました。想像以上に周りの反応がよく、私自身も鏡を見るだけで幸せになれる毎日でした。
 そして今。地毛に戻したくて、髪を伸ばそうとしています。美容師さんがとても上手に染めてくれているので頻繁に美容院へ行かなくてもどうにかなっていますが、ブリーチ前のように「美容院は年に一度行くか行かないか」という訳にはいきません。お金も時間もかかるし、地毛の色が好きだったので元に戻したいのです。
 伸ばす理由ができたので、ヘアドネーションに再挑戦。でも短い髪に慣れているので、切りたくて切りたくて仕方がありません。「切りたい」と日々戦っています。


31センチの壁

 ヘアドネーションには、31センチ以上の長さが必要です。

31センチ未満の髪の毛では、医療用フルウィッグを作ることができません。髪の毛を半分に折り返してウィッグの地肌となる生地に植え付けるためです。
ドネーションヘアの長さとウィッグ仕上がりの目安は
・31センチはショートウィッグに
・40センチはボブウィッグに
・50センチはロングウィッグに
・60センチはスーパーロングウィッグに

Japan Hair Donation & Charity「よくあるご質問」
https://www.jhdac.org/qa.html#DONOR_10

 といっても頭頂部から31センチという意味ではなくて、寄付するための髪を切った後に長さや形を整えるので、実際は31センチよりも少し長くないといけません。どんな髪形にするかによって変わると思いますが、「顎から31センチ以上必要」というイメージを私は持っています。


いつかじゃなくて

 「ヘアドネーションをしたい」ともう一度考えるようになったのは、がんになったのがきっかけでした。私は抗がん剤治療をしなかったので、ウィッグを使うことはありませんでした。でもnoteやSNSで、副作用の脱毛に悩んだりつらい思いをしたりする人をたくさん見ました。私自身も二度とがんにならないとは限らないし、そのときにどんな治療を受けるかは分かりません。今できることをやりたいと思うのです。
 40センチ以上寄付したいと考えているので、あと3年はかかりそうです。長い道のりになりますが、達成したと報告できる日を楽しみにがんばります。

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