「#マンガ感想文」ネタバレなし マンガ アニメ「メイドインアビス」の魅力を伝えるぞ
さぁ褒めまくるぞー!
ふと気付いてしまった。私の好みはエゲツない話ばかり、、、
この物語もすこぶるエゲツない。
まどマギの系譜を継ぐモノといいますか、可愛らしい絵柄とは全く異なる内容で、初めて触れる方はそのギャップに目を回すことになるでしょう。
初見はアニメ視聴でしたが、エゲツなさ見たさでマンガも速攻で最新巻まで読破(完結はまだまだのようです)
わたし、とにかくギャップとエゲツないのに滅法弱い。
もうむしゃぶりつく勢いで消費してしまいます。
最近人気が出るマンガやアニメはかなりの確率でこのギャップとエゲツなさを持ち合わせている気が、、、
しかし、私的に全部が全部エゲツない話であればよいというわけではないのです。
私が没入感を抱いてしまうアニメやマンガの傾向についてレビューを書くようになってから、ようやく自覚してきました。
考えながら文章書いてみることは、新たに発見することでもあるんですね。
勉強になります。
それについては後々別枠で語ってみたいと思います。
メイドインアビスです。
魅力は物語のエゲツなさもあるのですが、世界観設定や描写の素晴らしさを語らなければならないでしょう。
めっちゃ冒険心を刺激されます。
こちとら40歳にもなったオッサンです。
青葉の頃それなりに冒険心を刺激してくれる作品に触れてきとる訳ですよ。
ドラクエやFFなど王道冒険ものからメタルギアやモンハンなどの骨太冒険ものもちゃんと遊んできたのです。
悟空の3倍界王拳かめはめ波を本気で発動し、幽遊白書のゆーすけのレイガンを何発も発射してきたのです。
しかしながらメイドインアビス。
このような冒険ものはなかなか触れた記憶がない。
王道ファンタジーものの雰囲気を醸し出しながらもドス黒いヘドロのような描写も持ち合わせている。
ヘドロと言いましたが、血反吐ブシャーとか内臓ドバーッとみたいなグロい描写とは一線を画す衝撃があります。
例えば大怪我をして治療を施すシーン。
怪我をして痛々しさが伝わってきて、ひえーーみたいなシーンはよく見るけど、、、
待てよ、そういえば治療シーンをここまでリアリティをもって描いているシーンってそんなに見ないなと気付く。
そして怪我をするシーンより、治療をするシーンの方が痛いのだ。
あーー!!やめてくれーー!
いや!やらないとしゃーないかー!!
いっそ一気にやってくれー!
ぎゃーー!!
読んでいて思わず歯をくいしばる程である。
こういった描写が抜群にうまい。
没入感は全エンタメに共通する命題といえるでしょう。
その没入感を自然と読者に視聴者に抱かせるようにしっかりと設計、描写されている。
そしてその没入感はいたるところに仕掛けられているのです。
そんな稀有な世界観を持ち合わせるこの作品。
物語を進めているというより、勝手に進んでいる系作品でもあります。
鉄腕バーディやパトレイバーなど ゆうきまさみ先生の作品にも通じる勝手に物語進む系。
この系統の物語は重大な事象が起こっているのに、どこか淡々と物語が進むのです。
ドラマチックでないという訳ではないのです。
キャラクターの行動原理とセリフがしっかりとリンクしているからこそ表情のないキャラクターでも読者に納得感を与えることができる。
ドラマチックの中に淡々というキーワードが見え隠れする。
そういった物語を「勝手に物語進む系」と勝手に呼んでいます。
淡々とやるから怖いのです。
恐怖が倍増するのです。
そしてこの行動原理を忠実に守ってくる極悪キャラクターとその悲劇の対象者。
今のところ、この物語はこのハイライトに向かって突き進んできたといってもよいでしょう。
様々な困難を耐えて超えて、それでも前を見据えた冒険活劇。
王道と邪道の混在した素晴らしき世界。
そんな世界にトリップしたければ手にとってみるとよいでしょう。
兎にも角にも「メイドインアビス」激賞に値する作品である。