日本の気風が大嫌いだ。

 7年くらい前に買って積読になっていた「現代語訳 学問のすすめ」知的生きかた文庫を読んでいる。読むタイミングとしては今がベストだったと思う。過去読んでも心に響かなかっただろうから。同感した部分を引用する。

現在政府の役人には、心の広い立派な人物が多い。わたしらからみても、非難するどころかむしろ魅力を感じるほどだ。他方、人民にしてもすべて無気力の愚民ばかりでなく、なかには公正誠実な人物もいる。ところが彼らが政府に集まり政治を行うとなると、その政務はどうもよろしくないし、平民も政府と関わる段になると、人格が一変し、嘘•ごまかしで政府をあざむき、恥さえ感じぬようになる。まるで一身に二つの頭があるようだ。個人としては知識人、公務員としては愚者、一人のときは賢人で、集団では暗愚になる。つまり政府は、多くの智者が集まって一つの愚行をするところといえるだろう。この原因こそ、日本人の気風にある。気風(役人根性•ことなかれ主義)に押され、個性を発揮することができないからである。

「現代語訳 学問のすすめ」P57

 慶應義塾創立者、福沢によると役人根性•ことなかれ主義という気風が、明治維新直後にも見られたという。
 あれから150年くらい経過するがいまだ日本人の役人根性•ことなかれ主義は温存されている。日本人は進歩していないからどうしようもない。私は日本人の気風が大嫌いだ。例えば、日本人の会議がやたら長く、1人当たり生産性がやたら低いのも、原発事故が起こったのも、新設禁止のソープランドが長期間に亘って温存されているのも、アダルトビデオの表現がとても日常生活とは相容れない過激なものになっていることも、残業は1分単位で支給すべきなのに15分単位切り上げになっていても会社に改善を強く求めない労働組合、労働基準監督署が存在することも、ジェンダー平等を実現するといいながら問題の本質にメスを入れないことも、前例踏襲主義でとりあえず国民政治協会に数千万円支払っていたら仕事が回ってくるとたかを括る経団連の経営陣が存在することも、日本人の悪い気風の結果だと思う。
 匿名で発信できる時代だ。日本人は忖度なしにがんがん言いたいことを述べるべきだ。私のJTC時代の中間管理職は上層部などの社内説明文書作成時、何度も何度も添削を繰り返していたが、いまやnoteでは誰かの添削など不要であり自分が言いたいことを世間に言えるのだ。これは革命的なことだ。使える道具をガンガン使って日本政府中枢に蔓延る特権階級及びそれに付随するならず者(女衒楼主博徒、反社)らを一網打尽にしよう!弱者を不当に労働奴隷、性奴隷にして豪奢な生活をする輩どもを排除しなければならない!

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