転職

放射線技師から飲食業界に転職することにした。
経緯をつらつらと記録しておく。自分のための記録。

3月末(子8ヶ月)頃から、就職活動をしていた。
就職活動を始めた理由は

・できることはなんでもしているつもりだけど、自宅でできることに限界を感じた。子供の教育・発達・刺激のために自宅保育よりも保育園でプロの手を借りたほうが子供のためになると思った。

・子供は死ぬほど可愛いが、ずっと2人きり全注ぎの毎日が苦しくなってきた。私自身が社会とのつながりが欲しくなった。


時期が悪くなかなか求人が出ず、それをきっかけに改めて自分がどういう風に働きたいか、生きていきたいか考え直した。
その結果、別の職種に挑戦してみることにした。

育児を経て、ありきたりではあるけれど、時間は有限であることを痛感した。
そして人生はいつか嫌でも終わる。

それをこの1年で思い知り、愛する子供と離れて貴重な時間を使うのであれば、自分が本当に今やりたい仕事をやってみたいと思った。

自分がどんな仕事をしたいか考えた時
・人の健康に携わる仕事がしたい。
・自分や家族の健康にも活かせる知識を学びたい。
と思った。
食への興味が強い私は、人の身体をつくる食を通して、健康に携われる仕事をしたいという結論に至った。

また、どう生きたいか考えた時
・自分自身が心身共に健康でいたい。
・生き生きとした母親でありたい。
・歳をとってもわくわくする心を失いたくない。

とはいえ、大学に4年間行かせてもらい、国家資格も努力して取得し、何より中学生から目指していた仕事を離れるのは怖かった。

ブランクがあくともうどこも雇ってくれないかもしれない。戻りたいと思ってももう戻れないかもしれない。仕事内容にこそ興味がなくなったものの、患者さんと少し関われるのは楽しく、この仕事が嫌いなわけではない。

でも、この仕事をあと40年したいかというと、その未来は見えなかった。今回の就職活動で放射線技師の仕事に就いても、必ずまたどこかで転職する。
であれば、失敗でもいいから別の仕事に一度チャレンジしてみたいと思った。

技師に絞らず、あらゆる転職サイトを使って多方面から3ヶ月と少し就職活動をした。でもなかなかやってみたい!と思う求人に出会えない。
そんな時、私のやってみたい仕事に限りなく近い仕事をする企業を見つけた。
ダメ元で連絡をとり、面接をしてもらい、その場で採用していただいた。
小さい会社だけれど、会社の理念、取り組み、オーナーさんの人柄、どこをとっても惹かれる会社で、ただ問題点は給料が安い。

そんな時、びっくりするくらい良い条件の放射線技師の仕事を紹介してもらった。
すぐに慣れそうな仕事内容、倍の時給、理想的な勤務時間、子育て世代への理解の厚さ。さすがに迷った。

お金かやりがいか。転職をする時にみんなが一度は迷うところなんだと思う。

生活のことを考えれば間違いなくお金。でも私の人生で考えたときに今やりたいことを諦めてお金をとれば、一生後悔する気がした。
もう母親だから、という理由でせっかく見つけたやりたいことを諦めたくない。子供の成長はもちろん楽しみだけど、それはさておき自分自身のことを考えたとき、自分の人生に飽きないように生きたい。子供のためにも、自分の人生も楽しんでいる母親でいたい。

好条件の求人を提示され、かけもちも含め改めて悩み、それでもこの選択をしたことで腹はくくれた。

ということで、家族が許す範囲で、迷惑をかけない範囲で、自分がわくわくする好きな事をすると決めた。
賛成してくれた寛容な夫、ありがとう。

話は逸れるけど、私が "何の仕事をするか" は家族で話し合って決めないといけないくらい、家族に大きな影響を与えるものだと思っていた。
だから就職活動の経過を逐一報告し、相談していた。
でも夫は、「好きなようにしたらいいよ。」と言った。いい意味で。私の考えや選択を制限したり誘導したくない、だから逐一相談されても言葉に困るという。
それを聞いて驚いた。でも確かにそうだなと思った。
私が何の仕事をしようが、私が健康でいて、家庭がうまくまわるのであれば家庭に大した影響はない。
この就職活動は、家族の、ではなく私の転職活動でいいんだなと心が軽くなった。
私はこの家庭の母親という役職で、目線がそれだけになっていたけれど、私は一個人であるということを気づかせてくれ、それを尊重してくれる夫。私を信用しているからこその言葉。ありがたい。

甘い考えかもしれないけれど、お金が足りなくなってもっと稼げる仕事でないといけなくなったら、またその時転職を考えようと思う。
とりあえずこれからは、雇ってもらえたこの仕事で楽しみながら思う存分働いてみよう。少しでも早くお給料が上がるといいな。

楽しみだ、がんばるぞ。


→→いろいろあって辞退して、結局技師の仕事をすることになった。なんじゃそれ、だけどいい経験だった。

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