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不妊脳からの解放 ー41歳からの不妊治療ー

2度の採卵と1回の移植が失敗に終わった6月。ふいに知らない場所に行ってソロキャンプをしたくなりました。

その頃の私は、40歳になる前に妊活をしなかった後悔と、今後の自分のキャリアへの不安(派遣の更新が厳しくなりそうで、仕事をやめたところでした)、不妊治療しても上手くいかないんじゃないかという不安、いろんな気持ちでがんじがらめになっていました。
他人と比較して「自分は惨めで不幸だ」という負の感情ばかりがループしていて、
なんとか抜け出したくて必死でした。


そんな時、ふとテレビで芸人がワークマンでキャンプグッズを揃えてキャンプをする番組を見かけたのです。
影響を受けやすい私は、次の日にはワークマンでソロキャン用のテントや鞄を購入していました。(幸い、夫婦でキャンプは何度かいっているので、ある程度のキャンプ用品は揃っていました。)

ワークマンで購入したもの。全部で1万ちょっとでした。

思い立ったら即行動の私。電車で行ける近場のキャンプ場の予約を取り、大きなリュックにテントや椅子を詰めて、いざ出発!!

女一人の初ソロキャンなので、値段はそこそこするものの、設備の整っている御殿場のキャンプ場へ行ってきました。
テントをはって、バーナーで薪に火をつけて、夜になったらランタンを灯して。
焚き火を見つめていると、何だか今まで不安に感じていたことがなくなっていくようなそんな気さえしました。
今までは誰かの助けがないとできなかったことが、全て一人でできたことに味わったことのない達成感を感じました。

テントの中で一人で一夜を明かし、翌朝目の前に富士山を見た時は、感動のあまりしばらくそこに立ち尽くしました。
よく考えると、不妊治療を始めてから心がずっと自分の内側しか見ておらず、外の景色を見て感動するということが全くありませんでした。
富士山を見ながら、朝いちばんのコーヒーを飲みつつ、
「まだ経験してないことがたくさんある。人生捨てたもんじゃない」
とちょっと涙ぐんでいたと思います。

あと1回不妊治療にチャレンジして、もしだめだったら転職して沢山いろんなところに出かけよう。見たことないもの、経験してないことに沢山チャレンジしてみよう、友達の子供とめいいっぱい遊ぼうと決心したのでした。



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