設計事務所の仕事
設計士と言っても、いくつかの専門や得意分野があります。
あまり認知されていないようなので今回、紹介いたします。
大きな括りとしては、
意匠設計・・・一般的に言われる設計事務所です。設計全般をしています。
構造設計・・・建物の強度の設計をしています。
設備設計・・・建築に係る設備の設計を行います。
各々得意分野などがあり、更に細分化します。
■構造設計
木造、鉄骨、RC、建物のつくりに応じて得意不得意があるようです。
雑談:木造は小規模なものが多く、依頼されることも少ないためか「不得意」な方が多いのが実情です。
■設備設計
電気設備専門の方、機械設備専門の方、消防設備専門の方がいらっしゃいます。
電気設備はお分かりかと思います。
機械設備は水廻りや空調など。
消防設備は規模が大きい、又は特殊建築物で設置が義務図けられたものに必要です。
他に昇降機(エレベーターやエスカレーター)なども専門分野です。
■意匠設計
〇顧客の窓口となり全般的な設計を行い、又は各々の設計をまとめることをおもにする設計事務所。一般のイメージに近いと思います。
その中でも、得意な建物の構造や規模があります。(大きいから難しいまたは小さいから簡単というわけではありません。)
雑談: 一般に、住宅の設計は手間がかかる割にはもうからないと言われています。というのも設計料は工事額によって算出されることが多いからです。例えば、大きい工場の方がつくりは簡単ですし工事額は大きく割りがいいと感じるものです。(しかし、工場には工場の規制があり、慣れていること越したことはありませんが)
なので、住宅設計は施工業者にお株を譲っているのが現状です。そして優れた施工業者も多くあります。
〇手続きを専門に行う設計事務所。
建築に際して各種手続きが必要です。窓口の設計事務所からの下請として依頼を受けたり、施行業者から依頼を受けたりします。(かつて、私の主な業務がこれでした)
〇積算(見積もり)を専門にしている設計事務所。
建築の積算はいろいろな基準があり、また面倒で複雑です。
私は以前の事務所で少ししたことがありますが、勉強不足で苦労しました。不得意分野です。勉強する、またはソフトの購入など改善の対象分野ですね。
〇公共工事を専門にしている設計事務所。
図面作製と積算が主な仕事になるのでしょう。(こちらも私には未知の世界です。)
〇商業施設などのデザイン業など
デザイン性が問われる分野で、建築家(士でなく)でも業として働ける分野だと思います。(他は建築士が必要です。)
〇マネジメント専門の事務所
全体的なプロデュースや調整が主な仕事なのでしょうか。こちらも私にとって未知の世界です。これからは主流になると言われています。
ざっと思いつくだけ書き出しました。このように、設計事務所にもいろいろあります。
(余談ですが、不動産業にも色々な専門があるそうです。先日お話を伺い、興味深かったです。)
以前、私の収入の大半は窓口の設計事務所の下請けと、手続き専門の設計事務所の下請け業でした。
いろんな設計事務所や施工業者の仕事を通していい経験をさせていただきました。是非とも、住宅設計で皆さんに還元していけたらと思っています。
以前の改修工事。(こちらは実現しなかったものです。)