ケイタマルヤマ遊覧会の話
原宿で開催のKEITA MARUYAMA 30周年を記念した展示を見に行ってきました!
まずはラフォーレミュージアムの、舞台衣装を中心とした展示へ。
パーツ多すぎなパッチワーク、細かすぎる手刺繍、手編みのニットモチーフ、一つ一つ縫い付けられたミラーパーツ、めっちゃ細かいカットワークのレザー、、、近くで見たらとんでもない細かい手仕事の数々!
ステージ衣装なんてもっと大味でいいような気がするし、いやこんなん誰が見えるん?って感じだけど、そこまでこだわる!っていう。
非日常、夢の世界の具現化、服を着る人がいて、それを見て人生が変わる人だっている。エンターテインメントって本当に夢がある。
ドリカムの衣装の前で涙を拭いている人がいたけど、なんかわかる。
じっくり一つ一つを見ていたら、私も涙が出てきた。
「服を着ていく場所がないっていう人がいるけど、そうじゃない、服がそこに連れて行ってくれるんだと思う」
あぁあ〜〜
最近めっきりオシャレ欲がなくなってしまった人間には耳が痛い。
*
続いて表参道ヒルズのスペースOへ移動。
こちらは創作の過程や過去のコレクションから現在に至るまでブランドの30年を振り返る回顧展的な内容。
この日が会期最終日とあって大盛況。ケイタさんご本人もいらしていた!
ケイタさんとは15年ぐらい前にとある懇親会?的な場に参加することがあって、そのとき少しだけお話させていただいたことがある。
当時、ファッションの道に進もうと思っていて作品作りをしていた私。
「まだまだ迷いがある、もっと思いっきりやっちゃって!」と言われたことを思い出す。
で。
迷い続けたままここまで来てしまった私。常に目標も信念も無いまま流れに身を任せて流され続けた結果ここにいる。
あの時キラキラした言葉を掛けてもらったのにこんな仕上がりになっちゃってすみませんって感じ。
それに比べ(るのなんておこがましいけれど)30年、真っ直ぐ進み続けてきたケイタさん。
歩みを止めずに登り続けてきた人だけが見渡せるご褒美みたいな絶景がこれなんだよなぁ。
KEITAMARUYAMAを着る人とそれにまつわるストーリーを紹介するコーナーが特に面白かった!一つ一つじっくり読み込んで、その思いを味わった。こうやって作り手の手から世の中に放たれて、出合った人の人生に組み込まれていくって、お洋服ってなんてロマンチック!
それにしても、この規模の展示と、原宿という街をあげての数えきれないほどのコラボレーション企画…とんでもない仕事量だろうな。考えただけでゾッとする苦笑。
どうかくれぐれもお身体は大切に、これからも活躍し続けてほしい。。
うっとりしつつも、背筋をピッと伸ばされる感覚だった。
30年。
「自分は欲深いのかもしれない、
ここまで来たらまだ登ってみよう、あの角を曲がったら見たことない景色に出会えるかもしれない、そう思ってやってきた」
続けるって本当にすごいこと。
私は途中で投げ出したり諦めたりした人間だから、余計にその素晴らしさがわかるし、そして同時に悔しいなぁとも思う。
ポンコツな私だけど、もう少しやってみようかな。
とりあえずまたオシャレを楽しみたい。
夢みたいな服に囲まれながらそんなふうに思った。