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その道の先には

父が亡くなったことで所用があり、2泊3日で新潟に一人旅行をしてきました。

私の両親は新潟県の出身です。

新潟市内、港に近い信濃川河口付近で生まれ育ち
大学入学で東京に出てきて、そのまま住み着いたのです。

二人ともこの世を卒業してしまったので、
私にとって、夏休みに遊びに行ける田舎であったこの地も、
高齢の叔父が一人と、いとこが住んでいるだけになりました。

もうこの後何回行けるかわかりません。

この旅行で何をしてきたかについては、書くと長くなってしまうので、
また別の記事にまとめたいと思います。

信濃川に感動しながら新潟港周辺を歩き回り、
主人への土産をたくさん買い込んで疲れて帰って来た翌朝、

夢を見ました。

歩き回って疲れてしまった。荷物も重いし、もう帰ろう。
と思いながら歩いています。

この川づたいに行けば、横浜に帰ることができる。

・・・ですが、道はその先が一本ではなく二股に分かれていて、
右側の道は、東京の実家に繋がっているのでした。

緑豊かな武蔵野を思わせる右側の道を行こうと思った瞬間、

その道の先には、待っている人がいない

という声が、どこからか聞こえてきました。

、、そうでした。

いつも喜んで迎えてくれた両親は、もういません。

左側の道を行けば、横浜のマンションに帰れます。
そこには、主人が待っていてくれます。

右側の道に未練を残しながら、
左側の道を歩いている途中で目が覚めました。

少しもの悲しい感情が、残っていました。

私にとっての東京は、
待ってくれている親がいるからこその「故郷」「実家」であったのだということを、
失ってみてはじめて、気が付いたのです。


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