特別な3年間
私の人生のパートナーである主人のことなのですが、
コロナの影響もあってフルタイムのテレワークをしていたのが、
業務の都合で出社が必要となり、今週から通勤が始まりました。
3年間、我が家のリビングは、テレワークのためのオフィスでした。
ソフトウェアエンジニアである彼は、
テレビの前のデスクに設置した3台のPCとスマホで
遠隔でマシンのメンテナンスをしたり、集中してプログラムを書いたり、
ZOOM会議にでたり、スタッフに指示をしたり、業務改善のために苦情を言ったり。
定年して再雇用となり、社員の面倒を見るようになってからは、人の面接をしていたときもありました。
私は自分の仕事がなくて家にいる日はオフィスの雑用係、お茶くみ担当のようなものでした。
隣の部屋に置いてあるピアノに向っているときなど、うるさくしないでくれ、と言われることもありました。
そういう感じであっても、夫婦関係はそこそこよかったので特に不満に思いませんでした。
今、彼が出社してからっぽになったリビングルームを見ています。3年間、公私ともにべったり一緒にいてしまったので、寂しくないといえばうそになります。
思えば3年前に、戻ったわけです。
ここしばらく、一人になれる時間があまりにも少なかったとも思います。私が仕事で家を出る時も、帰って来た時も主人が家にいました。
私は一人でPCに向かって文章を書いたり、手芸などの手仕事をするのが好きなのですが、
そういうことがずいぶん滞っていました。
一人になると、なかなか気が付かないことにも気が付くことができます。
3年間、夫婦で全て一緒という特別な時間を過ごせた期間でしたが、
これからはまた違った心境で生活できるような気がします。
それは以前と違って、
「この、特別な3年間の経験」で培ったものが、プラスされる。
その期間で得たものによって、視野をほんの少し広く持てるようになっている・・・
・・・言い換えれば、少し大人になったということです。
どんな境涯に生きている人でも、何歳であっても、
生きていれば少しずつ精神的に成長しているものですが、
環境が変わったときは、そういうことに気が付きやすいのですよね。