刀剣短歌俳句備忘録-2023 1 ごぜん 2024年1月5日 22:04 短歌戸袋に送られていく執着も巻き込むように傘をまとめる救済の形をとって跨ぎ越す途中で終わっている編み物の何にでも居場所は決まっていてずっと片付けをして暮らせたらいい企画「奇縁を結ぶ」参加作 にっかり青江/繊細な手つき逆再生で残像にあてはまっていく 瞼をひらいていいことないよ木の幹は遠いところにいますので樹液も薄まりきって羊水複製が崩れるばかりでないことを信じてほしかったそのちからに習合魔法瓶 おおきな頭蓋骨の陥没痕に水を溜めするりと浸すジャム瓶の中でゆっくりと位相をたしかめられているイチジクだ秋雨と降るために電気を消した扉の中へは会いにこられない一帯の電気が止まったときにだけ大きく平泳ぎをしても許されるオルゴールに足りてない音体内に足りてないもの(そういうもの)体内でとけている蝋 角丸の滑り止めまで落ちるのを待つ琺瑯に滑り続ける眼球はそれよりぬるく黄色い光源鶴丸×風呂ネプリ「周期/複数の鶴丸国永」より いちごつみふるさとを脳波に浮かべるもののみが全反射の底で呼吸をする眠ってはいないがたしかに夢に見て、石のあるところまで這い寄り、自分の手で橋をこさえた。本当にあとひとつでも伝わらなければ!空調は呆気なく切れ、からからと太鼓橋の落ちるのを聞いた。それからは輪郭を溶かさぬように蓋を閉められたので浴びるだけ。次はこの中に人魚を住まわせていつかは不死の椅子に腰掛ける鶴丸×風呂ネプリ「周期/複数の鶴丸国永」より 短歌条例さっきまで乾燥かけていたことを忘れて今は高熱の夢小宇宙 身から出た錆 もう少しふやければ可能性の草原液体の姿をした圧縮袋 毒の濃くならぬうちにあがれよ乳白をさらうたびごと強化ガラスへとすり替わりゆく 何を溶かした?指通る/涼しくはないモーター音首の辺りをぎこちなくする鶴丸×風呂 習作迫りくる瀬の前に立ち眼差しだけで景趣を引き破ろうとする企画「年の瀬刀剣短歌ライト歌会2023」参加作ほか山姥切長義歌句集「孤客I」に45首詠みおろし俳句山姥切長義歌句集「孤客I」に62句詠みおろし ダウンロード copy #刀剣短歌 1 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? サポート