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CBTで高得点取った私のCBT勉強法完全版

 お久しぶりです。りりかです。
 今回は医学科のCBTで高得点を取った私のCBT勉強法をできるだけ詳しく、具体的に書きました。(自分で高得点って書くの気恥ずかしいですが、どのくらい取ったかは記事を見てください<m(__)m>)今後、CBTを受ける皆さんの役に立てばとても嬉しいです。本記事は全て無料公開しておりますが、もともと有料記事にするつもりで書いたので、とっても長いですが書ける情報は全て盛り込みましたのでご容赦ください。(4285字)

CBTとは?

 ここでいうCBTとは医学部医学科生が臨床実習前に受験する全国統一の共用試験を指します。医学生が臨床実習前に受験しなければならない試験にはCBTとOSCEがあります。CBTは学科試験であり、受験者はパソコンを用いて回答を行います。OSCEは実技試験であり、試験室でシミュレーターなどを使った手技のテストと問診のテストがあります。
 CBTの成績はIRTというスコアで表示されます。CBTでは受験者によって異なる問題が出題されているため、難易度調整を行い、その結果がIRTというスコアで返ってきます。IRTの医学生の平均値は500となっています。CBTとOSCEの両方に合格すると共用試験合格となり、晴れて「student doctor証」を取得できます。「student doctor証」を持つ学生は臨床実習で医師の指導監督の下に知識や技能修得のために医業をおこなうことができるようになります。(一部制限されているものもあります。医師法第17条の2)「student doctor証」は医師でない医学生が条件付きではありながらも医業を行うための国家資格という位置づけになっています。
※実際に臨床実習では、十分なトレーニングを行ったうえで指導医の監督の下で医行為を行うことがあります。

私のCBT成績

 私は本番10カ月前くらいからCBTを意識し始めて勉強を進めていました。最初は大学のテスト対策に支障のない範囲で進め、本番2か月前ごろまでは部活があり、その後からギアを入れて勉強を始めました。本番のIRTスコアは700を超えることができました。

CBTっていい点とった方がいいの?

 私個人はCBTを頑張ってよかったと思っています。
 一つ目はCBTで問われる知識はその後の臨床実習に必須の知識ばかりだからです。臨床実習では、患者さんの病態を考えながら問診や診察手技を行い、検査データなどを確認して、先生とディスカッションしたり、レポートをまとめたりします。知識が不足していると、カルテを見ても何を考えたらいいのか分からない、レポートに何を書けばいいのか分からない、先生の質問に答えられないといったことが起こります。先生によっては学生の知識不足を叱責する方もいます。この臨床実習は5.6年生の間ずっと続くのでこうした状況が続くのは非常にストレスだと思います。逆に担当患者さんの病態が分かるとこれまでに学習した知識と結びついて本当に勉強になりますし、実習で得られることも多くなるのでCBTまでに得るべき知識はしっかりマスターしておくことをおすすめします。
 二つ目は国試につながるからです。医学生が卒業時に突破すべき最も大きな試験が国試になります。国家試験の合格率とCBTのIRTスコアには正の関係が示されており、国家試験合格予測の良い指標となっています。この観点からもCBTで好成績を取ることはその後の国試合格にもつながると言えます。
 三つ目は就職で使うからです。病院によってはCBT成績の提出を求められることがあります。もちろん、病院の合否はCBTの成績のみで決まるわけではなく、面接や志望理由書などもありますが、提出を求められることがある以上、CBT成績は良いに越したことはないでしょう。

使用教材

 私がCBTの勉強に使った教材は、メディックメディアのQ-assist(動画教材)とCBT版QB(クエスチョン・バンク)です。Q-assistを本番10カ月前に購入し、CBT版QBを本番半年前に購入しました。
 動画教材については、私の周りではQ-assistを使っている人が多く、次いでmedu4を使っている人が多かったです。この2教材のいずれかを使っている人が大多数でした。MECを使っている人も少数ですがいました。中には動画教材を使っていない人もいましたがかなり珍しく、学年のほとんどは何らかの動画教材を使っていました。中身はどれもそれほど違いはないので、試聴動画などを確認して、自分に合った講師がいる教材を選択すればよいと思います。
 Q-assistに関してはCBT版と国試版があるのですが、私は、臨床系は国試版のCBTマーク付きの動画を主に視聴し、基礎医学に関してはCBT版を見ました。臨床系のCBT版講座もありましたが、どのみち国試前までに国試版を見終わりたかったのでそれなら最初から国試版を見ようと考えました。動画に関してはある程度慣れてきたタイミングで1.25~1.5倍速で見るなどして時短を心がけていました。Q-assistの講師の先生方は若干早口なので聴きとれる限界のスピードを模索していました(笑)
 QBに関しては大学の集団購入を利用して買いました。こちらは問題演習用のアプリで、学年のほぼ全員が使っていました。学習したことをQBで確認するというやり方で勉強を進めていました。

CBTで高得点を取るためにしたこと

 勉強を始める前に、何をどこまでやったらいいの?という疑問が湧くと思います。これに関しては、目標とする点数によってかなり差があります。私たちの代の合格最低点は400前後だったのでギリギリを目標にするか、600台後半~700前後を目標にするかで当然勉強量に差は出ます。私がした勉強法はどちらかというと後者向けになります。
 私が本番までにしたことは、「Q-assist CBT基礎医学をすべて視聴する」、「Q-assist国試版の救急、麻酔、公衆衛生以外の講義動画でCBTマークのついているものをすべて視聴する」、「CBT版QBにある問題は全て解けるようになる」の3つです。※Q-assist国試版には問題演習動画もあるのですが、時間の都合で私は講義動画しか見られませんでした。

勉強スケジュール

 まずは、Q-assistの動画を視聴して講義のPDFに書き込みながらノートを作りました。その後は「QBを解く→間違えたらその箇所の講義ノートを確認して復習」をひたすら繰り返しました。以下に具体的な勉強スケジュールを書いていきます。

本番10カ月前

 私はこのタイミングで動画視聴を始めました。具体的にはその時に大学で習っている範囲の講義動画を時間のある時に出来るだけ沢山見ていました。とはいっても、部活もありましたし、何より大学のテストを落とすのが怖かったので日ごろのテスト勉強に影響のない範囲で見ていました。

本番半年前

 このタイミングでQBの集団購入がありました。QB購入後は、放課後や休日など、まとまった時間があれば現在大学で学んでいる範囲のQ-assistを進め、講義間やお昼休みなど、ちょっとした隙間時間に同じ範囲のQBを進めていました。

本番約3か月前

 夏休みに入り、時間が出来たので部活がない日はQ-assistやQBを進めるようにしました。部活の日は朝から部活して帰ったら寝る生活をしていたのでとても勉強する余裕がありませんでした…。

本番約2か月前

 部活の大会が終了したタイミングです。この時点で、Q-assistはメジャー内科5診療科の講義動画が見終わっており、QBは約3200問中500問くらい解いていました。この時点でまだ手を付けていないメジャー内科の動画がかなりあり、結構焦りました。
 そこでまずは、Q-assistのCBTマークがついた講義動画に絞り、とにかく動画を見終えることを目標にしました。早くて2日、遅くとも5日以内には1診療科を見終わるペースでやっていきました。
 動画視聴に疲れてきたら、CBT基礎医学の動画を見るか、すでに動画視聴を終えた単元のQBをひたすら解き進めました。QBに関しては分からない問題には×や△をつけて、そこだけ繰り返す、ということもしていました。CBTでよい点を取るためには演習が必要不可欠なので何度も何度も同じ問題を解いてとにかくQBを完璧にすることが重要です。QBの解き方としては、「QBを解く→間違えたところはQ-assistの講義ノートで復習する」をひたすら繰り返すのがいいと思います。
 それからこのタイミングで公衆衛生の勉強をしました。公衆衛生に関してはいきなりQBを解いて、分からなかったところは、図書館で「公衆衛生が見える」を借りてまとめノートを作りました。※公衆衛生に関しても講義動画を見ればよかったのですが、当時はとにかく動画視聴に疲れていたので公衆衛生だけはこのやり方をしました。「公衆衛生の動画が悪かった」とかではありません。
 ちなみにこの時期から本番までは朝8時半くらいから夜21時くらいまで図書館で勉強して、家に帰ってから30分~1時間勉強して寝るという生活をしていました。

本番約1か月前

 このあたりから動画よりも演習に力を入れました。具体的には、未視聴の動画に関してはQBを解いていてどうしても苦手なところだけ視聴するようにしていました。ここからは本番まではQBを何度も解いて何度も講義ノートを見直し、ひたすら分からない問題を潰す作業に徹しました。

模試

 本番の1か月前、2週間前、1週間前にそれぞれMEC模試、メディックメディア模試、tecom模試を受けました。あくまで私の体感ですが難易度的にはメディックメディアが少し難しかったです。模試は受けるのに1日、復習に最低1日取られてしまうので、個人的には、1、2個受けるのがおすすめです…。ただ本番の試験はどの模試より難しかったです。(本番は採点されない新作問題も結構出るのでその影響かもしれませんが…。) 本番後は周りの人たちも「難しかった」と言っていて、返ってきた結果を見たら「思っていたより良かった」と口をそろえて言っていました。

最後に

 ここまで読んでいただきありがとうございます。CBT対策はかなり大変ですが、ここでしっかり勉強していると後々、実習などで活きてくるので是非頑張ってください!もし、CBT勉強に関して聴きたいこと等ありましたらいつでもコメントお待ちしております。


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