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2ndシーズン最終日
パースまで160km。
最後の走り、、、カタビーRHで野宿せずに走ると決めた。6:30pmくらい、RHを発つ。
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まだ明るかったので、
直ぐには寒くならない。
寒くなって、もしくは眠気に襲われて寝てしまう事にはなるだろうけど、
少なくみつもっても30kmはイケる。
160kmと
130kmでは安心感が違うから(^_^;)
仮に逆風がひどければ160kmは走り切られへん。
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ありがとう
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何回見ても、サンセットはスペクタル!
幾重にも色が重なって、昨日でも明日でもない
今日一度きりの夜が始まる。
悔いのないように、、、いやそんなキレイな感情じゃないな、、、帰りの航空券に間に合うように
行けるところまで走ろう(^_^;)
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おぉー標識現る。
最低ラインの30kmは走ったよう!
よしよし!
h「ゴンゾー、俺まだ行けるわ!
風も無風でかなり良い感じ!
ゴンゾーやっぱりギシギシ音が止まんけど、
まだいける⁈」
g「・・・フフッ ナメンナ」
風がホントに止まったまま、
昔みたく、それを寂しいとは微塵も思わなかった。
むしろメッチャついてる!なと。
情けないかな、おっさんに当時の余裕は無い(^_^;)
このチャンスは逃すまいと、
まだまだ走る!
とは言え、昨日の朝4時に起きて5時から走り続けてる。
食べ物で摂取出来るエネルギーと
寝る事で回復するエネルギーとがあって
後者の方は、それが尽きると脳が自動シャットダウンされる。それが
さすが最後の走りとなると、
今までに無い特別な脳内物質が生成されるみたい。
限界とスペシャル脳内物質が
体の中でせめぎ合ってるのを感じる。
お尻の痛さは、ある時間我慢するとマヒしてくる。しばらくすると思い出したように痛みが復活する。1日にそれを何度も繰り返す。
今は良い感じにマヒタイム!
g「サムクナイ?」かとゴンゾーが心配してくれる。
それは、寒い。
けどこの2、3日の経験で分かったのは、
一度足を止めると、汗が冷え切って我慢ならない寒さになり、心と体が折れる。
だから今は5分以上の休憩をしない事にした。
すごく遅いペースでも漕ぐことを辞めなければ
体温と外気温が拮抗する。
h「ゴンゾー、俺はね、恒温動物なの!」
g「ソウナンダ。オレハ⁈」
h「君は、変温動物」
ゴンゾーのフレームを握るとメチャクチャ冷たい🧊
ひょっとしたらスペシャル脳内物質は、僕の人生にとってもコレが最初で最後かも知れない。
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優れたアスリートしか達することが出来ないと言われる
"ズーン"に入る。
h「ゴンゾ、ヤバい、俺入っちゃったわ」
g「エッ?ナニッ?」
h「今は話しかけないでほしい。。。」
プロ野球選手のバッターは稀に球が止まって見えるらしい。
h「今、俺には道が止まって見える。」
g「ウン、キュウケイチュウダカラネ」
とにかくたくさん短い夢だか幻想を見る。
日記には書けない。
書いても意味がない。
ホントにその幻想に意味が無いから。
不思議なのは、現実と幻想が混ざり合う。
その間は、何が現実で何が夢か混ざっちゃって境界線が無い。
脳みそと意識は本当に不思議。
全て夢かも知れない。
怖さも
痛みも
寒さも 全部夢。
漕ぐ
漕ぐ
漕ぐ
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ホントは、星空スゴイんやけど、
写真では駄目やね。
それでも撮っておこう。
コレが最後の夜になるから。
生まれた時から昼と夜があって、
活動は基本昼するもので、
当たり前の事として生きてきたけど、
夜、、、良いね👍
眠る時間の確保は必要やけど、
夜も活動するのに良いね👍
昼よりも時間は遅く流れる。
人間はほぼみんな寝てるので、すっごく静か。
自分だけの時間のように感じられて。
昼も夜も走る。
1ヶ月、人力(自転車)だけで2400kmの移動。
日本で言うと、九州の南端から北海道の真ん中までの距離。
活動を移動だけに絞った話ではあるけれど、
1ヶ月で出来る事って、大きいなと知る。
一年の中に、それが12回も用意されてる!
未来に大きな可能性を感じる!
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午前3時頃、寒さに耐えられるそうになくなる。
とっくにズーンはとけてるし、ここまでにしとこうか、、、
と思った矢先に、
フワッと風が吹いた。
不思議で仕方ないのだけれど、
この風が暖かいと言う奇跡。
h「・・・まぢか、、、なんぞコレは⁈」
たまらなく暖かい。
とってもホッとする!
理解不能。
その暖かさが明け方まで続く。
だから足を止めずに済んだ。
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日が昇る
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裏側を回ってきたsunが現れる。
取り敢えず僕を早く炙って下さい。。。
体と意識が液体になって溶けてしまいそう。
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メルティーな意識の中、GINGINの入り口まで来たと知る。
・・・おぉ・・・神さま
ずっと見ててくれたんですね
ずっと待っててくれたんですね
しんどかったです
今そっちに行きます
光の扉を潜った。
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その先にあったものは
神「そなた、よくがんばりましたね。
さぁーどうぞお入りなさい、
スーパーですよ!」
事前に調べてたんやけど、
ここは5:30オープンと言う素晴らしさ!
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もうホントどれにしようか楽しくって!
目も覚めた!
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パンは焼きたてやった!
美味かった😭
パースまで残り80km...
絶対行けるやつ。と思う。
一度この小さな町で眠るか迷ったけど、
いまだスペシャルホルモンの放出が続いている!
h「ゴンゾ、行こっか!」
g「オッケ!」
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漕いで
漕いで
漕いで
漕ぐ
車の交通量はどんどん増えていく。
もう、旅前半のように車を止めて気にかけてくれる人はいない。
暑くもないし、ドライバーもみな忙しそう。
道の雰囲気が、
残り40kmのところで都会になった。
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ヘルメット、、、嫌やけどかぶる。
法律なので💦
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雰囲気が街に変わると、もう着いたような気持ち
になるけど、いやいや
中心部まではあと40kmある。
ここいらでいっときますか!
お母さん オリジナルテイスト!
これをトラックのドライバーに初めていただいた時、エナジードリンクと言うのは、
本当にエナジーが入ってるんだな!と
効果に驚いた逸品。
最後は同じオリジナルテイストで締めくくる。
自転車用ロードが作られている。
これは以前は無かったな、、、
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メッチャ滑らかなアスファルトで、
走りやすい!
暑さも全然平気。
風も屁のかっぱ。
どんどんパースの匂いがしてくる。
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ゴンゾーの後輪がパンク💦(^_^;)
20年前も最終日、ゴール手前でパンク(^_^;)
不思議。。。
h「ゴンゾ、、、わざとか⁈」
g「・・・・・」
h「ふふっ」
ゴンゾーの後輪を外し、パンク修理。
空気を改めて入れると、すぐに他の場所から空気が漏れ出す。
ジェラルトンで、チューブを厚めのものに変えてもらったものの、劣化してるものを付けられたみたい。
チューブの路面側ではなく内側に亀裂が入っているから。
改めてチューブを抜き出し、もともと持っていた予備チューブに交換することに。
そんな修理をしていると、
腰を据えてゴンゾーと向き合えた。
ホント、感謝、感謝、感謝。
お前は俺の生涯の相棒!
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無事にチューブ交換完了!
よし行こう!
あと少し。
漕ぐ
漕ぐ
漕ぐ
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街並みの中に入る。
おぉ、、、住宅街。
パースの端っこの方かな。
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沿道沿いにはお店がたくさん現れる。
おぉ、、、これは街だな。
終わりの仕事になってきた。
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道の先に大きなビル!
あれがパース中心街に違いない!
近い!
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もうお水はいらない。捨てる。
メッチャ喉乾いてるけど、
ゴールしてから冷たいものを飲む(>_<)
それまでは最高に美味いもん飲む為に我慢(>_<)
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近いようで遠い、中心部。
さすがに34時間近く漕ぎ続けると、
あと少しが辛い💦
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もう来てる!
そこまで来てる!
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着いた💦
トミーが調べてくれたヘイストリートモール!
この商店街のどこかに
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20年前と同じこの場所があるはず❗️
探す
探す
喉乾いた 我慢
探す
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あれぇー、、、ない💦
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ヘイストリートの一本南の通り行ってみる。
、、、、、ない。
喉乾いた💦 我慢
ヘイストリートの一本北の通りに行ってみる。
探す
探す
・・・
・・・
・・・
ん? お⁈ こ、、、この柱は⁉️
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柱が3本‼️
おぉ、、、これのどれかで間違いない‼️
あったーーーーー‼️‼️
迷ったけど、一番西の柱で合ってそう!
道ゆく人にお願いする。
「僕と自転車の写真撮ってくれませんか⁈」
手で払われる。。。
おぉ、、、僕の見た目が、汚すぎるせいか💦
断られて失うものはない!
アスク アスク アスク!
「写真撮って下さい!」
「イエス!」
おっしゃーー❗️
ありがとうございます❗️
ゴンゾー!構えるぞー!
ゴンゾーを起こす!
20年前を真似て、キャップのツバを前にしてかぶる。
サングラスをキャップにかける!
スリー ツー ワン!
カシャッ
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撮れてるかチェックしてね!といってくれて、
全然問題なし!
サンキュー❗️
・・・ん、、、しまった💦
絶対領域出したまま💦
まぁー良いか^_^
ゴンゾー❗️ホントにおつかれさまでした😭
またココで写真撮れたな。。。
当時の感情が流れ込んで来る。
今回は、ポートヘッドランドで
50km 自分で走れなかった。
だから彼と同じ事は出来なかったけど、
十分いっぱい思い出せた。
暑さ
辛さ
恐怖
痛み
大自然
人との触れ合い
そのやさしさ
十分いっぱい確認出来た。
確かに同じ道を20年前に走った。
夏のオーストラリア西海岸が持つユニークな
雰囲気
町は少なく
ひと気も少なく
果てが測れない程の長い道
燃える太陽
妖艶な月
道を軸にした大回転
その自然の中で、自分は何者でもなく
何者かである必要もなく
完全に解放される
そんなこの国の夏が当時の僕に手招きをした
一緒にあそぼうと!
真夏の今だけだぞーと!
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地平線のようにフラットな心で、
人に触れ
全毛穴で夏の香りを呼吸する
この夏は、若かった頃の僕しか呼んでくれないのか、、、
そうじゃ無かった!
まだ僕にも資格はあった!
パンツも全て脱ぎ捨て、
その瞬間に吹き抜ける風
体の芯が震える快感
ゴンゾー、お前のおかげで僕は
またあの時の鼓動を体現できた!
最高だわ
ありがとう。
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最後の晩は、
パースのバックパッカーズで宿を取った。
以前泊まったバックパッカーズはGoogleで探したけれど見つけられなかった。
もう廃業したのかも知れない。
ただ、どこのバックパッカーズに泊まろうが、
シュンが
「ヒロ!おつかれさま!」
そう言って迎えてくれそうな気がして仕方ない。
その後一緒に流れ星探したりして!
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h「ゴンゾー、かんぱーい❗️」
g「カンパーイ!」
今回もパースまで、僕の体重を乗せ続けてくれた。ゴンゾー最高だわ。
この打ち上げは幸せやった。
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最後の宿
翌日
ゴンゾーを拭き取って、荷物をまとめる。
すると、横で洗濯をほす、いかにも日本人らしき影
・・・・えっっ・・・・シュン⁈
h「グッモーニン!」って挨拶したら
「グッモーニン!」って返してくれて、、、、
どうもイントネーションが日本人臭い(^_^;)
なんか分かるよね。
あ、この人日本人やなって!
念の為
h「Where are you from⁉︎」確認(^_^;)
「I'm from Japan」
h「やっぱりー!ですよねぇ!
そんな気したんですよ!」
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asamiさん!
この旅で、唯一会えた日本人!
asami1978のアカウント名でInstagramされてて、いろんなところ旅しまくってるスゴイ人でした!
しかも神戸出身
同じ1978年生まれ と言う奇跡💦
同郷の人と会うとなんかホッとしますね^_^
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このバックパッカーズをゴンゾーと共に去る瞬間、asamiさんに激写されてた。
ゴンゾーに関して、
飛行機に積むための分解とパッキング出来る余裕がなく、船便で送ろうと決めた。
で、事前にトミーにより安い運送屋さんチェックしてもらえないかなぁ、と相談していたところ、
トミーのレストランの社長の奥さんのご両親が、
一度ゴンゾーを預かってくれて、お正月期間過ぎて落ち着いたら輸送手続きして下さると言うことに🙇♂️
この旅は、トミーのヘルプに始まり、トミーのヘルプで終わると言う。。。
心から感謝。
トミー本当にありがとう。
トミーには必ず日本に来て欲しい。
その時、全て僕がエスコートするから!と伝えた。
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この素敵なご夫妻がトミーのボスの義理のご両親!
ゴンゾーを日本へ送る手配をして下さる💦🙇♂️

こちらがトミーのレストランの社長夫妻!
社長がバートさん(お店を四つ経営してる!)
奥さんがラウラさん(笑顔がキラキラ!)
赤ちゃんはジャスミン(7ヶ月!目がキラキラ!)
元々、バートさんが、僕のことを投稿してくれたどなたかのfacebookを見て、
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カラサでもレストランを営業していたので、そこのマネージャーをしているトミーに
「こんなファッキンジャパニーズがいるらしいから助けてやってくれ!」って指示を出してくれて💦
それでカラサRHにいた僕を探しに、
約20kmほど離れたカラサの中心部からトミーが来てくれたのが始まり🙇♂️
野宿で疲労困憊のところ
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トミーが、ちゃんとご飯食べれてる?って
いってくれて、、、
美味しいパスタご馳走してくれて☺️
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こう言うのって、パッとポージング出来るのが面白くて🤣
旅の間何回も見返して笑って元気出た!
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変な乗り物カップルも、
パッとポージングしてくれて🤣
この写真も何度も笑って元気もらった!
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もう、バートとトミーがいなかったら、
このご縁が無ければ、パースまで行けてなかった。
本当にありがとう😭
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メッチャ素敵なお家に住んではる!
帰りにお父さんとお母さんが
パースの最高のビューポイントに連れて行ってくれて
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パース空港まで送って下さると言う🙇♂️
本当にありがとうございました❗️
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最高に楽しい旅やった❗️
日本に帰る❗️
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家の前からみた夕日、、、
完全に沈み切ってしまった後💦
ちょっと写真撮るの遅かった(^_^;)
狭い道
電線だらけの道
環境は全然違うけど
太陽はおんなじやつと思うと、
太陽を見るたびにいつでも旅の空気が想起される!
太陽を見るたびにいつでもあの場所に戻れる!
最高だわ!
だから、もう同じ旅をする必要はない。
3rdはない。
20年後⁈
64才。
ないよ3rdは。
まぁーどーだろ、
もし体がまだ元気で、
ゴンゾーにも聞くだけ聞いて、
「イイヨ!」て言うなら、
ないこともないか^_^
旅日記、読んで下さって
一緒に並走してくれたみなさま
ありがとうございました😊 hiro