カントリーミュージックを聴いてみよう
カントリーミュージックとは
カントリーロード~この道~♪ かな?と思う人は多いことでしょう。元々はアパラチア山脈の麓の労働者の間で、スコットランドやアイルランドからの移民や、黒人の音楽性が混ざって生まれた音楽です。特徴として、軽快なリズムと歌詞のストーリー性が挙げられます。
ただ、日本人にはやや聞き取りづらい英語で、聴きなれない人には説教されてるみたいだったり、宗教の話のように聞こえるかもしれません。でも、もしそう思ったなら、もうカントリーを半分理解できているということ。
よく京都弁は裏があると言われますが、イギリス系の移民をルーツに持つカントリーにもまた裏があるのです。
カントリーは裏拍
裏といえばカントリーは裏拍で、ラインダンスのステップのようなリズムとバイオリンの音色が特徴的です。音階は西洋なので楽器もほぼ同じですが、リズムに合うようにアレンジされています。
ちなみに、カントリーロードは日本語は表拍ですが本来裏拍の曲だったりします。
参考:https://umetani-music.com/blog/rhythm-country-roads/
使われる楽器
一般にアコースティックの楽器がメインで、レゾネーターやピックアップを持つ近代的なものも多く使われます。
バンジョー・・・指に金属のピックを付けて弾く
フラットマンドリン・・・マンドリンより低い音で鳴ります
フィドル・・・バイオリンのこと
ギター・・・アコースティック、エレキ、レゾネーター、ラップトップ等
その他、リズムにブラシやスプーンもよく使われます。
歌われている内容
アメリカでは西部劇の時代からビリー・ザ・キッドのように、手に追えないヤンチャだけど憎めないキャラに人気があり、酒が欠かせないのでバーボンもよく出てきます。そういうやつの周りには当然ちゃんと生きろと説教する大人や、想いが届かない女性がいるものです。そういう物語を軽快なリズムとシンプルなメロディで歌い上げるのがカントリーミュージックです。
人間弱いところはあるし間違ったことをした過去もある。でも良いカントリーの善良な人間として生きている(少なくとも生きようとしている)。それがいろんな角度から歌われていることが、冒頭のバリエーションの多さになっているわけです。
こうしてみると日本の地方と変わらないですよね。
最近の曲
Tyler Hubbard - 5 foot 9
どれも(最高だとは言ってないが)いいもんだろ?マッチョ好きなデカい女の子もいいよな?って爽やかに言い切っちゃう歌。順を追っていくシニカルさがニヤッとするところ。
Jordan Davis - Buy Dirt ft. Luke Bryan
老人が若者に語るカントリー理想の生きざま。隣人愛も出てこないし、宮沢賢治の雨ニモマケズほどには哲学的でもない。あくまでカントリーの理想。
Dasha - Austin
ブーツを言い訳にするような小さいヤツをなじる歌。身勝手な人に振り回されたくはないものですが、それを面白がるのもまたカントリーの人情味なのです。
Chris Janson - Buy me a boat
でかい口だけは一丁前。バフェットみたいな叔父さんがいたらなんてナメた話もやんちゃ坊主がするからサマになる。どうせ買ってもらっても言うようにはならないのが目に浮かぶ・・
California Sober
こちらは都会に出たやんちゃ者の行く末。周りも変わって昔のようなムチャはできないがやんちゃ心の火は消えない。酒はもう飲まないがタバコは吸う。
まとめ
世界観が伝わったでしょうか?歌われている身勝手さや寛容さや敬虔さを通じて彼らが大事にしている等身大のヒューマニティーあふれるカントリーの世界観が伝わってきます。そこにそんなに興味がなくても、それを語るレトリックだけでも面白いかと思います。
TOEICのスコアは高いんだけどネイティブの英語が分からないという方、もしかしたらカントリーにその手掛かりがあるかもしれませんよ!?