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【読書記録】傘寿まり子//おざわ ゆき

読書記録…
4月の読書記録、
マンガなんですけど…
マンガ…でもいいですよね。

こんにちは。
23designworksの一ノ瀬ふみです。

お気づきの方もいらっしゃいますでしょうけれど、わたし、マンガ大好きなんですよね。マンガ喫茶?的なところ、行ったことないんですけど、たぶん永遠に読んでいられると思うんです。
マンガ読んでるときはもっのすっごい集中力です。何も聞こえない。小学生の頃から、それは今も変わっていないみたいです。


先日、第二の母(厳密にいうと、わたしの母の叔母にあたるひとで、え〜っと、今年75歳になります)の家に遊びに行った時に、
「ふみちゃん、読むなら全部持っていきなさい」と、
【傘寿まり子】全16巻をもらって帰ってきたんです。
そして、前述の通りの凄まじい集中力で、一気読みしました。


幸田まり子は80歳のベテラン作家。夫には先立たれ、息子夫婦と孫夫婦、ひ孫と四世代同居している。自分が息子夫婦、孫夫婦から邪魔者扱いされていることを自覚したまり子は傘寿(80歳)にして家を出て「独立」することを決意する。

まず、まり子は民間賃貸住宅を借りようとするが、作家の仕事や年金の受給もあることから、家賃支払い能力が充分あるにも関わらず、高齢者ゆえの入居差別に遭い、住宅を借りられない。ホテル住まいも金がかかるということで、まり子はネットカフェ難民となる。

クロという声の出せない捨て猫を拾い、クロに懐かれるまり子は、かつての作家仲間服部じゅん子の元夫八百坂親承と再会する。かつて、まり子も八百坂に想いを抱いていたこともあり、2人は八百坂の自宅で同棲を始め、まり子はクロを連れてネットカフェを引き払う。

ある日、まり子は新作小説の取材旅行をすることになり、八百坂の運転で山梨県を目指すが、八百坂は高速道路を逆走し、交通事故を起こした。それによって2人の同棲が、八百坂の親族に知られることになり、まり子は八百坂から離れ、再びネットカフェ難民となる。

ネットカフェ店員の勧めで、オンラインゲームをやっていたまり子は、自分と同世代っぽいベテランプレイヤー「ちえぞう」と知り合い、実際に会ってみて意気投合。ちえぞう(三原しの)が娘と住むマンションにクロともどもお世話になることになる。

新作の執筆に取り掛かっていたまり子だったが、連載を持っていた文芸誌「群星」から誌面刷新のため打ち切りを告げられる…

wikipediaより引用


第二の母がこれを買って読んでた、ということは、きっとテレビかなにかで紹介されていたんじゃないかしら。
80歳のおばあちゃんがヒロインのマンガなんて…!と思うけれど、描かれている高齢者問題は現代的なリアリティがあって、それを軸に現代社会の問題を凝縮した物語。

生きてるとつらいこといっぱいあるね、と思う。
でも、生きてるといいこともいっぱいあるね、と思う。
わたしなんてまだまだまり子さんの半分くらいの年なんだから、まだまだがんばらなくっちゃって、なんだかとっても元気がでました。

まり子さんは作家さんで、物語にはまり子さんも憧れる超人気作家さんが登場します。小桜蝶子さんという、これまたなかなか破天荒なおばあちゃんなのですが、人気絶頂でスキャンダルで影を潜め、ゴミ屋敷に住みながら、過去の栄光を忘れられずにいた方も、ポジティブモンスターなまり子さんの手によって復活します。


この小桜蝶子さんのセリフが、とっても刺さりましてね。。。

客はあんたのこだわりに金を払うんじゃない 自分の喜びに金をはらうんだ。


…これ、ほんとにそう思うんです。
デザインのお仕事をしていると、とことんこだわりたくなる。
ここはこんなふうにこだわっていて…ここもこだわってこうして…
っていうのって、完全に自己満足なんですよね。

自己満足じゃ、いい仕事はできない。

わたしのデザインで、例えば、クライアントさんのお客さまが増えるとか、お仕事が増えるとか、そういう、デザインを通して得られるよろこび、それがわたしのデザインの対価になる。と、改めて背筋がピッと伸びるような名言でした。


まり子さんは作家としても実業家としても大活躍をして、最後にはバラバラだった自分の家族までひとつにしてしまいます。
どこまでも、自分のことを信じられるひと、って、強い。



わたしの本業の職場は9割以上若い女子。
娘みたいな年齢の子もいます。
結婚する子もいるし、出産する子もいるし、第一線でバリバリ稼いでいる子もいます。
女性のキャリアについても考えさせられるんですよ。
わたしなんて、みんなが経験していない離婚も経験してるものだから、人生の先輩として、ちょっとだけアドバイスしたりすることもあるけれど、私自身まだまだもがいて必死に生きている。

でも、わたしたちは、”生きてるだけでまるもうけ”な日々。


これからはどんどん、まり子さんみたいに元気なおばあちゃんが増えるんじゃないかな。
わたしは、そ〜んなに長生きしたいなんて思っていないのだけど(でも、生命線はとても長いんですけど)、元気にかわいらしく、たのしく、とにかくひたすらポジティブに。
まだまだ44歳。まだまだです。まだまだ。


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