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ドラえもん

ずっと欲しかったドラえもんのDVDを、つい先日やっと入手した。

「2112年ドラえもん誕生」の次に好きな作品、「走れのび太!ロボット裁判所」。

のぶ代ドラは、映画であれば全てDVD化されているけど、地上波放送回については、こういった一部の作品しかDVD(VHS)化されていないので、のぶ代時代のアニメドラえもんを全て見るためには、当時の放送回を録画し、何らかの媒体に保存している人物を見つけ、どうにかお願いする他に方法はない。



俺は、小学一年生の時点ですでに、学校をサボっていた。

では、学校に行かず何をしていたかというと、親父がダビングしてくれたドラえもんのDVDを、リビングで寝転がりながらずっと見ていた。青い、バインダータイプのDVDファイルが、リビングの棚に何十個も並んであった。バインダーを開けば、真っ白な表面に作品名(ドラえもん、クレヨンしんちゃん、エンタの神様等々)と、その下に日付が記されたDVDが、容量の限界までぎっしり収められていた。全てのDVDが見終わったら、次のバインダーファイルを棚から取り出す。やがて全てのDVDを見尽くすと、また最初のバインダーファイルを取り出し、再生し、それを何度も何度も繰り返していた。

テレビで録画したものをそのままダビングしているから、あいまあいまに当時のコマーシャルも流れる。
鬼のような顔でこちらに迫り寄ってくるタバコのキャラクターが、とても怖くて仕方なかった。何度も夢に出てきて、その度に泣きながら目を覚ました。
生まれて初めてのトラウマだった。

俺は2000年生まれだから、普通ならキャストを総入れ替えした2005年以降のわさびドラがしっくりくる世代のはずだけど、自分にとってドラえもんといえばやはり、大山のぶ代さんの、あの声だ。

「走れのび太!ロボット裁判所」の放送日は、2000年3月24日。

俺が産まれる半年以上も前になる。

だけど、確かに何度も見た。DVDで。物心つく前から週に一度TSUTAYAへ行く習慣があったので、あれは手作りDVDではなく、借りて見ていたものなのかもしれない。

そうじゃなきゃおかしい。

もし仮に産まれる前に録画していたとしても、当時の媒体はVHSだ。ただ親父はVHSからDVDに焼き直す魔法を使えたので、手作りDVDで見た記憶は、一応破綻していない。でも、子供が産まれる前にドラえもんを録画するか?
レンタルしたVHSやDVDはコピーガードという魔法がかかっているので、複製できないようになっている。だから……いや、そういえば親父、コピーガードを無効化する魔法も知っていたな。

もう、わからん。魔法がでてきちゃったもん。魔法がでちゃあ、しまいだよ。

とにかく、俺は大山のぶ代さんのドラえもんが大好き。

ドラえもんズ好き。
ワンニャン時空伝最高。

もちろんわさびドラも好きだけど、だけどやっぱり、しっくりくるのはどうしてもあの声。


大山のぶ代さん

あなたのドラえもんが大好きでした

ありがとうございました

心から、ご冥福をお祈りいたします。

親父の手作りDVDはもう無いけど
「2112年ドラえもん誕生」も「走れのび太!ロボット裁判所」も「ドラえもんズ」も持ってる

いつでも見れる

何度でも見れる

何度も見る

あなたはドラえもんでした

これからもずっと

ぼくのドラえもんです

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